文献情報
文献番号
201030032A
報告書区分
総括
研究課題名
ウイルス性肝炎の病態に応じたウイルス側因子の解明と治療応用
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-肝炎・一般-006
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
榎本 信幸(山梨大学 大学院医学工学総合研究部)
研究分担者(所属機関)
- 藤井 秀樹(山梨大学 大学院医学工学総合研究部)
- 山下 篤哉(山梨大学 大学院医学工学総合研究部)
- 松本 武久(独立行政法人理化学研究所 生命分子システム基盤研究領域)
- 朝比奈 靖浩(武蔵野赤十字病院 消化器科)
- 今村 道雄(広島大学 消化器・代謝内科)
- 中本 安成(福井大学 医学部)
- 堀田 博(神戸大学 大学院医学研究科)
- 鈴木 哲朗(浜松医科大学 医学部)
- 鈴木 文孝(虎の門病院 肝臓センター)
- 中川 美奈(東京医科歯科大学 医学部)
- 加藤 直也(東京大学 医科学研究所)
- 加藤 宣之(岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科)
- 横須賀 收(千葉大学 医学研究院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 肝炎等克服緊急対策研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
62,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
治療反応性、病態、発癌などに関わるウイルス遺伝子変異を解明し一般診療での活用のための標準化を目指すとともに、宿主因子、特に最近解明されたIL28B遺伝子多型などとの相互作用の解明により新規治療開発の基盤とすることを目標としている。
研究方法
長期核酸アナログ使用によるHBV全遺伝子変化の解析を進め臨床像との対応の解明を進めるとともに、HCV全遺伝子構造と治療効果の関連性を、多数症例でIL28Bなど宿主因子を踏まえて解析し治療反応性を規定しているHCVゲノム変異の特徴の解明する。長期経過観察症例および肝癌症例についてHBVおよびHCVの全ゲノム変異を経時的および横断的に解析することにより、肝病変進行・発癌に関連する肝炎ウイルス変異の特徴を明らかとする。培養細胞系・マウスモデルを用いて、臨床的に明らかなった肝炎ウイルス変異による治療感受性・細胞傷害性変化・発癌性を解析する。in silico screening法を用いて同定した阻害候補化合物を起点に、独自に開発した細胞内HCV プロテアーゼアッセイ系などでより有効な化合物の設計・検証を行う。
結果と考察
IL28B遺伝子とは独立にNS5A遺伝子にISDRおよびIRRDRに治療効果を決定するアミノ酸変異が存在することを解明した。PEG-IFN /RBV /プロテアーゼ阻害剤の効果にもHCV遺伝子(Core aa70)変異が関連することを解明した。B型肝炎に対する核酸アナログ使用による多剤耐性ウイルスの出現率とタイプを明らかにした。HCV core遺伝子変異が肝癌発症に関連するすることを明らかとした。NS5BがGBP-1のもつGTPase活性を阻害すること、ribavrinの作用機序を解明した。海洋生物抽出物を用いて、HCVの増殖を阻害する物質を同定した。
結論
C型肝炎に対するPeginterferon/Ribavirin治療、さらにはProtease阻害剤治療はウイルス因子である遺伝子型、NS5A遺伝子変異(ISDR, IRRDR)、core遺伝子変異により規定されていること、肝病変進展、発癌にもcore遺伝子変異が関与することが明らかとなり、今後これらの動態および機能解析を宿主因子を含めて進める必要があると考えられた。
公開日・更新日
公開日
2011-06-06
更新日
-