文献情報
文献番号
201128149A
報告書区分
総括
研究課題名
新規診断マーカーCTPを用いた難治性内耳疾患の多施設検討
課題番号
H22-難治・一般-190
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
池園 哲郎(埼玉医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 宇佐美 真一(信州大学医学部 耳鼻咽喉科学教室)
- 小川 郁(慶應義塾大学 耳鼻咽喉科)
- 小川 洋(福島県立医科大学 耳鼻咽喉科学講座)
- 柿木 章伸(東京大学 耳鼻咽喉科学)
- 小林 俊光(東北大学大学院医学系研究科 耳鼻咽喉頭頸部外科)
- 鈴木 衞(東京医科大学医学部 耳鼻咽喉科学)
- 高橋克昌(群馬大学 医学部耳鼻咽喉科学)
- 武田 憲昭(徳島大学 耳鼻咽喉科学)
- 東野 哲也(宮崎大学医学部 感覚器運動医学講座)
- 内藤 泰(神戸市立医療センター中央市民病院 耳鼻咽喉科)
- 萩森 伸一(大阪医科大学 感覚器機能形態医学)
- 福島 邦博(岡山大学 耳鼻咽喉科)
- 松田秀樹(横浜市立大学大学院 頭頸部生態機能病態医科学)
- 山下大介(神戸大学 耳鼻咽喉科)
- 山下裕司(山口大学 耳鼻咽喉 科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
我々は、難聴・めまいの原因を生化学的に診断する世界初のバイオマーカーCTP(外リンパ特異的蛋白 Cochlin-tomoprotein)を発見し、CTP検出検査法を開発した。その精度評価、診断能評価、外リンパ瘻関連内耳疾患の診断基準と診療ガイドラインの作成、基礎研究を本研究班の目的とした。
研究方法
1.検査精度の評価と精度向上への取り組み。ウェスタンブロットWB法を用いたCTP検出法を規準化しその精度を評価する。高感度エライザCTP検出キットの開発を行う。
2.診断基準改定 厚生労働省特定研究急性高度難聴班が作成した外リンパ瘻診断基準は昭和 58 年に作成、平成2年度に改訂されている。難聴班と研究班横断的な取り組みを行う。
3.診療ガイドラインへの取り組み。先ず新たな診断基準の普及を目指し、さらに研究班での外リンパ瘻診療に関する議論の結果を「外リンパ瘻FAQ Frequently Asked Questions」にまとめる。
4.基礎研究への取り組み。内耳リンパ液のメタボローム解析、内耳特異的メタボロームとCTPの関連の研究を行う。
2.診断基準改定 厚生労働省特定研究急性高度難聴班が作成した外リンパ瘻診断基準は昭和 58 年に作成、平成2年度に改訂されている。難聴班と研究班横断的な取り組みを行う。
3.診療ガイドラインへの取り組み。先ず新たな診断基準の普及を目指し、さらに研究班での外リンパ瘻診療に関する議論の結果を「外リンパ瘻FAQ Frequently Asked Questions」にまとめる。
4.基礎研究への取り組み。内耳リンパ液のメタボローム解析、内耳特異的メタボロームとCTPの関連の研究を行う。
結果と考察
1.検査精度の評価と精度向上への取り組み。中耳に3μlの外リンパがあれば陽性となる検査感度を達成した。今回検討したサンプルでの診断精度は、感度100.0%、特異度83.3%である。
2.診断基準改定。外リンパ瘻の診断基準改訂案を示し、確実例の項目にCTP検査陽性例が加わることとなった。
3.診療ガイドラインへの取り組み。外リンパ瘻FAQを作成した。
4.基礎研究への取り組み。ガスクロマトグラフィー質量分析で約20種の内耳特異的代謝物が同定された。
2.診断基準改定。外リンパ瘻の診断基準改訂案を示し、確実例の項目にCTP検査陽性例が加わることとなった。
3.診療ガイドラインへの取り組み。外リンパ瘻FAQを作成した。
4.基礎研究への取り組み。ガスクロマトグラフィー質量分析で約20種の内耳特異的代謝物が同定された。
結論
1.検査精度の評価と精度向上への取り組み。臨床検査として理想的とも言える十分な精度があることを示した。さらに感度が数十倍の高感度エライザCTP検出キットが完成し、WBの欠点である高タンパク濃度検体での非特異反応が大幅に軽減された。
2.診断基準改定。平成24年度に難聴班から最終案を提示する。
3.診療ガイドラインへの取り組み。国内外で耳科学専門医との議論を行い、外リンパ瘻の診療は国によって、担当医の考え方に大きく左右されることが判明した。今後FAQをもとにガイドラインを作成していく。
4.基礎研究への取り組み。 最先端の蛋白解析技術を用いて、外リンパの解析を行い外リンパの生理的作用、内耳障害時の役割を研究していく。
2.診断基準改定。平成24年度に難聴班から最終案を提示する。
3.診療ガイドラインへの取り組み。国内外で耳科学専門医との議論を行い、外リンパ瘻の診療は国によって、担当医の考え方に大きく左右されることが判明した。今後FAQをもとにガイドラインを作成していく。
4.基礎研究への取り組み。 最先端の蛋白解析技術を用いて、外リンパの解析を行い外リンパの生理的作用、内耳障害時の役割を研究していく。
公開日・更新日
公開日
2015-06-10
更新日
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