文献情報
文献番号
201415024A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性潰瘍を伴う強皮症、混合性結合組織病、全身性エリテマトーデスに対する低出力体外衝撃波治療法
研究課題名(英字)
-
課題番号
H24-難治等(難)-一般-069
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
石井 智徳(東北大学病院)
研究分担者(所属機関)
- 川口鎮司(東京女子医科大学 膠原病リウマチ痛風センター)
- 竹内 勤(慶應義塾大学 医学部)
- 石川 治(群馬大学 大学院医学系研究科)
- 張替 秀郎(東北大学 大学院医学系研究科)
- 下川 宏明(東北大学 大学院医学系研究科)
- 伊藤 健太(東北大学 大学院医学系研究科)
- 石澤 賢一(山形大学 大学院医学系研究科)
- 城田 祐子(東北大学病院)
- 藤井 博司(東北大学 大学院医学系研究科)
- 井上 彰(東北大学病院)
- 斎藤 真一郎(イムス明理会仙台総合病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【補助金】 難治性疾患等克服研究(難治性疾患克服研究)
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
36,077,000円
研究者交替、所属機関変更
所属機関異動
研究分担者名 石澤賢一
東北大学病院(平成26年4月1日~平成26年11月30日)→山形大学(平成26年12月1日以降)
研究分担者名 齋藤真一郎
東北大学病院(平成26年4月1日~平成26年6月30日)→イムス明理会仙台総合病院(平成26年8月1日以降)
研究報告書(概要版)
研究目的
膠原病では小動脈から毛細血管レベルの血管に変化が生じ虚血性病変を起こすが病態は複雑で複数の機序でおこる。強皮症(SSC)、混合性結合組織病(MCTD)、全身性エリテマトーデス(SLE)においてはしばしば重症レイノーに伴い指尖を中心として血管炎によらない虚血性難治性潰瘍が出現する。こうした潰瘍は炎症性病態が中心ではなくステロイドホルモン等の免疫抑制療法の効果は極めて限定的で、血流増加のための薬物療法、外用剤を使用しての加療、交感神経ブロック等の外科的加療に加え対症的、姑息的な加療とならざるを得ない。一方、尿路結石破砕治療に用いられている出力の約10分の1という低出力の衝撃波を体外から照射すると同部位の血管内皮細胞などより血管増殖因子が産生される。欧州では、この作用を利用した難治性潰瘍に対する低出力衝撃波療法の有効性が示され薬事承認されている。今回の研究では平成24~25年度にSSC、MCTD、SLEにおける虚血性潰瘍病変に対する臨床試験(POC試験)を行い、その効果・安全性を確認した。この結果をもとに平成25~26年度にPivotal試験としての医師主導治験として行い保険収載を目指す事が目的である。
研究方法
平成26年度
A)平成25年度開始した低出力衝撃波療法治験を継続
Pivotal試験概要
SSCの手指において既存治療にも関わらず指尖を中心に潰瘍が存在している患者を対象に、目標症例数は平成25年度からの2年で衝撃波療法群30名(当初予定:東北大学15例、東京女子医科大学15例)、通常治療群30例(当初予定;東北地区15施設)。
(倫理面への配慮)
本研究はH25年度から平成27年度にかけて医師主導治験を行う。これは厚生労働省の「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP)」に準拠して開始されている。
治験開始後、衝撃波療法群治療施設である東北大学病院、東京女子医科大学病院においては、医師主導治験の体制が存在し、また、予定した患者数を確保することは問題なく行われ、ほぼ予定通りに治験を遂行することが可能であった。一方、通常治療群施設は東北大学病院、東京女子医科大学病院以外の病院での登録観察が必要となるが、医師主導治験を行うための体制が多くの東北地方の病院で整っておらず、特に財政的な裏付けがないため協力施設としての組み入れが困難となっていた。
本年度はⅰ)治験体制の整った病院への協力の申し出、ⅱ)施設に対する財政的援助を行う、の2点をもって協力施設を増加させた。
B)低出力衝撃波療法の難治性潰瘍に対する効果の基礎的検討
