ブレイン-マシン・インターフェイス(BMI)による障害者自立支援機器の開発

文献情報

文献番号
201027107A
報告書区分
総括
研究課題名
ブレイン-マシン・インターフェイス(BMI)による障害者自立支援機器の開発
課題番号
H22-身体・知的・指定-011
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
中島 八十一(国立障害者リハビリテーションセンター 研究所 脳機能系障害研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 神作 憲司(国立障害者リハビリテーションセンター 研究所 脳機能系障害研究部)
  • 山海 嘉之(筑波大学 大学院 システム情報工学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
50,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、BMI技術を障害者が実際に使うべく開発し、障害者が失った機能を取り戻し、活動領域を拡張することを目的として研究を行った。
研究方法
国立障害者リハビリテーションセンター研究所(国リハ)において、システム脳神経科学の視点から、障害者の活動領域を拡張させるためのブレイン-マシン・インターフェイス(BMI)研究開発を行った。これまでの研究で、視覚刺激による脳波信号を用いた生活環境制御装置を開発しており、平成22年度は、これまでのシーズをもとに、BMI機器のさらなる多機能化に向けた研究開発を進めた。また、筑波大学においては、BMIに関しては非侵襲型のインタフェースを用い、また障害者自立支援機器としてはこれまで研究開発を進めてきたロボットスーツHALを改良・活用する研究を行い、平成22年度は、従来装置を改良し研究開発を進めた。
結果と考察
国リハではBMI機器のさらなる多機能化に向けた研究開発を進め、より使用範囲を拡張するための積極的なAR技術の利用、定常視覚刺激を用いるSSVEP方式の追加、脳波計の小型化に向けた機能水準検討のための新規プログラム開発、より自由な他動運動を可能とさせるためのBMI型上肢アシストスーツ用新規プログラム開発、より着脱が容易で連続使用可能である電極開発等を行なった。また実証評価として、ALS患者を主対象とし病室と自宅でのBMI機器の使用実験を進め、問題点を抽出し機器開発にフィードバックした。またシステムの最適化に向けて各種神経画像手法を用いて脳信号特性を調査する研究も並行した。さらに、筑波大学では、ロボットスーツHALを改良・活用し、下肢用試験システムの開発推進、ならびに上肢用試験システム、把持動作支援用のハンド・フィンガー部を準備し、実験を行った。
結論
BMI技術が障害者の自立支援に有用であることが示唆された。今後とも、これまでに研究開発したBMI技術をより実用的なものとし、障害者の活動領域を拡張させる。

公開日・更新日

公開日
2011-06-01
更新日
-

収支報告書

文献番号
201027107Z