文献情報
文献番号
201128053A
報告書区分
総括
研究課題名
高チロシン血症を示す新生児における最終診断への診断プロトコールと治療指針の作成に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-難治・一般-092
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
中村 公俊(熊本大学 医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
- 奥山 虎之(国立成育医療センター臨床検査部臨床遺伝学)
- 笠原 群生(国立成育医療センター 移植外科学)
- 遠藤 文夫(熊本大学小児科 小児科学)
- 伊藤 道徳(国立病院機構香川小児病院 小児科学)
- 但馬 剛(広島大学小児科先天代謝異常学)
- 伊藤 哲哉(名古屋市立大学小児科 小児科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
7,692,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
高チロシン血症はタンデムマスを利用した新規新生児スクリーニングの対象疾患に含まれており、新生児期に患者が発見されることもある。しかし新生児期に血中チロシン高値を示す児は多く、その中から希少難病である遺伝性高チロシン血症を発見することは困難なことも少なくない。わが国における高チロシン血症の患者の診断・治療の状況について調査し、高チロシン血症の診断基準、治療指針を作成することを目的とした。
研究方法
われわれはタンデム質量分析計を用いた新生児ろ紙血中のチロシンを測定し、高チロシン血症を示す新生児数を検討した。次に、全国の930施設を対象とした全国調査(回答率71%)を行った。確定診断のための検査法のひとつとして、高チロシン血症I型におけるゲノムDNAからのエクソン直接塩基配列解析法による遺伝子診断系を設定した。鑑別疾患となる高チロシン血症II型・III型については、酵素反応産物をHPLCによって分離・定量する酵素診断系を設定した。
結果と考察
全国の930施設を対象とした全国調査(回答率71%)では、遺伝性高チロシン血症I型5例、II型2例、III型1例の回答があった。そのほかに原因不明の高チロシン血症が10例回答されており、確定診断に至らない症例も少なくないと考えられた。確定診断のための検査法のひとつとして、高チロシン血症I型におけるゲノムDNAからのエクソン直接塩基配列解析法による遺伝子診断系を設定した。鑑別疾患となる高チロシン血症II型・III型については、酵素反応産物をHPLCによって分離・定量する酵素診断系を設定した。
遺伝性高チロシン血症を含む先天性代謝異常症に対する生体肝移植症例の国内調査として1990年から2008年末までに日本肝移植研究会に登録された小児代謝性肝疾患に対する生体肝移植症例の実態調査を実施した。
遺伝性高チロシン血症を含む先天性代謝異常症に対する生体肝移植症例の国内調査として1990年から2008年末までに日本肝移植研究会に登録された小児代謝性肝疾患に対する生体肝移植症例の実態調査を実施した。
結論
遺伝性高チロシン血症では先進医療に基づく治療を必要とするため、確定診断が重要であり、包括的な診断指針の確立が急務である。また、LC/MS法を用いて高チロシン血症を呈する疾患の病態解明が必要である。高チロシン血症の診断、治療指針として、先進医療を取り入れた検査、治療薬を利用することができる。高チロシン血症の診断法を確立することで、他の先天代謝異常症の診断も継続して進む可能性があると考えられる。
公開日・更新日
公開日
2013-03-04
更新日
-