難治性炎症性腸管障害に関する調査研究

文献情報

文献番号
201128010A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性炎症性腸管障害に関する調査研究
課題番号
H22-難治・一般-001
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
渡辺 守(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 坪内 博仁(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科)
  • 今井 浩三(東京大学医科学研究所附属病院)
  • 佐々木 巌(東北大学大学院医学系研究科)
  • 上野 文昭(大船中央病院)
  • 藤山 佳秀(滋賀医科大学)
  • 廣田 良夫(大阪市立大学大学院医学研究科)
  • 松井 敏幸(福岡大学筑紫病院)
  • 三浦 総一郎(防衛医科大学校)
  • 日比 紀文(慶應義塾大学医学部)
  • 岡崎 和一(関西医科大学)
  • 杉田 昭(横浜市立市民病院)
  • 高後 裕(国立大学法人旭川医科大学)
  • 鈴木 康夫(東邦大学医療センター佐倉病院)
  • 千葉 勉(京都大学大学院医学研究科)
  • 味岡 洋一(新潟大学大学院医歯学総合研究科)
  • 渡邉 聡明(帝京大学医学部)
  • 松本 譽之(兵庫医科大学)
  • 武林 亨(慶應義塾大学医学部)
  • 松本 主之(九州大学大学院)
  • 竹田 潔(大阪大学医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
50,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国における炎症性腸疾患患者QOLの向上を目指し、総国民医療費の抑制を通じて医療財政へ貢献することを目的とした調査研究をおこなった。
研究方法
1) 疫学解析により我が国における疾患構造変化を追究し病因を解明する、2) 重症度分類および診断・治療ガイドラインの再整備による診療体系を最新化し、我が国発の質の高い臨床研究を推進する、3) 再生医療とバイオマーカー探索を二つの柱とした目的志向型基礎研究を展開し、臨床の場に直結する新しい診断・治療法開発を図る、4) 国民・患者・一般医家への啓発を促進し診療体系の質的向上をはかる、の4つを中心課題として掲げ、複数のプロジェクト研究を展開した。
結果と考察
平成23年度においては、設定した計画にそって十分な成果をあげることができた。総括的疫学解析により本邦の疫学解析の最新値が得られ、また臨床個人調査票の利用による情報の電子化により、今後の解析のためのシステム構築が飛躍的にすすんだ。臨床プロジェクトでは、診断基準・重症度基準・治療指針・ガイドライン策定、および改訂作業が継続できた。多施設臨床研究も着実に進行し、その成果は一部すでに公表した。基礎研究では、「新しいバイオマーカーの探索」において臨床応用を視野に入れた基礎研究が展開できた。「新しい再生医療技術の開発」では大きな成果が国際学術誌Nature Medicine誌へ掲載されるなど、国際的にも高い評価を受けた。成果公表・啓発プロジェクトでは、市民公開講座や医師への啓発活動を積極的におこない、作成した刊行物も好評であるなど、本研究班の活動が広く認知された。今後もこれらの基礎研究、疫学研究および臨床研究を包括し、研究代表者・分担研究者および研究協力者の有機的連携をもって多面的・複合的調査研究をすすめることにより、研究期間内に「患者QOLの向上と医療財政への貢献」の具体化のために成果の利用が図られることが期待される。

結論
研究代表者・分担研究者による協調的体制により調査研究を着実に推進することができた。今後のさらなる研究の推進によって、炎症性腸疾患患QOLの向上と対費用効果の高い医療の提供を目指した研究が推進できるものと期待できる。

公開日・更新日

公開日
2013-03-12
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2013-01-17
更新日
-

収支報告書

文献番号
201128010Z