文献情報
文献番号
202515006A
報告書区分
総括
研究課題名
機械学習を用いた介護認定審査会の審査判定プロセス等を補助するシステムを開発するための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
25GA1002
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
高橋 秀人(帝京平成大学 薬学部)
研究分担者(所属機関)
- 田宮 菜奈子(国立大学法人筑波大学 医学医療系 / ヘルスサービス開発研究センター)
- 渡邊 多永子(国立大学法人筑波大学 医学医療系/ヘルスサービス開発研究センター)
- 小宮山 潤(筑波大学 医学医療系 ヘルスサービスリサーチ分野)
- 福地 一斗(筑波大学 システム情報系)
- 宇田 和晃( 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 老年社会科学研究部)
- 讃岐 勝(筑波大学 医学医療系)
- 矢野 貴大(筑波大学 医学医療系)
- 金 雪瑩(キン セツエイ)(国立保健医療科学院 医療・福祉サービス研究部)
- 松田 智行(茨城県立医療大学保健医療学部)
- 小原 道子(帝京平成大学 薬学部)
- 吉田 貴行(帝京平成大学 薬学部薬学科)
- 陣内 裕成(日本医科大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学政策研究
研究開始年度
令和7(2025)年度
研究終了予定年度
令和9(2027)年度
研究費
2,416,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
わが国は超高齢社会の進行に伴い, 要介護(要支援)認定者数が令和7年12月時点で約736万人に達し, 認定審査に係る自治体および介護認定審査会委員の負担が増大している. 介護認定審査会では一次判定(コンピュータ判定)の後, 認定調査特記事項および主治医意見書を加味した合議により二次判定が行われるが, この二次判定に多くの人手を要する. 本研究は, 機械学習に基づく人工知能(AI)技術を導入し, 二次判定を「代替」するのではなく審査委員の判断を「補助」する意思決定支援システムを開発することにより, 審査の効率化・公平化・地域間の均てん化に資することを目的とする.
研究方法
初年度は, (1)研究基盤の構築(倫理審査, 協力自治体との連携, VPN・GPU解析環境, 行政データ提供体制), (2)二次判定変更に関連する要因の探索(全国介護データベース解析, つくば市データの記述解析), (3)要素技術の調査・予備評価(医療AI・自然言語処理・統計解析のレビュー, OCR/VLMの性能比較), (4)認定ロジックの可視化に向けた全国調査・インタビュー調査の準備・着手, の各課題を並行して実施した.
結果と考察
つくば市データ(2018年度, 突合1,366件)の記述解析では, 認定調査特記事項のうち第4群(精神・行動障害)の記述が二次判定の重度化と最も強く関連した. OCR/VLMの予備評価では, 最新の視覚言語モデルが手書きチェックで高精度(一部クローズドモデルは完全一致)を示す一方, 機密性の高い医療文書ではクラウド利用に制約があり, 性能とセキュリティのトレードオフが確認された. 文献レビューにより, 医療AI・自然言語処理・統計解析の動向と, 説明可能性・公平性・報告の透明性に関する共通課題が整理された. 認定ロジックの可視化に向けた全国調査では86保険者・審査委員384名から回答を得た.
結論
初年度において, 二次判定変更の予測に資する要因の同定, 要素技術の適用可能性の整理, および研究・データ基盤の構築が進んだ. 本システムは, 要配慮個人情報を扱うため閉域環境(オンプレミスまたはガバメントクラウド等)での稼働を前提とし, ルールベースとLLMのハイブリッド構成および根拠提示(説明可能性)を重視して設計することが妥当である. 次年度以降は, つくば市等の実データを用いた初期サポートモデルの構築と, 認定ロジック調査結果の統合, 実装に向けた多施設検証を進める
公開日・更新日
公開日
2026-06-29
更新日
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