文献情報
文献番号
201122105A
報告書区分
総括
研究課題名
支援機器の臨床評価の在り方に関する研究
課題番号
H23-身体・知的・一般-008
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
加藤 誠志(国立障害者リハビリテーションセンター 研究所)
研究分担者(所属機関)
- 諏訪 基(国立障害者リハビリテーションセンター 研究所 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
3,436,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
支援機器の臨床評価に関する指針が現行の「臨床研究に関する倫理指針」に明示的には規定されていないために、倫理審査において適用すべき項目に関して混乱が見受けられる。この問題を解決し、支援機器の臨床評価の倫理面の体制強化とともに、科学面の評価にも耐える臨床評価を理工系研究者にも可能とすることが本研究の目的である。
研究方法
支援機器に関する倫理審査の現状と問題点を明らかにする目的で、支援機器の研究開発に携わる研究者、理工学系の大学及び大学院、研究機関及び製造事業所等に対し郵送によるアンケート調査を行った。また、「臨床研究に関する倫理指針」から支援機器の臨床評価に関わる部分を抽出するとともに理工系研究者に使いやすいように再編成して、「支援機器の実証試験に関する倫理指針(素案)」を策定した。この暫定案を用いて、実際の支援機器開発課題の臨床的評価研究の倫理審査を実施した。さらに、生物医学領域において用いられてきた研究デザインについて、支援機器の臨床試験に適用可能であるかどうかについて検討した。
結果と考察
支援機器の開発を行っている理工系の大学、研究機関、企業において、支援機器の臨床評価における倫理審査に対する理解と関心が向上していることは認められるものの、まだ不十分である実態が明らかになった。医学における臨床研究と支援機器の臨床試験との相違点を基に作成した「支援機器の実証試験に関する倫理指針(素案)」を用いて、実際の支援機器開発研究の臨床的評価研究を対象に倫理審査を試行し、「支援機器の臨床試験に関する倫理指針」に必要な要件を抽出できた。また、支援機器の臨床評価における研究デザインに適用可能な試験を提案した。
結論
理工系の研究機関における支援機器に関する倫理審査の現状と問題点、並びに支援機器の臨床評価における研究デザインに求められる要件を明らかにすることが出来た。また、新たに策定した「支援機器の実証試験に関する倫理指針(素案)」を試行することによって、改定点が明らかになった。次年度、以上の結果を反映させて、支援機器の臨床評価のための倫理指針と倫理審査申請の際に用いる様式並びにマニュアルを作成する。
公開日・更新日
公開日
2012-08-10
更新日
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