重症循環器疾患等に関する医療内容の評価に資するデータレジストリシステムの構築

文献情報

文献番号
201412051A
報告書区分
総括
研究課題名
重症循環器疾患等に関する医療内容の評価に資するデータレジストリシステムの構築
研究課題名(英字)
-
課題番号
H25-循環器等(生習)-一般-027
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
嶋津 岳士(国立大学法人大阪大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 木村 剛(国立大学法人京都大学 大学院医学研究科)
  • 坂本哲也(帝京大学 医学部)
  • 飯原弘二(国立大学法人九州大学 大学院医学研究院)
  • 森村尚登(公立大学法人横浜市立大学 大学院医学研究科)
  • 清水直樹(東京都立小児総合医療センター 救命集中治療部)
  • 織田 順(東京医科大学)
  • 石見 拓(京都大学環境安全保健機構附属健康科学センター)
  • 大田祥子(一般社団法人HIMAP)
  • 丹野克俊(北海道公立大学法人 札幌医科大学)
  • 上村修二(北海道公立大学法人 札幌医科大学)
  • 川内敦文(高知県健康政策部 医療政策課)
  • 北村哲久(国立大学法人大阪大学 大学院医学系研究科 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【補助金】 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成25(2013)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
10,770,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1)心筋梗塞、脳卒中、病院前心停止等の重症循環器疾患等について、コアとなる共通のレジストリシステム・ネットワークを構築すること。
2)病態毎又は医療機関毎に医療内容を把握し、医療提供プロセスの評価ならびにクオリティインジケーターの検討を行い、見える化をはかること。
3)重症循環器疾患等の危険因子、予後規定因子等について検討し、発症予測・予後予測を通じた予防的アプローチ・先進医療の実現をめざすこと。
4)各関係学会にとって自律的運営が可能なレジストリを構築し、研究班以外の外部の研究者等にも広く利用可能な形とすること。
研究方法
上記目的を達成するために、①コアレジストリ(CR)の設計・構築と運用を行うコアレジストリグループに加え、②心筋梗塞、③脳卒中、④病院前心停止の各重症循環器疾患別にワーキンググループを立ち上げ、研究代表者の進行管理の元、検討を進めた。更に、地域の救急ニーズの多くを占める高齢者救急医療の実態を把握するため、⑤高齢者救急レジストリに関するワーキンググループも組織し、検討を進めた。
初年度に、各種重症循環器疾患等に対する医療内容を評価するために必要な項目の検討と既存のレジストリの状況についての調査を行い、CRシステムの概要設計を行った。H26年度はCRを実践するパイロットスタディ(PS)を開始し、レジストリを地域網羅的に進めるに当たっての課題抽出を進めた。また、日本救急医学会と連携し、院外心停止に関する医療機関到着後の情報を網羅したレジストリの継続的発展の基盤整備を進めた。
結果と考察
研究初年度は研究体制を整備するとともに、各種重症循環器疾患に対する医療内容を評価するために必要なコア項目の検討と既存レジストリの現状調査を行い、データベースの構築と運用方法を検討、システムの概要設計を進めた。合わせて、PS用のシステム環境の整備、フィールドの準備を進めた。重症循環器疾患の医療提供プロセス評価に資するコア項目の選定、コンセンサス形成を進め、CRを構築した。現場負担の少ないレジストリ方法を検討するために、FAX-OCRならびにWEBシステムを用いた2つのCRデータベースシステムを用意した。
研究2年目となるH26年度は、日本救急医学会と連携し、院外心停止に関する多施設共同レジストリを全国の救急医療機関の協力を得て開始するとともに、地域を網羅するモデルを函館市に設定した。日本救急医学会レジストリでは、H27年3月末時点で、開始後10ヶ月で3799件の症例が登録され、年間1万件を超える院外心停止症例を登録し、継続的に評価していく体制を整備した。また、脳卒中・急性冠症候群等の心停止以外の重症循環器疾患に関するCRのPSを大阪府泉州地域で開始した。更に、大阪府堺市でもPSの準備を進めている。PSを通じて、登録の負担を軽減し、レジストリを地域網羅的に進めるに当たっての課題抽出を進めている。
H26年度に開始した大阪府泉州地域のPSにおいては、地域網羅的データレジストリ構築を目指しているが、各医療機関の入力に関する負担が当初の想定よりも大きいことが明らかとなった。データ入力に当たっての負担、障壁の軽減が地域を網羅した救急レジストリの構築には不可欠であるため、障壁、課題を抽出し、解決策を探るためのアンケート調査を実施した。アンケート調査の結果、収集すべき項目が電子カルテ上に存在しないということが最も大きな障壁であるということが示唆された。引き続き、PSの運営を通じてCRシステムの改修を進め、全国展開可能なCRの標準化を図っていく予定である。集計されるパイロットデータについては、心筋梗塞、脳卒中、病院前心停止、小児救急医療、高齢者救急医療に関わるワーキンググループ毎に、医療内容の評価に資する内容か否か検討を加え、具体的な提言をまとめる予定である。また、モデル地域内の一部医療施設にて、DPCデータとの連携を試みる予定である。
結論
1)日本救急医学会と連携し、院外心停止に関する多施設共同レジストリを全国の救急医療機関の協力を得て開始し、H27年3月末時点で、開始後10ヶ月で3799件の症例が登録され、年間1万件を超える院外心停止症例を登録し、継続的に評価していく体制が整備された。2)地域網羅的モデルとして函館市を設定しデータ収集を開始した。3)脳卒中・急性冠症候群等の心停止以外の重症循環器疾患に関するCRのPSを大阪府泉州地域で開始し、さらに大阪府堺市でもPSの準備を進めている。4)症例登録を全国展開するためには、医療機関のける登録の負担を軽減することが必須で、アンケート調査からは、収集すべき項目が電子カルテ上に存在しないということが最も大きな障壁であるということが明らかとなった。CRの項目選定および電子カルテ等の記載の標準化との連携の必要性が示唆された。

公開日・更新日

公開日
2018-06-07
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2018-06-07
更新日
-

収支報告書

文献番号
201412051Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
14,000,000円
(2)補助金確定額
14,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 2,316,886円
人件費・謝金 1,337,027円
旅費 3,137,368円
その他 3,978,719円
間接経費 3,230,000円
合計 14,000,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2018-06-07
更新日
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