治療抵抗性統合失調症に対する抑肝散の有用性と安全性に関する多施設共同二重盲検ランダム化比較試験

文献情報

文献番号
201114037A
報告書区分
総括
研究課題名
治療抵抗性統合失調症に対する抑肝散の有用性と安全性に関する多施設共同二重盲検ランダム化比較試験
課題番号
H22-臨研推・一般-012
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
堀口 淳(島根大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 遠山 正彌(大阪大学大学院 医学系研究科)
  • 澤 芳樹(大阪大学 医学系研究科)
  • 大門 貴志(兵庫医科大学 医学部)
  • 名井 陽(大阪大学 医学部)
  • 江副 幸子(大阪大学 医学部)
  • 森 則夫(浜松医科大学 医学部)
  • 三辺 義雄(金沢大学大学院 医学系研究科)
  • 伊豫 雅臣(千葉大学大学院 医学研究院)
  • 上野 修一(愛媛大学大学院 医学系研究科)
  • 宮岡 剛(島根大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究推進研究)
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
46,560,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
統合失調症の治療薬として臨床的にも抑肝散が有用であるかを無作為化二重盲検試験で検討することを研究目的とする。
研究方法
治療抵抗性統合失調症に対して、抑肝散投与による多施設共同、二重盲検ランダム化比較試験を行う。全国規模の研究であり、同じプロトコール研究を分担研究者・研究協力者らとともに3年間施行し、最終年度に結論を導く。具体的には実薬投与群60症例、プラセボ投与群60症例を目標とする。また本研究の発展的展開として抑肝散の薬効に関する基礎的研究にも取り組む。
結果と考察
当初の計画では26施設において、本研究を実施する予定であったが、東日本大震災の影響により、症例登録の遅れが予想された為、新たに8施設を追加した。追加施設においても倫理審査委員会等の手続きを完了し、現在研究を開始している。平成24年5月9日現在90例の登録(進行率75%)があり、これまでに研究計画の変更を必要とする有害事象は報告されていない。また、終了した症例について随時データの回収を行っており、順調な進捗状況であると言える。
結論
引き続き本研究への症例登録を進め、比較検討試験を行う。本研究の成果が得られれば漢方薬医療のエビデンス創出法の範となるばかりではなく、統合失調症の治療抵抗化に伴う医療資源およびコストの節減、頻回の入院や長期入院などの患者とその家族の負担が軽減され、患者の社会復帰の可能性も向上する。また、抗精神病薬の多剤大量処方を抑制し、その適正使用による医療経済的効果は極めて大きい。

公開日・更新日

公開日
2012-07-09
更新日
-

収支報告書

文献番号
201114037Z