食品衛生検査施設等の検査の信頼性確保に関する研究

文献情報

文献番号
202523002A
報告書区分
総括
研究課題名
食品衛生検査施設等の検査の信頼性確保に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23KA1002
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
渡辺 卓穂(一般財団法人食品薬品安全センター 秦野研究所)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全確保推進研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
22,609,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
食品の安全性を確保するために外部精度管理調査プログラムの改善と開発を実施し、食品衛生検査施設等の分析値の信頼性の維持に寄与することを目的とした。
研究方法
外部精度管理調査プログラム用適正試料の改善と開発に関する研究では、大量作製するために、水系の開放型スプレードライヤを用い、残留農薬、重金属及び残留動物薬検査用試料の開発を検討し、微生物検査については、ウェルシュ菌検査のパイロットスタディを実施した。また、器具・容器包装用試料においてもパイロットスタディを実施した。食品添加物試験法及び動物用医薬品試験法の開発に関する研究では、動物用医薬品検査用基材として鶏むねパウダー用いパイロットスタディを実施した。重金属類試験法の改良と妥当性評価に関する研究では、精度管理試料として鶏むねパウダーを作製し、均質性を確認しパイロットスタディを実施した。下痢性貝毒検査の試験所間比較に関する研究では、安定性評価方法を確立した。残留農薬分析の外部精度管理に関する研究では、スプレードライヤで作製した残留農薬検査用玄米試料のスケールアップを検討した。
結果と考察
外部精度管理調査プログラム用適正試料の改善と開発に関する研究では、大量作製をするために水系の開放型スプレードライヤを用いて、玄米粉を基材
として残留農薬検査用試料を作製し、課題5に供与した。また、基材に鶏むねパウダー用いた重金属及び残留動物薬検査用試料を課題3及び2に供与した。器具・容器包装調査試料では、材質試験として実施したパイロットスタディにおいて参加機関のカドミウム、鉛の報告値で両者に相関が認められ、濃度を変えたパイロットスタディで実運用の可能性が認められた。食品添加物試験法及び動物用医薬品試験法の開発に関する研究では、スプレードライヤで作製した鶏むねパウダーの均質性、安定性を確認し、14機関の協力を得てパイロットスタディを実施した。重金属類試験法の改良と妥当性評価に関する研究では、スプレードライヤで作製した鶏むねパウダーの均質性に問題がなく、本試料がパイロットスタディに十分使用できることを示した。下痢性貝毒検査の試験所間比較に関する研究では、従来法における固相抽出法の代替として分散固相抽出法を適用した分析法を検討し、分析精度に悪影響を及ぼすマトリックス効果を低減可能な迅速かつ正確な分析法を確立した。また、調製した試料を用いた試験所間比較試験を実施するとともに、試験期間中に試料の安定性に問題がないことを確認した。残留農薬分析の外部精度管理に関する研究では、課題1においてスプレードライヤで作製した玄米試料への正確な値付けを行った。玄米試料中の有機りん系4種とネオニコチノイド系3種を対象に、同位体希釈質量分析法(IDMS)を用いて高精度化した通知試験法及び簡易法であるSTQ法により正確な分析値を付与した。
結論
外部精度管理調査プログラムに使用する適正試料の開発において、スプレードライヤで作製した各種パウダー用いてパイロットスタディを実施して、高信頼度の技能評価をすることができた。器具・容器包装試料の均質性及び安定性に問題がなく、外部精度管理の実運用に用いることが可能となった。また、動物用医薬品試験用に開発した鶏むねパウダーの均質性、安定が確認され、パイロットスタディを実施した。重金属類試験法では、開発した鶏むねパウダーの均質性が確認され精度管理用試料として使用できることが示された。また、下痢性貝毒検査では、マトリックス効果を低減できる分散固相抽出法を確立した。さらに、スプレードライヤで作製した有機リン剤及びネオニコチノイド系農薬を添加した玄米粉試料をIDMSによる精確な分析値を付与し、信頼度の高い技能評価に供することができた。

公開日・更新日

公開日
2026-09-14
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2026-09-14
更新日
-

