文献情報
文献番号
201101032A
報告書区分
総括
研究課題名
診断群分類の精緻化とそれを用いた医療評価の方法論開発に関する研究
課題番号
H22-政策・指定-031
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
伏見 清秀(東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 医療情報システム学分野)
研究分担者(所属機関)
- 石川ベンジャミン光一(国立がん研究センターがん対策情報センターがん統計研究部がん医療費調査室)
- 今中雄一(京都大学医学研究科・医療経済学)
- 康永秀生(東京大学大学院医学系研究科)
- 藤森研司(北海道大学病院地域医療指導医支援センター)
- 池田俊也(国際医療福祉大学薬学部薬学科)
- 松田晋哉(産業医科大学医学部公衆衛生学)
- 河口洋行(成城大学経済学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(政策科学推進研究)
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
41,904,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
DPC(Diagnosis Procedure Combination)診断群分類による包括評価において、調整係数に代わる医療機関機能評価を進めることとなっている。そこで本研究の目的を、(1)診断群分類の精緻化の手法を明かとすること、(2)分類を用いた医療評価の方法論の精緻化、(3)診断群分類を活用するための標準的医療情報システムの確立、の3つとする。
研究方法
1073病院の協力を得て、各施設が厚生労働省に提出するDPC関連データ(様式1、様式3、D/E/Fファイル、外来EFファイル)を個別に守秘義務契約を結んだ上で収集した
結果と考察
(1)DPCの精緻化に関する検討
手術、処置等に基づく分類を体系的にコード化して、説明力の高い臨床的な分類を構築した。さらに、クラスタ分析により集約化することで在院日数と1日当たり点数を説明できる臨床分類であるCCP(Comobidity Complication Procedure)マトリックス分類を作成することが可能であることを示した。
(2)診断群分類を用いた医療評価の方法論の精緻化
病院指標では、「市中肺炎の重症度別患者数と在院日数」などの指標例と公表方法を提案した。無償で自院の患者のGIS分析ができるように患者属性と地理情報データを結合するツールを開発して無償で配布しDVD-Rに収載した。
(3)標準的医療情報システムの確立
計10回合計受講者1000名程度のセミナーを実施し、研究成果の講義と実データを用いた診療プロセス分析、無償GISソフトを用いたDPCデータ地域情報分析手法の実習を行い、DPC精度の理解と分析能力の向上に寄与するものと考えられた。
手術、処置等に基づく分類を体系的にコード化して、説明力の高い臨床的な分類を構築した。さらに、クラスタ分析により集約化することで在院日数と1日当たり点数を説明できる臨床分類であるCCP(Comobidity Complication Procedure)マトリックス分類を作成することが可能であることを示した。
(2)診断群分類を用いた医療評価の方法論の精緻化
病院指標では、「市中肺炎の重症度別患者数と在院日数」などの指標例と公表方法を提案した。無償で自院の患者のGIS分析ができるように患者属性と地理情報データを結合するツールを開発して無償で配布しDVD-Rに収載した。
(3)標準的医療情報システムの確立
計10回合計受講者1000名程度のセミナーを実施し、研究成果の講義と実データを用いた診療プロセス分析、無償GISソフトを用いたDPCデータ地域情報分析手法の実習を行い、DPC精度の理解と分析能力の向上に寄与するものと考えられた。
結論
本研究は、医療環境の変化に対応するDPC診断群分類の今後の維持・整備手法を明らかとし、次期以降の改訂手法の基盤を提供すると考えられた。平成26年度以降のDPCの改訂は、①分類のための診療関連情報の整備、②一定の整合性を確保する手術、手術・処置等1、手術・処置等2などのコード体系の整備、③統計的な法則に基づく副傷病の設定、④クラスタ分析によるCCPマトリックスDPC分類の構築、の手順を踏むべきであると考えられた。
公開日・更新日
公開日
2012-11-28
更新日
-