クロウ・フカセ症候群の全国調査と症例登録システム構築

文献情報

文献番号
201415054A
報告書区分
総括
研究課題名
クロウ・フカセ症候群の全国調査と症例登録システム構築
課題番号
H26-難治等(難)-一般-019
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
桑原 聡(千葉大学 大学院医学研究院)
研究分担者(所属機関)
  • 三澤 園子(千葉大学 大学院医学研究院)
  • 別府 美奈子(千葉大学 大学院医学研究院)
  • 花岡 英紀(千葉大学医学部附属病院 臨床試験部)
  • 佐藤 泰憲(千葉大学 大学院医学研究院)
  • 祖父江 元(名古屋大学大学院医学系研究院研究科)
  • 吉良 潤一(九州大学大学院医学研究院脳神経病研究施設)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【補助金】 難治性疾患等克服研究(難治性疾患克服研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
1,231,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
クロウ・フカセ症候群は形質細胞異常と血管内皮増殖因子(VEGF)の異常高値を基盤とした稀少難治性全身性疾患である。骨髄腫治療の応用により、予後は劇的に改善し、疾患の認知度も大幅に向上した。それに伴い、軽症例・非典型例の存在が認識され、疾患概念・自然歴の理解に大きな変化が生じつつある。早期診断並びに新規治療の有効活用には、疾患概念・自然歴を改めて確立した上で診断基準・重症度分類・治療指針を整備する試みが必要不可欠である。本研究は、クロウ・フカセ症候群の全国調査・症例登録システム構築を行い、疾患概念を再確認し、診断基準・重症度分類の作成と、将来的には適切な診療指針の作成を目指すものである。
研究方法
1.全国調査
難病の全国疫学調査の手順に基づき、 一次調査及び二次調査を行う。一次調査により、患者数を推計する。二次調査により、臨床症状・自然歴 (発症から治療開始までの経過)・検査結果 (VEGF値等)・治療内容・予後等の臨床疫学像の把握を目指す。得られたデータを2003年の全国調査結果と比較し、この10年間の変化についても検討する。
2.症例登録システム構築
千葉大学医学部附属病院に事務局を設置し、症例登録のデータベースを作成する。続いて、症例登録システムに関する一般向けの情報公開を行う。本システムに登録を希望する患者本人が規定の用紙を入手し、かかりつけ医師を受診した上で必要事項を記入、事務局に送付する。事務局では患者から送られた登録用紙を連結可能匿名化しデータベースに登録する。以後、年に1回の頻度で、同様の手順で登録情報を更新する。
(倫理面への配慮)
本研究はヒトを対象とする医学系研究に関する倫理指針を遵守して行う。
結果と考察
平成26年12月現在、全国調査・症例登録システムの計画書を作成し、倫理委員会に申請中である。並行して、症例登録システムのデータベースの作成を行っている。全国調査は異動の時期を避け、平成27年4月以降に、一次調査を発送する計画である。
本症例登録のシステムでは、生体資料の収集は行えないが、当面は臨床情報の収集を主眼とした運営を行う。
本研究成果により、クロウ・フカセ症候群の有病率・自然歴・予後等が明確になり、今後の治療指針の作成に大きく貢献する可能性がある。また、症例登録システムは臨床試験のリクルート源へと発展できる可能性があり、未来の臨床試験の実現可能性を高める。骨髄腫領域では今後も新規治療薬の開発が進む見込みであり、それに伴い本症候群への応用も期待される。本症候群のさらなる予後改善には、新規治療の適切な臨床試験・治験の実施が必要不可欠であり、本研究はその第一歩となりうる。
結論
クロウ・フカセ症候群の全国調査並びに症例登録システム構築を計画・準備中である。今年度は全国調査の研究計画の作成および症例登録システムの研究計画を作成した。

公開日・更新日

公開日
2015-06-26
更新日
-

収支報告書

文献番号
201415054Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
1,600,000円
(2)補助金確定額
1,600,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,135,420円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 95,580円
間接経費 369,000円
合計 1,600,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2018-06-07
更新日
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