特発性心筋症に関する調査研究

文献情報

文献番号
201128178A
報告書区分
総括
研究課題名
特発性心筋症に関する調査研究
課題番号
H23-難治・一般-022
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
北風 政史(独立行政法人国立循環器病研究センター 臨床研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 筒井 裕之(北海道大学大学院 医学研究科)
  • 久保田 功(山形大学 医学部)
  • 下川 宏明(東北大学大学院 医学系研究科)
  • 永井 良三(東京大学大学院 医学系研究科)
  • 福田 恵一(慶應義塾大学 医学部)
  • 和泉 徹(北里大学 医学部)
  • 磯部 光章(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科)
  • 後藤 雄一(独立行政法人国立精神・神経医療研究センター)
  • 室原 豊明(名古屋大学大学院 医学系研究科)
  • 小室 一成(大阪大学大学院 医学系研究科)
  • 山岸 正和(金沢大学 医薬保健研究域医学系)
  • 木村 剛(京都大学大学院 医学研究科)
  • 中谷 武嗣(独立行政法人国立循環器病研究センター)
  • 斎藤 能彦(奈良県立医科大学)
  • 矢野 雅文(山口大学 医学部)
  • 砂川 賢二(九州大学大学院 医学研究院)
  • 今泉 勉(久留米大学 医学部)
  • 鄭 忠和(鹿児島大学大学院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
53,846,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究班では、蓄積されたエビデンスを分析し、診療技術に還元することを大目標とする。従来の個別研究に加え、サブグループ研究班の設立に向けて、計画を進める。具体的には、心臓MRI検査の心筋症診断への有用性、サルコイドーシスの診断、肥大型心筋症の我が国全体の遺伝子変異の状況などを検討、さらに研究成果の社会への還元として、心筋症患者及び家族に対するセミナーを開催する。
研究方法
前事業に引き続き、特発性心筋症の病因・病態解明および新たな診断・治療法の確立を目指すべく、①特発性心筋症患者の診療実態の把握、②基礎的検討および臨床的検討の両側面から検討を行う。かかる成果を創出するために、本研究班を3層 (全体研究、サブグループ研究、個別研究)に分けて研究を進めることを継続して行った。
結果と考察
研究班は、全体研究、サブグループ研究、個別研究の3層に分かれて行ってきた。
(Ⅰ)全体研究
前向き登録研究を継続的に進めた。
(Ⅱ)サブグループ研究
特発性心筋症に関する課題を解決するべく、サブグループ課題の検討がなされた。その結果、下記のサブグループ研究に関して、次年度以降で検討することが確認された。
①肥大型心筋症における遺伝子異常の頻度に関する検討とその予後の全国調査
②心不全患者の再入院を推定する数式化に関する研究
③特発性心筋症の診断に関する画像診断(特にMRI)の有用性の検討
④心臓サルコイドーシスに関する新たな診断基準策定に向けた検討
⑤肥大型心筋症から拡張相に向けたデータベース構築
⑥特発性心筋症の診断の手引きの改訂に向けて
⑦コホート形成に向けた準備
(Ⅲ)個別研究
特発性心筋症とそれに引き続き生じる重症心不全における病因・病態の解明や新たな診断・治療法の模索に関する研究が各分担研究者により行われた。詳細は、各班員の項に譲るが、基礎的研究?臨床的研究までさまざまなレベルでの研究が多角的に本年度も施行された。
(Ⅳ)患者に関する還元
特発性心筋症における患者向けの市民公開講座を大阪で開催した。
今後、全体研究に関しては、症例数の集積の増加に向けて、新たな枠組みの検討が次年度以降、望まれる。新たなコホート形成に向けて、金沢大学と共同して進めていくことを検討する。さらに、上記した6課題に関して、研究責任者を決定し、サブグループ研究を進める方向とする。個別研究に関しては、従来通り進める予定である。また、次年度も市民公開講座の開催を企画、患者への知識提供を試みる。
結論
特発性心筋症に関する病因・病態の解明および診断・治療法の開発に向けて、研究が企画立案・実行されてきた。サブグループ研究の課題も決定した。

公開日・更新日

公開日
2015-06-10
更新日
-

収支報告書

文献番号
201128178Z