疾患関連創薬バイオマーカー探索研究

文献情報

文献番号
201107006A
報告書区分
総括
研究課題名
疾患関連創薬バイオマーカー探索研究
課題番号
H20-バイオ・指定-005
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
山西 弘一(独立行政法人 医薬基盤研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 朝長 毅(独立行政法人 医薬基盤研究所)
  • 角田 慎一(独立行政法人 医薬基盤研究所)
  • 仲 哲治(独立行政法人 医薬基盤研究所)
  • 中山 敬一(九州大学 生体防御医学研究所)
  • 平野 久(横浜市立大学院 国際総合科学研究科)
  • 尾野 雅哉(独立行政法人 国立がんセンター研究所)
  • 寒川 賢治(独立行政法人 国立循環器病センター研究所)
  • 南野 直人(独立行政法人 国立循環器病センター研究所)
  • 高坂 新一(独立行政法人 国立精神・神経センター 神経研究所)
  • 加藤 菊也(地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪府立成人病センター)
  • 野村 文夫(千葉大学大学院 医学研究院)
  • 荒木 令江(熊本大学大学院 医学薬学研究部)
  • 中村 和行(山口大学大学院 医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 創薬基盤推進研究(創薬バイオマーカー探索研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
280,943,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 研究は、疾患関連たんぱく質解析研究を総合的に推進していくため、疾患組織・細胞などの臨床検体から、疾患関連たんぱく質の探索・同定と、その中から医薬品シーズ・創薬ターゲットとなり得るたんぱく質の絞り込みを効果的かつ効率的に行い、疾患の予防・治療・診断方法の確立や画期的医薬品の開発に資することを目的とする。

研究方法
1.iTRAQ法、SRM/MRMを用いたタンパク質の定量比較解析法
2.リン酸化タンパク質解析法
3.細胞膜タンパク質解析法
4.2DICAL法
5.抗体プロテオミクス手法(ファージ抗体ライブラリー技術)
6.超高感度自己抗体検出法
7.PROTEOMEX技術によるバイオマーカー抽出法
8.プロテオーム解析とトランスクリプトーム解析融合による統合プロテオミクス
9.糖鎖構造の高精度・高感度検出法
結果と考察
上記の測定手法を用い、1,000例を超える検体を用いたバイオマーカー探索を効率的に行い、30種類以上のバイオマーカー候補を同定、そのうち以下の21種類について多検体を用いた検証を行った。
大腸癌:eIF4H, Adipophilin, Complement C9, ST1H
卵巣癌:annexin IV, 27-kDaタンパク質
乳癌:EphA10
膵癌:Hydroxylated α-fibrinogen, CXC Chemokine Ligand 7, α 1-antitrypsin, ST1H
頭頚部癌:plectin
肝癌:Ku86自己抗体、HSP70自己抗体, Mn-SOD自己抗体、Peroxiredoxin 6自己抗体
アルツハイマー病:APL1β
慢性血栓塞栓性肺高血圧症:fibrinogen Aα chain fragment
肝繊維化マーカー:fibrinogen α C-chain 5.9 KD fragment
抗癌剤毒性予測マーカー:haptoglobin
炎症活動化マーカー:leucine rich α2 glycoprotein
結論
 次世代プロテオミクス基盤技術を用いてヒト臨床検体を用いた大規模なバイオマーカー候補タンパク質の探索を行った。その結果、上記の新規バイオマーカー候補タンパク質の同定に成功した。また、バイオマーカー候補タンパク質の絞込みや検証を行うためのSRM/MRM法を確立し、臨床応用を試みた。

公開日・更新日

公開日
2012-07-09
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2013-02-18
更新日
-

収支報告書

文献番号
201107006Z