文献情報
文献番号
201123012A
報告書区分
総括
研究課題名
国際的な感染症情報の収集、分析、提供機能およびわが国の感染症サーベイランスシステムの改善・強化に関する研究
課題番号
H21-新興・一般-012
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
谷口 清州(国立感染症研究所 感染症情報センター)
研究分担者(所属機関)
- 永井 正規(埼玉医科大学 医学部)
- 藤本 嗣人(国立感染症研究所 感染症情報センター)
- 堀野 敦子(国立感染症研究所 細菌第二部)
- 中野 貴司(川崎医科大学 医学部)
- 西藤 成雄(西藤小児科こどもの呼吸器・アレルギーク リニック)
- 神谷 信行(東京都健康安全研究センター 微生物部)
- 蒲地 一成(国立感染症研究所 細菌第二部)
- 小渕 正次(富山県衛生研究所 ウイルス部)
- 大西 真(国立感染症研究所 細菌第一部)
- 重松 美加(国立感染症研究所 感染症情報センター)
- 中瀬 克己(岡山市保健所)
- 山本 英二(岡山理科大学 総合情報学部)
- 多田 有希(国立感染症研究所 感染症情報センター)
- 安井 良則(国立感染症研究所 感染症情報センター)
- 山下 和予(国立感染症研究所 感染症情報センター)
- 野崎 慎仁郎(長崎大学 国際連携研究戦略本部)
- 佐多 徹太郎(富山県衛生研究所)
- 池松 秀之(特定医療法人原土井病院 臨床研究部)
- 砂川 富正(国立感染症研究所 感染症情報センター)
- 堀 成美(聖路加看護大学 基礎系看護学)
- 森兼 啓太(山形大学 医学部)
- 鈴木 宏(新潟青陵大学 看護福祉心理学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
40,808,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本邦におけるサーベイランスを系統的に強化するために、疾患毎のサーベイランス戦略を樹立し、ガイドラインを策定すること、現状で欠けている部分を補完するためパイロット的な地域サーベイランスを支援していくこと、定点サーベイランスの継続的な評価と改善を行うこと、システムの運用面からの評価とそれを解決する方策としてのツールの開発を目指した。また、23年度は、マイコプラズマの全国的な流行を経験し、薬剤耐性の問題もでてきたため、緊急的にマイコプラズマ肺炎の全国調査を行った。
研究方法
研究体制として、実際の感染症発生動向調査を運用しているメンバーにネットワークサーベイランスを行っているメンバー、疫学・感染症・病原体専門家をあつめて研究班を組織した。感染症法に基づくサーベイランスシステムの評価と支援ツールグループ、疾患/病原体サーベイランス、ネットワークサーベイランスから今後のサーベイランス戦略と改良を考えていくグループ、国際的サーベイランスグループとして研究を行い、最終的にそれぞれの観点から、本邦における国際情報収集、国内サーベイランス戦略について議論を行い、選択的な疾患についてサーベイランススタンダードを作成した。
結果と考察
「感染症発生動向調査におけるデータ質管理のための地方感染症情報センター向けガイドライン(案)」の作成・配布、データ解析プログラムの作成、地方感染症情報センターのネットワークの維持・管理を行い、現状の定点サーベイランスからの全国患者数の推計方法を改良し、都道府県毎の推計値を出すための定点設計を行った。また、国内での地域ネットワークの支援、対策のためのツール、緊急時のサーベイランス体制構築のためのFaxOCRシステムのプロトタイプを作成した。
MLインフルエンザや臨床内科医会などのネットワーク、あるいは医療機関におけるインフルエンザサーベイランス、パイロット的なインフルエンザウイルスの耐性や病原性に関するサーベイランス、富山における呼吸器疾患サーベイランスネットワークなどの運用・維持とともに、アデノウイルス、百日咳、マイコプラズマ、淋菌、RSウイルス、性感染症、薬剤耐性菌感染症、肺炎球菌感染症、インフルエンザ菌感染症についてのサーベイランスを行い、新たな知見を報告するとともに、サーベイランスの考え方をまとめた。
MLインフルエンザや臨床内科医会などのネットワーク、あるいは医療機関におけるインフルエンザサーベイランス、パイロット的なインフルエンザウイルスの耐性や病原性に関するサーベイランス、富山における呼吸器疾患サーベイランスネットワークなどの運用・維持とともに、アデノウイルス、百日咳、マイコプラズマ、淋菌、RSウイルス、性感染症、薬剤耐性菌感染症、肺炎球菌感染症、インフルエンザ菌感染症についてのサーベイランスを行い、新たな知見を報告するとともに、サーベイランスの考え方をまとめた。
結論
効果的なサーベイランスのためには、それぞれの疾患に対するサーベイランスに明確な目的を設定し、それに必要なサーベイランスを計画することであり、これが現状のシステムに欠けていることである。
公開日・更新日
公開日
2012-05-31
更新日
-