文献情報
文献番号
201024047A
報告書区分
総括
研究課題名
表皮水疱症の根治的治療法確立に関する研究
課題番号
H20-難治・一般-047
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
玉井 克人(大阪大学 医学系研究科再生誘導医学寄附講座)
研究分担者(所属機関)
- 金倉 譲(大阪大学 医学系研究科血液腫瘍内科)
- 江副 幸子(大阪大学 医学部附属病院・未来医療センター)
- 片山 一朗(大阪大学 医学系研究科情報統合医学・皮膚科学)
- 橋本 公二(愛媛大学 医学系研究科皮膚科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
表皮水疱症治療法としての骨髄間葉系幹細胞移植の妥当性を検証しつつ、先天性表皮水疱症の根治的治療法を確立することを目的として、研究班を組織した。
研究方法
これまでに進めた骨髄間葉系幹細胞に関する基礎的研究をさらに充実させつつ、ヒト幹細胞臨床研究申請に必要な書類一式の作成を進めた。
結果と考察
分担研究者と共に「表皮水疱症患者を対象とした骨髄間葉系幹細胞移植臨床研究」実施プロトコールを作成した。具体的には、文章により同意を得られた20歳以上65歳未満の栄養障害型あるいは接合部型表皮水疱症の患者6例を対象とし、6週間以上継続する難治性皮膚潰瘍を1箇所選択し、潰瘍周囲皮膚に1箇所あたり5×105個の培養骨髄間葉系幹細胞(文章で同意の得られた性の異なる健常家族由来)を2cm間隔で皮下移植することとした。
完成したプロトコールを基にして臨床研究実施計画書を作成し、大阪大学医学部ヒト幹細胞倫理委員会に提出して審査を受け、3回の改訂作業の後に最終承認を得た。同時に承認を得た症例報告書、患者およびドナーの同意説明文書、同意書、同意撤回書、などと共に、製品標準書、手順書、COA関連書類を整備し、厚生労働省にヒト幹細胞臨床研究実施計画書類一式を提出して申請受理された。
完成したプロトコールを基にして臨床研究実施計画書を作成し、大阪大学医学部ヒト幹細胞倫理委員会に提出して審査を受け、3回の改訂作業の後に最終承認を得た。同時に承認を得た症例報告書、患者およびドナーの同意説明文書、同意書、同意撤回書、などと共に、製品標準書、手順書、COA関連書類を整備し、厚生労働省にヒト幹細胞臨床研究実施計画書類一式を提出して申請受理された。
結論
本研究により、骨髄間葉系細胞移植が皮膚に線維芽細胞や表皮細胞を供給し、表皮水疱症治療効果を発揮し得ることが明らかとなった。現在厚労省に申請中のヒト幹細胞臨床研究「表皮水疱症患者を対象とした骨髄間葉系幹細胞移植臨床研究」が実施されることにより、表皮水疱症に対する有効な治療法が確立すると確信する。
公開日・更新日
公開日
2011-12-27
更新日
-