国立病院機構における臨床研究データ管理システムの構築を中心とした基盤整備研究

文献情報

文献番号
201113002A
報告書区分
総括
研究課題名
国立病院機構における臨床研究データ管理システムの構築を中心とした基盤整備研究
課題番号
H21-臨研(機関)・一般-002
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
伊藤 澄信(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 丹後 俊郎(昭和女子大学 生活機構研究科)
  • 長谷川 彰(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部)
  • 水沼 周市(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部治験推進室)
  • 齋藤 美穂子(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部治験推進室)
  • 吉岡 恭子(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部治験推進室)
  • 石川 光信(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部治験推進室)
  • 米島 正(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部治験推進室)
  • 萩田 麻代(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部治験推進室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
59,305,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
独立行政法人国立病院機構(NHO)はわが国最大の一法人病院ネットワークであり、12臨床研究センター、72臨床研究部、45院内標榜臨床研究部という研究組織を持つ。それらの臨床研究組織を統括するNHO本部において、治験および臨床研究に関する事業運営基盤整備をおし進め、23年度までに構築した臨床研究データ管理システムを利用してEBM推進のための大規模臨床研究(以下、EBM推進研究)やNHO独自の医師主導治験を新規・継続して実施し、臨床研究デザイン研修会などを通じて人材育成し、わが国の臨床研究推進体制のモデルとすることを目的とする。
研究方法
18年度以降のEBM推進研究、医師主導治験(NHO指定研究)、H5N1インフルエンザワクチン臨床試験などのプロダクトマネージメント、データマネージメント、オンサイトモニタリング、NHO治験進捗管理、倫理審査委員会の電子化、研修会などを通じて、データ管理システムの拡充を図る。
結果と考察
EDCを用いたデータマネージメントとして18年度6課題、19年度3課題、21年度3課題、22年度2課題のEBM推進研究に加え、23年度は厚労科研による沈降インフルエンザワクチンH5N1に係る試験、DPP-4阻害薬による膵β細胞保護効果に係る臨床試験を実施している。医師主導治験を独自に実施できる体制整備としてInteractive Web Response System(IWRS)、盲検性を維持したままの治験薬配送システム、医師主導治験安全性情報共有システムなどを完成させ、平成23年3月から開始したパーキンソン病を対象としたプラセボ対照医師主導治験では142例の症例登録が終了し、データマネージメントと共に延べ81人・日に及ぶオンサイトモニタリングを実施した。平成24年3月には糖尿病腎症を対象としたシロスタゾールを用いたプラセボ対照二重盲検用量比較試験についても医師主導治験の治験届を提出した。本WBDCシステムを利用した治験の進捗管理システム(CRC-Log Book)も平成22年11月から稼働させ、平成22年度、23年度のNHOで実施された治験の進捗管理を行った。倫理審査委員対象研修会や生物統計学の研修を含む臨床研究デザイン研修会なども実施した。
結論
本研究事業で整備したホームページはhttp://www.nhocrc.jpで公開し治験・臨床試験の推進に努めるとともに症例データベースのWBDC入力画面となっており、多施設共同臨床研究を行うプラットフォームとして、本研究事業終了後もNHOの研究基盤として活用することになっている。

公開日・更新日

公開日
2012-06-28
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2013-02-18
更新日
-