これまで当院循環器科を中心とした基礎研究により、低出力衝撃波療法が血管内皮細胞に対してVEGFを誘導することより血管新生を促し、虚血性病変を改善させることが報告されてきた。しかしながら潰瘍の改善状態などから臨床的にみると、血管新生のみで潰瘍の改善を説明できない所見も認められる。そこで低出力衝撃波療法による潰瘍改善効果の基礎的検討をするため血管内皮細胞を使用した実験をおこなった。
A)平成25年度開始した低出力衝撃波療法治験を継続
Pivotal試験概要
SSCの手指において既存治療にも関わらず指尖を中心に潰瘍が存在している患者を対象に、目標症例数は平成25年度からの2年で衝撃波療法群30名(当初予定:東北大学15例、東京女子医科大学15例)、通常治療群30例(当初予定;東北地区15施設)。
(倫理面への配慮)
本研究はH25年度から平成27年度にかけて医師主導治験を行う。これは厚生労働省の「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP)」に準拠して開始されている。
治験開始後、衝撃波療法群治療施設である東北大学病院、東京女子医科大学病院においては、医師主導治験の体制が存在し、また、予定した患者数を確保することは問題なく行われ、ほぼ予定通りに治験を遂行することが可能であった。一方、通常治療群施設は東北大学病院、東京女子医科大学病院以外の病院での登録観察が必要となるが、医師主導治験を行うための体制が多くの東北地方の病院で整っておらず、特に財政的な裏付けがないため協力施設としての組み入れが困難となっていた。
本年度はⅰ)治験体制の整った病院への協力の申し出、ⅱ)施設に対する財政的援助を行う、の2点をもって協力施設を増加させた。
B)低出力衝撃波療法の難治性潰瘍に対する効果の基礎的検討
これまで当院循環器科を中心とした基礎研究により、低出力衝撃波療法が血管内皮細胞に対してVEGFを誘導することより血管新生を促し、虚血性病変を改善させることが報告されてきた。しかしながら潰瘍の改善状態などから臨床的にみると、血管新生のみで潰瘍の改善を説明できない所見も認められる。そこで低出力衝撃波療法による潰瘍改善効果の基礎的検討をするため血管内皮細胞を使用した実験をおこなった。
結果と考察
平成25年12月2日より実際に医師主導治験を開始した。以下にそれぞれの日程を示す。
• 東北大学IRB(平成25年8月30日申請、9月30日承認)
• 治験届提出(平成25年10月7日)
• 治験開始(平成25年12月2日 1例目登録)
• 治験最終患者登録終了(平成26年2月16日)
本年度は、医師主導治験の体制の整備、中でも実施施設の拡充を行った。通常治療群施設として強皮症皮膚潰瘍を診療する実績を持った病院より慶応大学病院リウマチ科、および群馬大学病院皮膚科と交渉、二つの病院が当医師主導治験の参加施設として加わった。また、一般病院としては青森県立中央病院に対して参加を依頼、医師主導治験の為の整備が十分ではなかった事から各種手順書などの整備を当院、臨床研究推進センター開発部門の協力を得ながら行い、平成26年11月より患者登録を行える体制を整えた。
• 東北大学IRB(平成25年8月30日申請、9月30日承認)
• 治験届提出(平成25年10月7日)
• 治験開始(平成25年12月2日 1例目登録)
• 治験最終患者登録終了(平成26年2月16日)
本年度は、医師主導治験の体制の整備、中でも実施施設の拡充を行った。通常治療群施設として強皮症皮膚潰瘍を診療する実績を持った病院より慶応大学病院リウマチ科、および群馬大学病院皮膚科と交渉、二つの病院が当医師主導治験の参加施設として加わった。また、一般病院としては青森県立中央病院に対して参加を依頼、医師主導治験の為の整備が十分ではなかった事から各種手順書などの整備を当院、臨床研究推進センター開発部門の協力を得ながら行い、平成26年11月より患者登録を行える体制を整えた。
結論
強皮症難治性潰瘍に対する低出力衝撃波療法に関して平成24年度に行われたPOC試験、自然歴レジストリーの結果を用い平成25年度から検証試験である医師主導治験を開始、本年度登録満了となった。本治験により、強皮症に合併する難治性潰瘍を治療するための治療法として保険診療に承認されることになれば多大な社会的貢献になるものと考えられる。
公開日・更新日
公開日
2017-03-31
更新日
-