文献情報
文献番号
201034082A
報告書区分
総括
研究課題名
諸外国におけるセルフメディケーション・OTC販売に関与する専門家の役割及びトレーニングの状況調査に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-医薬・指定-037
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
坂巻 弘之(名城大学薬学部)
研究分担者(所属機関)
- 出石 啓治(就実大学薬学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
地域における薬局における薬剤師の役割は、処方せん調剤だけでなく、地域の消費者の健康状態や症状を評価し、OTCの販売による軽医療に係る治療機会の提供、受診勧奨等や地域における健康増進・管理に関与することも重要である。そこで本研究では、海外における軽医療治療に係る状況を収集し、わが国での利用可能性を検討することを目的とした。また、欧米におけるOTC医薬品による副作用被害発生状況、安全対策の状況を調査するとともに、OTC提供・セルフメディケーション推進に係る安全確保ガイドライン等の調査を行い、今後の議論のための必要情報を収集した。
研究方法
調査は、現地調査、各国薬剤師会へのメールによるアンケート調査、インターネット、公表論文データベース検索により行った。現地調査は、ニュージーランド、オーストラリアにおいて実施した。
結果と考察
薬剤師の軽医療における医療判断は、診断と言わずカウンセリングと呼んでいるが、薬剤師が専門知識を生かして患者カウンセリングに関わることは諸外国でも重視されている。オーストラリアにおいては、軽医療の定義は明確に定められていないが、患者が自ら管理できる症状を対象とし、患者のセルフケアを重視するものと考えられている。薬剤師のカウンセリングのための基礎的能力の習得は、大学が担っており、1年間の実務実習(インターン)と卒業後の継続教育は薬剤師会とそれぞれの機能と責任が明確化されている。なお、ニュージーランドでも同様の教育システムが大学ならびに薬剤師会において確立しているが、英国以外の欧州諸国では、未確立である。欧米諸国でも、わが国と同様に、①薬剤師のみが供給できるOTC薬、②薬剤師の関与は不要であるが、薬局のみで供給できるOTC薬、③薬局以外でも供給が可能なものと分類されている。インターネットや郵便での供給の規制は、国により異なるが、③については、規制は無いことが多い。但し、処方薬も含め、インターネットへのニーズは低く、一般の薬局が、上記の軽医療への関与も含め、薬局薬剤師の地域住民から信頼感を獲得してきたことの結果と考えられている。また、OTCに限定せず、医薬品のインターネット販売によるトラブル事例を文献調査したが、偽造薬の問題が多かった。
結論
かかりつけ薬局機能のひとつに軽医療への関与がありうると同時に、インターネットでのOTC薬供給問題を回避できると考えられる。
公開日・更新日
公開日
2011-06-24
更新日
-