本邦における造血細胞移植一元化登録研究システムの確立

文献情報

文献番号
201126035A
報告書区分
総括
研究課題名
本邦における造血細胞移植一元化登録研究システムの確立
課題番号
H23-免疫・一般-013
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
熱田 由子(名古屋大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 長村(井上) 登紀子(東京大学医科学研究所・附属病院 セルプロセッシング・輸血部)
  • 坂巻 壽(都立駒込病院 血液内科)
  • 田渕 健(都立駒込病院 小児科)
  • 森島 泰雄(愛知県がんセンター研究所 疫学・予防部)
  • 神田 善伸(自治医科大学自治医科大学附属さいたま医療センター血液科)
  • 宮村 耕一(名古屋第一赤十字病院 血液内科)
  • 村田 誠(名古屋大学医学部附属病院)
  • 谷口 修一(国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 血液内科)
  • 坂巻 壽(都立駒込病院)
  • 田渕 健(都立駒込病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患等予防・治療研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
8,890,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、移植医療の登録研究方法論を技術的に分析し、登録研究の効率と質を上げ、本邦の造血細胞移植一元化登録(TRUMP登録)を研究登録データベースとして発展させることがその目的である。本研究により本邦の造血細胞移植臨床研究が発展し、欧米亜の造血細胞移植グループとの連携した国際共同研究の活性化も期待できる。
研究方法
・研究データベース構築と解析(ワーキンググループでの研究)
国内のテーマごと研究グループ(ワーキンググループ)を組織し、研究活動の活性化を図ると同時に現在の基本データベースから、研究データベースへ発展させる。
・長期フォローアップ・リレーショナルデータベースシステムの確立(第二世代TRUMPの開発)
疾患治療グループとの、欧米亜の国際造血細胞移植グループとの共同研究、および移植患者の長期間にわたる追跡に対応できる柔軟な情報収集システムを開発する。
・データ管理・統計解析の効率化の研究
データ管理・統計解析の効率化は研究の進行を早め、質を向上し、生産性に大きな影響を与える。統計解析に適したデータ構造書、統計解析手順書、および解析スクリプトを開発する。
・国際共同研究への発展と活性化
欧米・亜諸国との共同研究が活性化する体制を構築する。
結果と考察
・研究データベース構築と解析
ワーキンググループ研究の活性化により、2011年12月までに日本造血細胞移植学会造血細胞移植一元管理委員会で承認された後方視的観察研究は108件である。研究項目として約100項目の追加がなされ、また研究解析データセット内のHLA、細胞数データなどの重要情報の質の向上が実現した。
・第二世代TRUMPの開発
第二世代TRUMPの構想およびシミュレーションが実施された。
・データ管理・統計解析の効率化の研究
造血細胞移植の生存解析で用いられる患者基本変数、疾患変数、アウトカム変数の構造書、解析スクリプトおよび解説書を作成した。
・国際共同研究への発展と活性化
北米を中心とする登録機関であるCIBMTRとの共同研究がひとつ開始された。
結論
移植医療の登録研究方法論を技術的に分析することにより、登録研究の効率と質を統計解析の効率と質を含めて向上し、本邦の造血細胞移植一元化登録を研究登録データベースとして発展させつつあり、さらにこれを利用する研究組織の活性化および生産性の向上に貢献している。

公開日・更新日

公開日
2012-06-07
更新日
-

収支報告書

文献番号
201126035Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
11,557,000円
(2)補助金確定額
11,557,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 2,000,741円
人件費・謝金 831,988円
旅費 626,930円
その他 5,430,341円
間接経費 2,667,000円
合計 11,557,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2015-05-20
更新日
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