文献情報
文献番号
201119013A
報告書区分
総括
研究課題名
再発小細胞肺がんに対する標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
H21-がん臨床・一般-013
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
後藤 功一(独立行政法人国立がん研究センター 東病院)
研究分担者(所属機関)
- 田村 友秀(独立行政法人国立がん研究センター中央病院)
- 森 清志(栃木県立がんセンター)
- 岡本 浩明(横浜市立市民病院)
- 山本 信之(静岡県立静岡がんセンター)
- 横山 晶(新潟県立がんセンター新潟病院)
- 樋田 豊明(愛知県がんセンター中央病院)
- 今村 文生(地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪府立成人病センター)
- 平島 智徳(地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター)
- 中川 和彦(近畿大学医学部)
- 武田 晃司(大阪市立総合医療センター)
- 木浦 勝行(岡山大学病院)
- 安宅 信二(独立行政法人国立病院機構近畿中央胸部疾患センター)
- 里内 美弥子(兵庫県立がんセンター)
- 西條 長宏(近畿大学医学部)
- 瀬戸 貴司(独立行政法人国立病院機構九州がんセンター)
- 工藤 新三(大阪市立大学医学部大学院医学研究科 )
- 湊 浩一(群馬県立がんセンター)
- 澤 祥幸(岐阜市民病院)
- 西尾 誠人(公益財団法人がん研究会 有明病院)
- 野上 尚之(独立行政法人国立病院機構四国がんセンター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
20,902,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
再発小細胞肺がん(初回治療が奏効し、治療終了から90日以上経過して再発を認めたsensitive relapse、75歳以下、ECOG PS 0-2)を対象にして、現在の標準的治療法と見なされるノギテカン(NGT)療法に対するシスプラチン+エトポシド+イリノテカン療法(PEI療法)の優越性を検証することを目的とする。プライマリーエンドポイントは生存期間である。
研究方法
NGT療法は、ノギテカン1.0 mg/m2(day1-5)、3週間隔、4コースとする。PEI療法は、第1週目:シスプラチン(25 mg/m2, day 1)+エトポシド(60 mg/m2, day 1-3)、第2週目:シスプラチン(25 mg/m2, day 1)+イリノテカン(90 mg/m2, day 1)の2週間を1コースとして5コース(計10週)の治療法である。生存期間中央値(MST)を8ヶ月から12ヶ月に向上させることを見込み、目標症例数は180例で、集積期間は当初の計画の4年から6年に変更した。
結果と考察
平成19年8月にJCOGプロトコール審査委員会の承認を経て、平成19年9月20日より試験を開始した。平成19年度に9例、平成20年度に43例、平成21年度に34例、平成22年度に33例、平成23年度に33例、平成24年4-5月に8例(平成24年5月25日現在)が登録され、現在合計160例が登録されている。近年、再発小細胞肺がんは、初回化学療法が奏効し、治療終了から60-90日以上経過して再発を認めるsensitive relapseと、初回治療が奏効しない、あるいは奏効しても60-90日以内に再発を認めるrefractory relapseの2つに分類されている。このうちsensitive relapseに対して、これまで4つの第III相試験が報告され、NGT療法が再発小細胞肺がんに対する標準治療とみなされている。そこで、小細胞肺がん(sensitive relapse)に対する標準治療の確立を目指して、 NGT療法と我々が開発したPEI療法の第III相試験を開始した。
結論
再発小細胞肺がんの予後改善を目的とした「再発小細胞肺がんに対する標準的治療法の確立に関する研究」では、「再発小細胞肺癌に対するNGT療法とPEI療法を比較する第III相試験(JCOG0605)」を平成19年9月20日より多施設共同試験として開始し、平成23年度中には33例が登録され(現在合計160例)、現在も症例を集積中である。
公開日・更新日
公開日
2015-05-21
更新日
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