文献情報

文献番号
201113002B
報告書区分
総合
研究課題名
国立病院機構における臨床研究データ管理システムの構築を中心とした基盤整備研究
課題番号
H21-臨研(機関)・一般-002
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
伊藤 澄信(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 丹後 俊郎(昭和女子大学 生活機能研究科)
  • 長谷川 彰(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部)
  • 水沼 周市(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部)
  • 齋藤 美穂子(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部)
  • 吉岡 恭子(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部)
  • 井出 康男(元 独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部)
  • 志賀 朋恵(元 独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部)
  • 信澤 治子(元 独立行政法人国立病院機構本部医療部研究課)
  • 石川 光信(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部)
  • 米島 正(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部)
  • 萩田 麻代(独立行政法人国立病院機構本部 総合研究センター 治験研究部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
国立病院機構(NHO)はわが国最大の一法人病院ネットワークであり、12臨床研究センター、72臨床研究部、45院内標榜臨床研究部という研究組織を持つ。それらの臨床研究組織を統括するNHO本部において、臨床研究データ管理システムを利用してEBM推進のための大規模臨床研究(以下、EBM推進研究)やNHO独自の医師主導治験等を実施すると共に、臨床研究デザイン研修会などを通じて人材育成し、わが国の臨床研究推進体制のモデルを作ることを目的とする。
研究方法
平成18年度から、遠隔操作できるWEBデータセンターを外部に設置した。EBM推進研究、H1N1/pdmやH5N1インフルエンザワクチン等の厚労科研、NHO指定研究など計28研究の研究計画書作成からデータ解析業務などを通じてデータマネージャー等の人材を育成すると共にデータ管理システムを構築した。
結果と考察
18年度以降のEBM推進研究(14課題、延べ679施設、22,184症例)、国立病院機構職員を対象とした麻疹などの抗体価とワクチン接種の研究(76施設、18,865症例)、21年度に勃発したH1N1インフルエンザ関連研究・調査(6課題、延べ153施設、23,419症例)22年度・23年度N5N1インフルエンザワクチン関連臨床試験(5試験、延べ17施設、1,551症例)、DPP-4阻害薬の臨床研究(52施設、557症例)のデータマネージメントを実施した。平成23年2月に開始したパーキンソン病を対象としたプラセボ対照二重盲検医師主導治験は目標142症例の登録が完了し、データマネージメント、オンサイトモニタリングを実施した。医師主導治験を実施するためにInteractive Web Response System(IWRS)、盲検性を維持したままの治験薬配送システム、医師主導治験安全性情報共有システムなどを完成させ、平成24年3月に糖尿病腎症を対象にしたシロスタゾールを用いたプラセボ対照二重盲検用量比較試験についても治験届を提出した。医師などを対象にした研修会を3か年に述べ24回実施し944名が参加した。本WBDCシステムを利用した治験の進捗管理システム(CRC-Log Book)も平成22年11月から稼働させ、平成22年度、23年度のNHOで実施された治験の進捗管理を行った。
結論
本研究事業で整備したホームページはhttp://www.nhocrc.jpで公開し症例のWBDC入力画面、多施設共同臨床研究を行うプラットフォームとして、本研究事業終了後もNHOの研究基盤として活用することになっている。

公開日・更新日

公開日
2012-06-28
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201113002C

成果

専門的・学術的観点からの成果
WEBデータセンター(www.nhocrc.jp)を設置し国立病院機構本部が実施するEBM推進のための大規模臨床研究15課題、医師主導治験を含む指定研究、新型インフルエンザワクチン等の厚労科研など10課題のデータマネージメントを実施し、医師主導治験を独自に実施できる安全性情報共有システムなどのクラウド型データマネージメントシステムを実用運用し、治験・臨床研究に携わる人材育成を行った。
臨床的観点からの成果
2009年のインフルエンザA/H1N12009流行時に10月19日から3日間で先行接種した22,112例のワクチン安全性情報の収集を11月21日の薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会と新型インフルエンザ予防接種後副反応検討会に報告できたのは本データ管理システムが稼働していたからこそ実施可能であった。
ガイドライン等の開発
治験等の効率化に関する報告書について(医政研発0630第1号平成23年6月30日)作成にあたって報告書とりまとめをするとともに国立病院機構の中央治験審査委員会などをネットワークモデルとして提示。
その他行政的観点からの成果
治験等の効率化に関する報告書について(医政研発0630第1号平成23年6月30日)作成にあたって報告書とりまとめをするとともに国立病院機構の中央治験審査委員会などをネットワークモデルとして提示。
その他のインパクト
独立行政法人評価委員会国立病院部会で毎年度報告

発表件数

原著論文(和文)
2件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
7件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
9件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
1件
治験等の効率化に関する報告書
その他成果(普及・啓発活動)
1件
治験等の効率化に関する報告書

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
伊藤澄信
我国における臨床試験の活性化をめざして 国立病院機構における臨床試験の現状と将来像
臨床薬理 , 42 (3) , 157-158  (2011)
原著論文2
伊藤澄信
国立病院機構の臨床研究の現状と将来像
医療 , 65 (9) , 479-482  (2011)

公開日・更新日

公開日
2015-06-16
更新日
2017-06-20

収支報告書

文献番号
201113002Z