文献情報
文献番号
202525015A
報告書区分
総括
研究課題名
国内外で開発されOECDで公定化されるNAMを活用した試験法の行政的な受け入れに対応するための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24KD2002
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
平林 容子(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 美谷島 克宏(東京農業大学 応用生物科学部)
- 豊田 武士(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター病理部)
- 松下 幸平(国立医薬品食品衛生研究所 病理部)
- 齊藤 洋克(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部)
- 安部 賀央里(鈴木 賀央里)(名古屋市立大学 大学院データサイエンス研究科)
- 足利 太可雄(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センターゲノム安全科学部)
- 大森 清美(神奈川県衛生研究所)
- 山崎 大樹(国立医薬品食品衛生研究所 薬理部)
- 西村 拓也(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部 第三室)
- 小川 久美子(星薬科大学 毒性学研究室)
- 中江 大(帝京平成大学 健康医療スポーツ学部医療スポーツ学科動物医療コース)
- 小島 肇(山口東京理科大学 工学部 医薬工学科)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 健康安全確保総合研究分野 化学物質リスク研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
37,930,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究班で得られた成果を化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)や毒物及び劇物取締法(毒劇法)などの我が国の厚生労働行政に反映させることを目的とする。
研究方法
経済協力開発機構(OECD)の試験法ガイドライン(TG)プログラム各国調整官作業班(WNT)や2023年に新設されたAdvisory Group on Emerging Science in Chemicals Assessment (ESCA)では、New Approach Methodologies (NAMs)に用いる新興技術の公定化のためのバリデーションを加速するための基準や仕組みの改定を促している。本研究班は、このような世界的な動向に呼応してNAMsの開発を加速し、新興技術に基づく評価法を公定化させるとともに、他国が提案する有害性発現経路(AOP)や試験の実施と評価のための統合的アプローチ(IATA)を開発するOECD大型プロジェクトに関与する。また、AOP、TG及びIATA開発に必要な実験データを求める。
結果と考察
本年度、皮膚感作性試験代替法EpiSensA, ADRA及びIL-8 Luc assayがOECD GL497(Defined Approach on Skin Sensitization)に追加収載されるとともに、免疫毒性試験IL-2 Luc LTTがTG444Aに追加収載された。さらに眼腐食性及び強度刺激性物質を同定するためのウシ角膜を用いる混濁度及び透過性試験(TG437)に病理標本に利用に関する記載が追記され、2025年9月までにいずれの改定TGもOECDのホームページで公開された。
実験データ支援においては、AOP、TG及びIATA開発に必要な腸管・肝臓に関する生体模倣システム、反復投与毒性、腎毒性、神経毒性に関する実験データを取得した。特にラットを用いた28日間反復経口投与毒性試験において、腎臓の病理組織学的解析に加えてγ-H2AX免疫染色を実施することで、腎発がん物質を高い感度・特異度で検出し得ることが示され、来年度のOECDへのTG提案を目指している。
本研究で得られた結果や毒性発現機序の知見は、in vitro試験法の適用範囲を検討するための重要なデータとなり、最終的には、取得したデータによって構築されるAOPの枠組みに基づいたNAMsの開発・活用につながると考えられる。
実験データ支援においては、AOP、TG及びIATA開発に必要な腸管・肝臓に関する生体模倣システム、反復投与毒性、腎毒性、神経毒性に関する実験データを取得した。特にラットを用いた28日間反復経口投与毒性試験において、腎臓の病理組織学的解析に加えてγ-H2AX免疫染色を実施することで、腎発がん物質を高い感度・特異度で検出し得ることが示され、来年度のOECDへのTG提案を目指している。
本研究で得られた結果や毒性発現機序の知見は、in vitro試験法の適用範囲を検討するための重要なデータとなり、最終的には、取得したデータによって構築されるAOPの枠組みに基づいたNAMsの開発・活用につながると考えられる。
結論
本年度、皮膚感作性試験代替法EpiSensA, ADRA及びIL-8 Luc assayがOECD GL497に追加収載されるとともに、免疫毒性試験IL-2 Luc LTTがTG444Aに追加収載された。さらに眼腐食性及び強度刺激性物質を同定するためのウシ角膜を用いる混濁度及び透過性試験(TG437)に病理標本に利用に関する記載が追記され、2005年9月までにいずれの改定TGもOECDのホームページで公開された。化審法や毒劇法などの評価にこれら試験法が利用されることが期待される。
公開日・更新日
公開日
2026-06-29
更新日
-