精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築における情報通信機器を用いた精神療法の活用に向けた研究

文献情報

文献番号
202517019A
報告書区分
総括
研究課題名
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築における情報通信機器を用いた精神療法の活用に向けた研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24GC1009
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
岸本 泰士郎(慶應義塾大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 富田 博秋(東北大学 大学院 医学系研究科)
  • 熊崎 博一(長崎大学 医歯薬学総合研究科医療科学専攻精神神経科学)
  • 木下 翔太郎(慶應義塾大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
8,308,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 我が国では、高齢化、離島・僻地医療、復興支援など、多くの医療上の課題があり、地域で暮らす全ての人が、必要な時に適切な医療を受けられるための手段としてオンライン診療の活用が期待されている。
 今後求められるのは、オンライン診療が地域における医療提供のあり方の一つとして適切に普及し、地域の医療体制への貢献を果たしていくことである。R6年度の診療報酬改定を経て活用の拡大が予想されるが、多くの精神科医師はオンライン診療の経験がなく、ノウハウが共有されていない。患者によっては自治体の支援が必要になるケースもあるが、自治体間の事例共有も不十分である。令和5年3月発出された「情報通信機器を用いた精神療法に係る指針」に沿った、質の高い診療が実践されるよう適切にガイドしていくことが必要
である。本研究ではそのようなニーズに応えるべく、臨床家が好事例を参考にしつつ、適切なオンライン診療を実践できるような手引書を策定する。
研究方法
1.オンライン診療のための医師向け手引書の策定  
本課題では、オンライン診療を初めて実践する医師を想定した手引書を策定する。遵守事項の説明のみならず、オンライン診療の導入方法や、患者への説明、診療で注意すべきこと、質を保つための工夫等にも触れる。
2.地域医療の中でオンライン診療を有効に活用した好事例の収集
 初年度に収集した27例の精神科オンライン診療の初診または初診類似例について、ケースシリーズ研究を実施した。また実施にあたり、倫理審査も行なった。
結果と考察
1.オンライン診療のための医師向け手引書の策定  
「精神科領域におけるオンライン診療実践の手引書」を作成し、その内容や公表方法について、日本精神神経学会などの関係先に照会を行った。
2.地域医療の中でオンライン診療を有効に活用した好事例の収集
 倫理審査を実施したのち、好事例についてケースシリーズ研究として論文化を実施するとともに、審議会などの場で結果を共有した。
 本研究で得られた好事例・導入支援事例は、多くの臨床家・自治体の参考になるものであると考えられた。
結論
 収集した好事例をケースシリーズ研究として論文化するとともに、臨床家が参考にできるオンライン診療実践の手引書を作成することができた。今後、これらの成果を発信し、適切なオンライン診療の普及に寄与するよう努める。

公開日・更新日

公開日
2026-06-02
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-06-02
更新日
-

文献情報

文献番号
202517019B
報告書区分
総合
研究課題名
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築における情報通信機器を用いた精神療法の活用に向けた研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24GC1009
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
岸本 泰士郎(慶應義塾大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 富田 博秋(東北大学 大学院 医学系研究科)
  • 熊崎 博一(長崎大学 医歯薬学総合研究科医療科学専攻精神神経科学)
  • 木下 翔太郎(慶應義塾大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 我が国では、高齢化、離島・僻地医療、復興支援など、多くの医療上の課題があり、地域で暮らす全ての人が、必要な時に適切な医療を受けられるための手段としてオンライン診療の活用が期待されている。
 研究代表者らは、今までに日本医療研究開発機構(AMED)委託研究として、「遠隔精神科医療の臨床研究エビデンスの蓄積を通じたガイドライン策定とデータ利活用に向けたデータベース構築(通称J-INTEREST)(2016-7)」、「対面診療に比したオンライン診療の非劣勢試験:COVID-19によって最も影響を受け得る精神疾患に対するマスタープロトコル試験による検証(通称J-PROTECT)(2020-2)」等を通じた精神科領域におけるオンライン診療のエビデンス構築を行ってきた。具体的には、前者では認知機能検査の対面検査との同等性の証明を、後者では本邦の19施設が参加した無作為化比較試験で半年にわたるオンライン診療が対面診療に比して劣らないことを証明した。
 今後求められるのは、オンライン診療が地域における医療提供のあり方の一つとして適切に普及し、地域の医療体制への貢献を果たしていくことである。R6年度の診療報酬改定を経て活用の拡大が予想されるが、多くの精神科医師はオンライン診療の経験がなく、ノウハウが共有されていない。患者によっては自治体の支援が必要になるケースもあるが、自治体間の事例共有も不十分である。令和5年3月発出された「情報通信機器を用いた精神療法に係る指針」に沿った、質の高い診療が実践されるよう適切にガイドしていくことが必要である。本研究ではそのようなニーズに応えるべく、臨床家が好事例を参考にしつつ、適切なオンライン診療を実践できるような手引書を策定する。
研究方法
1.オンライン診療のための医師向け手引書の策定  
 本課題では、オンライン診療を初めて実践する医師を想定した手引書を策定する。遵守事項の説明のみならず、オンライン診療の導入方法や、患者への説明、診療で注意すべきこと、質を保つための工夫等にも触れる。
2.地域医療の中でオンライン診療を有効に活用した好事例の収集
 本課題では、地域医療の中でオンライン診療を有効に活用した好事例の収集を行い、オンライン診療の導入場面から安定したフォローアップに至るまでの経過をまとめる。初年度に収集した27例の精神科オンライン診療の初診または初診類似例について、ケースシリーズ研究を実施した。また実施にあたり、倫理審査も行なった。
結果と考察
1.オンライン診療のための医師向け手引書の策定  
 「精神科領域におけるオンライン診療実践の手引書」を作成し、その内容や公表方法について、日本精神神経学会などの関係先に照会を行った。これは精神科臨床を行う医療者に向けたものであり、既存のエビデンスや規制動向を踏まえ、簡素でわかりやすい内容となることに留意して作成した。
2.地域医療の中でオンライン診療を有効に活用した好事例の収集
 倫理審査を実施したのち、好事例についてケースシリーズ研究として論文化を実施するとともに、審議会などの場で結果を共有した。国内の大学病院、精神保健福祉センター、クリニックを含む多様なケースを収集し、これまで十分に可視化されていなかった、患者側の潜在的なニーズやメリット、運用上の課題などを明らかにした。
 既存の報告例が少ない精神科オンライン診療の初診または初診類似例について事例を収集し、ケースシリーズ研究を実施すること自体が学術的意義を有するものである。また、「精神科領域におけるオンライン診療実践の手引書」の作成までの過程で得られた、精神科オンライン診療に関するエビデンスの集積及び実臨床における問題点の明確化は、適切なオンライン診療の普及に繋がるものである。また、本研究で得られた好事例・導入支援事例は、多くの臨床家・自治体の参考になるものであると考えられた。
結論
 精神科オンライン診療の初診または初診類似例について27例の好事例を収集し、ケースシリーズ研究を実施した。国内の大学病院、精神保健福祉センター、クリニックを含む多様なケースを収集し、これまで十分に可視化されていなかった、患者側の潜在的なニーズやメリット、運用上の課題などを明らかにした。
 また、「精神科領域におけるオンライン診療実践の手引書」を作成した。これは精神科臨床を行う医療者に向けたものであり、既存のエビデンスや規制動向を踏まえ、簡素でわかりやすい内容となることに留意して作成した。

公開日・更新日

公開日
2026-06-02
更新日
-

行政効果報告

文献番号
202517019C

収支報告書

文献番号
202517019Z