自殺総合対策大綱に関する自殺の要因分析や支援方法等に関する研究

文献情報

文献番号
201317065A
報告書区分
総括
研究課題名
自殺総合対策大綱に関する自殺の要因分析や支援方法等に関する研究
課題番号
H25-精神-一般-001
研究年度
平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関)
福田 祐典(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 竹島 正(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 精神保健計画研究部・自殺予防総合対策センター)
  • 松本 俊彦(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 自殺予防総合対策センター ・薬物依存研究部)
  • 川野 健治(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 自殺予防総合対策センター)
  • 藤森麻衣子(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 自殺予防総合対策センター)
  • 福永 龍繁(東京都監察医務院)
  • 齊藤 卓弥(日本医科大学精神医学教室)
  • 稲垣 正俊(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 精神神経病態学教室(岡山大学病院 精神神経科))
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成25(2013)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
自殺総合対策大綱の基本的考え方と重点施策等を踏まえて、わが国全体および特定の対象集団ごとに自殺の要因分析等による科学的エビデンスに基づいた支援・介入方法の開発を行うことを目的とした。
研究方法
(1)心理学的剖検に関して、自殺予防総合対策センター(CSP)と東京都監察医務院の連携の検討、症例対照研究の文献レビュー、CSPの心理学的剖検データベースをもとにした睡眠障害と自殺の関連の症例対照研究を行った。また、自死遺族支援において提供している情報の検討、自死遺族向けの冊子の内容検討を行った。(2)東京都監察医務院の検案・解剖データの分析、総務省消防庁が保有する自損行為による救急搬送事例の分析、日本医科大学付属病院高度救命救急センターに入院となった自殺未遂症例の統計的検討、「多目的コホートに基づくがん予防など健康の維持・増進に役立つエビデンスの構築に関する研究」のデータを用いた、身体疾患と自殺、他の外因死の分析を行った。
結果と考察
(1)心理学的剖検に関して、CSPと東京都監察医務院の連携による調査の流れ、CSPにおける心理学的剖検の特徴を明らかにした。睡眠障害と自殺には有意な関係性があり、自殺のサインとしての睡眠障害の評価は、既に自殺リスクの高い集団に対して有用であることが推測された。国内の自死遺族支援は「つどい」が中心であり、国外の文献からは支援メニューの多様性と遺族の特徴に応じた支援・連携の重要性が示された。また、これらの結果を踏まえ、自死遺族向けの冊子を作成した。(2)医師の自殺には医療器具や薬物の利用頻度が高いこと、高齢者の自殺の背景として心身の様々な病気や病苦を示す言葉が検案書類に頻出することが明らかになった。自損行為による救急搬送率は女性で高いこと、高齢者では死亡・重症例の割合が高いことが示唆された。若年未遂者群では、統合失調症とパーソナリティ障害、男女問題が影響しやすいことが明らかになった。がん未罹患者に対する、がん診断から1年以内の者における自殺および他の外因死の相対リスクが高いことを明らかにした。
結論
心理学的剖検など3年間の研究の基盤づくりと入手可能なデータの分析を行った。

公開日・更新日

公開日
2015-06-03
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201317065Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
26,000,000円
(2)補助金確定額
26,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 4,193,722円
人件費・謝金 8,400,468円
旅費 2,898,786円
その他 4,507,024円
間接経費 6,000,000円
合計 26,000,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2015-06-03
更新日
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