文献情報

文献番号
202523002B
報告書区分
総合
研究課題名
食品衛生検査施設等の検査の信頼性確保に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23KA1002
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
渡辺 卓穂(一般財団法人食品薬品安全センター 秦野研究所)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全確保推進研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
食品の安全性を確保するために外部精度管理調査プログラムの改善と開発を実施し、食品衛生検査施設等の分析値の信頼性の維持に寄与することを目的とした。
研究方法
外部精度管理調査プログラム用適正試料の改善と開発に関する研究では、大量作製するために、水系の開放型スプレードライヤを用い、残留農薬、重金属及び残留動物薬検査用試料の開発を検討し、微生物検査については、一般細菌数検査、サルモネラ属菌検査及びウェルシュ菌検査のパイロットスタディを実施した。また、器具・容器包装用試料において基材の基礎検討後パイロットスタディを実施した。食品添加物試験法及び動物用医薬品試験法の開発に関する研究では、指定外添加物のサイクラミン酸のパイロットスタディを実施し、動物用医薬品検査用基材として鶏むねパウダー用いパイロットスタディも実施した。重金属類試験法の改良と妥当性評価に関する研究では、認証標準物質を用いICP-MS法の分析妥当性評価を行い、精度管理試料として鶏むねパウダーを作製し、均質性を確認しパイロットスタディを実施した。下痢性貝毒検査の試験所間比較に関する研究では、安定性評価方法を確立し、試験所間比較試験を実施した。残留農薬分析の外部精度管理に関する研究では、スプレードライヤで作製した残留農薬検査用野菜及び玄米試料に正確な分析値を付与すると共に、スケールアップを検討した。
結果と考察
外部精度管理調査プログラム用適正試料の改善と開発に関する研究では、大量作製をするために水系の開放型スプレードライヤを用いて、玄米粉を基材として残留農薬検査用試料を作製し、課題5に供与した。また、基材に鶏むねパウダー用いた重金属及び残留動物薬検査用試料を課題3及び2に供与した。器具・容器包装調査試料では、最適なABSポリマー含量が確認され、シート状試料の均質性が確認された。材質試験として実施したパイロットスタディにおいて参加機関のカドミウム、鉛の報告値で両者に相関が認められ、濃度を変えたパイロットスタディで実運用の可能性が認められた。微生物学検査では、一般細菌数検査が実運用され、サルモネラ属菌検査及びウェルシュ菌検査の実行可能性が確認された。食品添加物試験法及び動物用医薬品試験法の開発に関する研究では、サイクラミン酸のパイロットスタディを実施した。また、スプレードライヤで作製した鶏むねパウダーの均質性、安定性を確認し、14機関の協力を得てパイロットスタディを実施した。重金属類試験法の改良と妥当性評価に関する研究では、認証標準物質を用いICP-MS法の分析妥当性評価を確認した。精度管理試料としてスプレードライヤで作製した鶏むねパウダー中カドミウム、鉛及びヒ素の均質性を確認しパイロットスタディを実施した。下痢性貝毒検査の試験所間比較に関する研究では、従来法における固相抽出法の代替として分散固相抽出法を適用した分析法を検討し、分析精度に悪影響を及ぼすマトリックス効果を低減可能な迅速かつ正確な分析法を確立した。また、調製した試料を用いた試験所間比較試験を実施するとともに、試験期間中に試料の安定性に問題がないことを確認した。残留農薬分析の外部精度管理に関する研究では、課題1においてスプレードライヤで作製したほうれんそう及び玄米試料への正確な値付けを行った。玄米試料中の有機りん系4種とネオニコチノイド系3種を対象に、同位体希釈質量分析法(IDMS)を用いて高精度化した通知試験法及び簡易法であるSTQ法により正確な分析値を付与した。
結論
外部精度管理調査プログラムに使用する適正試料の開発において、スプレードライヤで作製した各種パウダー用いてパイロットスタディを実施して、高信頼度の技能評価をすることができた。微生物検査においては、一般細菌数検査の実運用とサルモネラ属菌検査及びウェルシュ菌検査の実効性が示された。器具・容器包装試料の均質性及び安定性に問題がなく、外部精度管理の実運用に用いることが可能となった。指定外添加物であるサイクラミン酸の精度管理試料を作製しパイロットスタディを実施した。また、動物用医薬品試験用に開発した鶏むねパウダーの均質性、安定が確認され、パイロットスタディを実施した。重金属類試験法では、開発した鶏むねパウダーの均質性が確認され精度管理用試料として使用できることが示された。また、下痢性貝毒検査では、マトリックス効果を低減できる分散固相抽出法を確立し、安定性評価法を確立した。さらに、スプレードライヤで作製したほうれんそう試料及び有機リン剤及びネオニコチノイド系農薬を添加した玄米粉試料をIDMSによる精確な分析値を付与し、信頼度の高い技能評価に供することができた。

公開日・更新日

公開日
2026-09-14
更新日
-

行政効果報告

文献番号
202523002C

成果

専門的・学術的観点からの成果
新規外部精度管理調査プログラムの導入により、より多くの検査項目の品質保証が可能となった。また、新規外部精度管理調査プログラムの開発の一部でもあるスプレードライヤを用いた試料開発の成果には、高い学術的価値が期待され、この成果から、新たな外部精度管理調査プログラムの開発ができた。
臨床的観点からの成果
なし
ガイドライン等の開発
なし
その他行政的観点からの成果
新規外部精度管理調査プログラムの導入により、より多くの検査項目について品質保証された分析値の提供が可能となり、食品の輸出入に関連する多様な検査項目へのよりきめ細やかな品質保証システムが確立される。また、適切な分析値に基づく健康危害リスク管理がより堅実になり、輸出入国間での検査を原因とする係争の回避に直結するため、厚生労働省の施策に沿った有益な成果が期待できた。
その他のインパクト
講演:令和7年度食品衛生検査施設等信頼性確保部門責任者研修会(厚生労働省)
    令和7年度業務管理研修会(一般財団法人食品衛生登録検査機関協会)
第16回FDSC食品衛生精度管理セミナー(食品薬品安全センター)
令和6年度食品衛生検査施設等信頼性確保部門責任者研修会(厚生労働省)
令和6年度業務管理研修会(一般財団法人食品衛生登録検査機関協会)
令和5年度食品衛生検査施設等信頼性確保部門責任者研修会(厚生労働省)
令和5年度業務管理研修会(一般財団法人食品衛生登録検査機関協会)

発表件数

原著論文(和文)
2件
原著論文(英文等)
4件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
23件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2026-09-14
更新日
-

収支報告書

文献番号
202523002Z