文献情報
文献番号
201314025A
報告書区分
総括
研究課題名
放射線治療期間短縮による治療法の有効性と安全性に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H24-がん臨床-一般-007
研究年度
平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関)
加賀美 芳和(昭和大学医学部 放射線医学教室 放射線治療学部門)
研究分担者(所属機関)
- 古平 毅(愛知県がんセンター中央病院 放射線治療部)
- 鹿間 直人(埼玉医科大学国際医療センター 放射線腫瘍科)
- 坂田 耕一(札幌医科大学 放射線腫瘍学)
- 野崎 美和子(獨協医科大学病院 放射線科)
- 小口 正彦(がん研究会有明病院 放射線治療部)
- 萬 篤憲(東京医療センター 放射線科)
- 秋元 哲夫(国立がん研究センター東病院 放射線治療科)
- 齊藤 吉弘(埼玉県立がんセンター)
- 松本 康男(新潟県立がんセンター新潟病院 放射線治療科)
- 吉岡 靖生(大阪大学大学院 医学系研究科)
- 中村 和正(九州大学病院 放射線治療科)
- 手島 昭樹(大阪府立成人病センター 放射線治療科)
- 宇野 隆(千葉大学大学院 医学研究院)
- 伊藤 芳紀(国立がん研究センター中央病院 放射線治療科)
- 金森 修一(近畿大学医学部 放射線医学教室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
17,900,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
「T1-2N0M0声門癌に対する放射線治療の加速照射法と標準分割照射法のランダム化比較試験」(JCOG0701)、「乳房温存療法の術後照射における短期全乳房照射法の安全性に関する多施設共同試験」(JCOG0906)および「限局性前立腺癌に対する寡分割照射法の臨床第II相試験」3臨床試験により放射線治療期間短縮の安全性と有効性を検証することが目的である。治療期間短縮は①患者の経済的負担が軽減、②必要通院日数・入院日数が減少し精神的ならびに時間的負担が軽減、③施設、医療スタッフへの負担が軽減でき医療資源を有効に活用できる利点がある。この研究は平成20年度で終了したがん研究助成金「放射線治療期間の短縮に関する多施設共同臨床試験の確立に関する研究」班(17-17)により企画された。JCOG0701の附随研究として「声門癌放射線治療後の急性粘膜炎および音声機能の変化に関与する遺伝子多型の解析研究」(JCOG0702-A1)の症例登録が開始された。JCOG0906でも同様に遺伝子多型の解析研究の附随研究を計画していたが中止とした。
研究方法
1. JCOG0701 (1)目的:T1-2N0M0声門癌患者(扁平上皮癌)を対象に、一回線量を2.4 Gyに増加し治療期間を短縮した加速照射法を一回2 Gyの標準分割照射法とランダム化比較して3年無増悪生存割合において非劣性であることを検証する。Primary endpoint:3年無増悪生存割合Secondary endpoints:全生存期間、喉頭無増悪生存期間、無病生存期間など(2)治療方法 A群:標準分割照射群 T1: 66 Gy/33回/45日間 T2: 70 Gy/35回/47日間 B群:加速照射群T1: 60 Gy/25回/33日間T2: 64.8 Gy/27回/37日間 2. JCOG0906(1)目的:浸潤性乳癌の乳房温存手術後で切除断端に癌細胞の露出がない患者を対象として、術後残存乳房への短期照射法「全乳房照射42.56 Gy/16分割/22日間(断端近接例では腫瘍床へのブースト照射10.64 Gy/4分割/4日間あり)」が、我が国において安全に施行可能かどうかを確認する。Primary endpoint:3年遅発性有害反応発生割合(Grade 2以上)Secondary endpoints:全生存期間、無病生存期間、患側乳房内無再発生存期間、など(2)治療方法: 残存乳房照射(42.56 Gy/16回/22日間)ブースト照射(10.64 Gy/4回/4日間)3.前立腺癌(1)目的: 前立腺癌患者に対して画像誘導を用いた軟部組織照合(IGRT)を併用した強度変調放射線治療(IMRT)による寡分割照射法70 Gy/28回/6週間が有効かつ安全であるかを探索的に検討する。Primary endpoint:5年遅発性有害事象発生割合、Secondary endpoints:急性期有害事象発生割合、5年生化学的無再発生存割合など (2)治療方法:IMRTにて行う。IGRTの方法は、超音波、CT等を用いる。照射線量は70 Gy/28回/6週間とする。4. JCOG0701A1:JCOG0701の附随研究として、声門癌放射線治療による急性期および晩期有害事象の発現と程度関与するSNPsを明らかにすることを目的とする。約1,000のSNPsを解析して、放射線治療による急性期および晩期有害事象の発現に関与の可能性が高いSNPsを同定する探索的研究である。
結果と考察
1)『声門癌』:予定症例登録が終了した。各症例の放射線治療のQAおよび治療効果中央判定は予定通り行った。急性有害事象について解析を開始した。
2)『乳癌』:予定症例登録が終了した。各症例の放射線治療のQAおよび整容性の評価を行っている。急性有害事象について解析した。プロトコール治療完了例は304例であった。年齢の中央値は56歳(32歳~75歳)、右169例、左143例、浸潤性乳管癌291例、その他21例であった。急性有害事象は1)Grade 3以上の急性有害事象はなかった。2)放射線皮膚炎の発生割合は標準治療の皮膚炎発生割合と比較して増悪はしていなかった。3)『遺伝子多型解析』:『声門癌』登録症例の試料を集めている。4)『前立腺癌』:2012年7月から登録を開始している。2015年2月現在、92例が登録されている。平成25年度はJCOG0701:有効性の中央判定、急性有害事象の解析
2)『乳癌』:予定症例登録が終了した。各症例の放射線治療のQAおよび整容性の評価を行っている。急性有害事象について解析した。プロトコール治療完了例は304例であった。年齢の中央値は56歳(32歳~75歳)、右169例、左143例、浸潤性乳管癌291例、その他21例であった。急性有害事象は1)Grade 3以上の急性有害事象はなかった。2)放射線皮膚炎の発生割合は標準治療の皮膚炎発生割合と比較して増悪はしていなかった。3)『遺伝子多型解析』:『声門癌』登録症例の試料を集めている。4)『前立腺癌』:2012年7月から登録を開始している。2015年2月現在、92例が登録されている。平成25年度はJCOG0701:有効性の中央判定、急性有害事象の解析
結論
JCOG0701、JCOG0906はプロトコール改訂を行い順調に症例登録が終了した。今後経過観察を行い、解析を行っていく。「前立腺癌」は症例登録が順調に進捗している。
JCOG0701附随研究では平成23年1月より試料採取が開始がされ登録を終了し今後解析を行う。
JCOG0701附随研究では平成23年1月より試料採取が開始がされ登録を終了し今後解析を行う。
公開日・更新日
公開日
2015-09-03
更新日
-