レリーワイル症候群の診断法確立と治療指針作成

文献情報

文献番号
201128253A
報告書区分
総括
研究課題名
レリーワイル症候群の診断法確立と治療指針作成
課題番号
H23-難治・一般-097
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
深見 真紀(独立行政法人 国立成育医療研究センター 分子内分泌研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 緒方 勤(浜松医科大学 医学部)
  • 宮崎 治(独立行政法人 国立成育医療研究センター )
  • 長谷川 奉延(慶應義塾大学 医学部)
  • 関 敦仁(独立行政法人 国立成育医療研究センター )
  • 長谷川 行洋(東京都立小児総合医療センター )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
レリーワイル症候群 (LWS) は、四肢骨の変形と成長障害を主症状とする優性遺伝疾患である。
本研究班では、分子遺伝学的診断に基づいた臨床像の把握と、新規診断法および治療法の開発を目的として研究を行った。
研究方法
1. 分子遺伝学的解析:カスタムアレイCGH法を用いた遺伝子解析を行った。コピー数異常が同定されなかった家系では、SHOX翻訳領域の直接塩基配列決定を行った。
2. 疫学調査:二次調査として、初年度の調査で把握された患者の臨床情報を収集した。
3. 画像解析:SHOX遺伝子異常が同定された患者の画像データを収集し、本症に特徴的なレントゲン所見について検討した。
4. 外科的治療法の検討:5例7手における外科的介入のアウトカムについて詳細な解析を行った。
5. 現行の内科的治療の有効性と安全性の検討:成長科学協会のデータベースと過去の論文のメタ解析により現行の内科的治療の有効性と安全性の検討を検討した。
結果と考察
1. 19家系の遺伝子解析を行い、LWSの新たな発症機序を見出した。
2. 疫学二次調査を行い、その結果の解析を開始した。
3. LWSの画像上の特徴を明確とし、Vickers Ligamentの形成がMadelungの重症化に関与する可能性が高いことを見出した。
4. 初年度に開発した新規外科的治療法の有効性と安全性を明確とした。
5. データベース検索により現行の内科的治療法の有効性と安全性、限界を明確とした。
6. 研究班ホームページおよび国際データベースを通じて本症に関する情報発信を行った。
結論
LWSの分子基盤および画像所見について有用な知見が得られた。また、外科的治療、内科的治療についてその安全性と有効性、限界が明確となった。

公開日・更新日

公開日
2013-03-12
更新日
-

収支報告書

文献番号
201128253Z