文献情報
文献番号
201128056A
報告書区分
総括
研究課題名
低フォスファターゼ症の個別最適治療に向けた基礎的・臨床的検討
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-難治・一般-095
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
大薗 惠一(大阪大学大学院 医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
- 島田 隆(日本医科大学大学院 分子遺伝医学分野)
- 折茂 英生(日本医科大学大学院 医科生物化学分野)
- 織田 公光(新潟大学大学院 口腔生化学)
- 五関 正江(日本女子大学 家政学部食物学科)
- 大嶋 隆(大阪大学大学院 歯学部)
- 安井 夏生(徳島大学大学院感覚運動系病態医学)
- 道上 敏美(大阪府立母子保健総合医療センター研究所 環境影響部門)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
低フォスファターゼ症は先天性骨疾患であり、TNS-ALPの欠損により引き起こされる。正確な頻度は不明であり、人種差が大きい。一般的に、発症時期が早いほど重症であるが、胎内発症の症例でも長期生存可能な病型が存在する。また、乳児型では呼吸障害により、50%程度が死に至ると考えられているが、致死率は不明である。乳歯の早期脱落は、栄養摂取や生活面で問題となる。確立された治療法はないが、ALP酵素補充療法の治験が北米で開始された。当該研究では、自然歴をふまえて酵素補充療法の適応症例の明確化をめざす。また、効果判定の適切な指標を開発する。次世代治療法の開発をめざす。
研究方法
A. 患者実態把握のためのアンケート調査、広報活動:本症の経験の有無について、アンケート調査を行う。診断基準を広報する。
B. 遺伝子型-表現型の相関の検討:TNSALP遺伝子診断を行う。
C. 乳歯早期脱落に対する調査:乳歯早期脱落についてアンケート調査を行い、低フォスファターゼ症の可能性を検討する。
D. 治療効果の判定:血清ALP値の変化を検討し、ALPの基質の測定を行う方法を確立する。
E. 次世代治療法の開発:次世代治療法の開発を試みる。遺伝子療法とiPS細胞を利用した再生療法の基礎研究を行う。
B. 遺伝子型-表現型の相関の検討:TNSALP遺伝子診断を行う。
C. 乳歯早期脱落に対する調査:乳歯早期脱落についてアンケート調査を行い、低フォスファターゼ症の可能性を検討する。
D. 治療効果の判定:血清ALP値の変化を検討し、ALPの基質の測定を行う方法を確立する。
E. 次世代治療法の開発:次世代治療法の開発を試みる。遺伝子療法とiPS細胞を利用した再生療法の基礎研究を行う。
結果と考察
低フォスファターゼ症の診断指針を策定し、22年度に開設した当研究班のホームページ中で公開した。北米での酵素補充療法の治験責任医師であるM. Whyte先生を日本骨代謝学会に招聘し、患者会会員も聴衆として参加した講演会を開催した。TNSALP遺伝子診断を行い、症例数の増加により、日本人に特有のF310L変異を有し、骨変形を主症状とする比較的軽症の本症が存在することが明確化した。TNSALPノックアウトマウスにTNALP-D10発現アデノ随伴ウイルスベクターをマウス胎児に注射したところ、出生後の同マウスで痙攣は完全に抑制され、骨の形成、体重増加も改善し著明な延命効果が確認できた。
結論
作成したホームページを、本症に関する認知度の向上のための啓蒙活動や、診断指針を含めた情報の国内外への提供の場として活用するため、本研究終了後も維持する。中でも、作成した診断指針については、ホームページのみならず、学会活動や専門誌への掲載も含めて普及に努める。
公開日・更新日
公開日
2013-03-28
更新日
-