貯水槽水道における水の滞留の長期化や不適切な管理による水質悪化とその対策に関する研究

文献情報

文献番号
201237021A
報告書区分
総括
研究課題名
貯水槽水道における水の滞留の長期化や不適切な管理による水質悪化とその対策に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H23-健危-一般-007
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
早川 哲夫(麻布大学 生命・環境科学部)
研究分担者(所属機関)
  • 古畑 勝則(麻布大学 生命・環境科学部)
  • 奥村 明雄(一般社団法人全国給水衛生検査協会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 健康安全・危機管理対策総合研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
2,847,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
貯水槽内の水が滞留する事例が増加している。これは、残留塩素減少の原因となり、貯水槽水中に存在する細菌や原虫などの増加を引き起こす。貯水槽管理については、半日分程度の滞留を前提にしていたため、これまで長期滞留に伴う細菌増殖が問題を引き起こすリスクについては考慮されてこなかった。本研究では、実プラントでの調査やモデル貯水槽を用いて、長期滞留に伴うリスクの実態とメカニズムを明らかにするとともに、貯水槽の設備、装置の改善による適切な管理システムの構築を研究し、行政としてどのように指導していくべきかの指針策定を行おうとするものである。

研究方法
本研究は麻布大学の早川哲夫教授を研究代表者とし、麻布大学古畑勝則 教授、全国給水衛生検査協会の奥村明雄会長を分担研究者として実施。研究者の下に専門家による委員会を設置し研究する。
委員会は日本タンク工業会、全国給水衛生検査協会、高層住宅管理業協会、東京都衛生局、東京都水道局からの専門家によって構成される。
結果と考察
、貯水槽中の滞留時間が長期化することに伴う水質悪化によって引き起こされる衛生上の問題点について、実プラント・モデルプラントを対象に調査し、研究した。使用水量は以前に比べて低下しており、受水槽容量が過大となり、滞留時間が大きくなっていること、またビル設計時と比べ実使用量が少なくなっていることが判明した。また、貯水槽中に存在する、従属栄養細菌の実態調査を行い、本菌が貯水槽水道を広く汚染していることが分かった。遺伝子検査によって従属栄養細菌の菌種を同定するとともに、病原性に関する調査を行い、増殖した従属栄養細菌には、高齢者など易感染者に対するリスク増大をもたらすものがあることが明らかになった。さらに水質悪化を抑制するための貯水槽の改善についての研究も実施し、滞留時間の調整、塩素量の維持、水温上昇の防止策などについて成果を得た。
結論
これまでの成果を踏まえ、全国的に実プラント調査を行うことにより、従属栄養細菌実態と本菌による易感染者に対するリスクを評価し、装置の改善による滞留の改善方法について検討する必要がある。また、貯水槽の管理指導を行うさいに、行政担当者が利用する指導指針案を策定する必要がある。

公開日・更新日

公開日
2013-05-28
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201237021Z