健康食品と称して販売される無承認無許可医薬品の調査・分析・有害性予測と監視に関する研究

文献情報

文献番号
201235037A
報告書区分
総括
研究課題名
健康食品と称して販売される無承認無許可医薬品の調査・分析・有害性予測と監視に関する研究
課題番号
H24-医薬-一般-004
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
袴塚 高志(国立医薬品食品衛生研究所 生薬部)
研究分担者(所属機関)
  • 合田 幸広(国立医薬品食品衛生研究所 生薬部)
  • 大塚 英昭(広島大学大学院 医歯薬保健学研究院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では,成分本質(原材料)により無承認無許可医薬品と判断されるべき成分本質について,調査と分析,有害性予測を行うとともに,健康食品と称して販売される無承認無許可医薬品について適切に監視できるよう,これまで検出されてきた成分情報を集め,専ら医薬品として化合物レベルで指定できるか検討する.
研究方法
新規に申請があった成分本質については,基原植物の学名,和名,生薬名,医薬品としての使用実態,毒性,麻薬様作用,含有成分の構造等について文献調査を行った.対象物の基原の確認は,成分分析並びに遺伝子解析により遂行した.未知物質の構造決定はNMR, MS等の機器分析により行った.
結果と考察
日本で未認可の早漏防止薬であるdapoxetineや,同じく未認可の女性用媚薬であるflibanserinが,強壮を標榜する健康食品中から検出されたとの情報があり,これら合成物質についての迅速分析法を確立した.専ら医薬品に指定されているものの,成分情報と基原種の関係が明確でないセンプクカ及び,同属で専ら医薬品に指定されているドモッコウについて,日本で入手可能な試料で基原の確認を行ったところ,それぞれInula japonica, I. heleniumであった.さらに,センプクカの指標成分単離を目的にセスキテルペンラクトンの単離を行うとともに,迅速分析法の開発を行った.ドモッコウについて,食薬区分の妥当性確認のために基原の明確な試料よりアルカロイド成分を単離同定した.また,シャタバリとして研究が実施されていた原材料を入手し,遺伝子分析により,その基原をStemonoa属植物であることを示した.また,世界各地の植物園より種子交換により導入した Sida 属植物12 検体について,遺伝子情報の整備を行ったところ,世界の植物園においても,Sida 属植物の同定は混乱していることを示した.さらにParkinson病様病態を示すことが報告されているサワーソップについて成分検討を実施した結果,アポルフィン系アルカロイドを単離し,本成分をParkinson病関連物質と推定した.
結論
本研究の成果は,厚生労働省の専ら医薬品の監視・指導行政に貢献するとともに,食薬区分を行う際の基礎資料となる.

公開日・更新日

公開日
2013-05-20
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201235037Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
8,000,000円
(2)補助金確定額
8,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 3,645,013円
人件費・謝金 3,485,664円
旅費 231,820円
その他 637,964円
間接経費 0円
合計 8,000,461円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2015-06-09
更新日
-