訪問系サービスにおけるLIFEの活用に向けた評価指標の開発に資する研究

文献情報

文献番号
202515003A
報告書区分
総括
研究課題名
訪問系サービスにおけるLIFEの活用に向けた評価指標の開発に資する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24GA1001
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
赤羽 学(国立保健医療科学院 医療・福祉サービス研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 山口 佳小里(国立保健医療科学院 医療・福祉サービス研究部)
  • 保田 江美(国立保健医療科学院 医療・福祉サービス研究部)
  • 中西 康裕(国立保健医療科学院 医療・福祉サービス研究部)
  • 金 雪瑩(キン セツエイ)(国立保健医療科学院 医療・福祉サービス研究部)
  • 柴山 志穂美(神奈川県立保健福祉大学 実践教育センター、  保健福祉学部)
  • 城戸 顕(公立大学法人 奈良県立医科大学 医学部 リハビリテーション医学講座)
  • 赤羽 たけみ(阪本 たけみ)(奈良県立医科大学 消化器内科)
  • 次橋 幸男(奈良県立医科大学 公衆衛生学講座)
  • 西岡 祐一(奈良県立医科大学 公衆衛生学講座)
  • 松本 伸哉(島根大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学政策研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
10,244,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
施設系・通所系サービスでは科学的介護情報システム(LIFE:Long-term care Information system For Evidence)の運用が進んでいる一方、訪問系サービスでは評価指標の整備やデータ活用が十分ではない。本研究は、LIFEおよび国保データベース(KDB、医療・介護レセプト連結データ)の分析、自治体との実証研究、訪問系サービス従事者への調査を通じて、訪問系サービスに適した評価指標や評価可能な職種を明らかにするとともに、在宅要介護高齢者の医療・介護ニーズを把握し、在宅医療・介護連携におけるLIFE活用の可能性を検討することを目的とした。
研究方法
本研究では、次に示す研究課題を実施した。①訪問系サービスにおける適切なモニタリング指標を明らかにするため、スコーピングレビュー、質問紙調査、インタビュー調査を実施した。②訪問系サービス従事者を対象としたウェブアンケートを実施し、得られた回答を分析した。指標案に対する回答とともに自由記述に対してはテキストマイニング分析により、LIFE導入に対する認識や課題を検討した。③奈良県KDBデータを用いて、科学的介護推進体制加算の地域別算定状況や市町村間のサービス利用動向を分析した。さらに、④2021~2024年のLIFEデータを用いてコードブックを作成するとともに、データクリーニングを行うことで研究利用可能なデータ基盤の整備を行った。
結果と考察
文献レビューおよび従事者調査から、訪問系サービスではQOLやポリファーマシーを含む多面的な指標が重要であることが示された。また、看護職は医療情報、リハビリテーション従事者は身体機能、介護職は日常生活の観察を担うなど、職種ごとに得意とする領域が示された。役割分担の意識が明確であり、評価指標の設計にはこうした専門性を反映させる必要が示唆された。ウェブ調査では、安全や自立に関する指標が重視される一方、LIFEの認知不足や入力負担、情報共有の難しさが課題として挙げられた。自由記述分析からも、ケアの質向上や情報共有促進への期待が示される一方で、業務負担や個人情報への配慮、多職種連携の整理が必要であることが明らかとなった。奈良県KDB分析では、LIFE関連加算の算定状況やサービス利用に地域差が存在し、市町村間で利用者の流出入がみられる実態が可視化された。これは、地域資源の偏在や施設配置状況がサービス利用に影響している可能性を示している。さらに、LIFEデータのコードブック作成とデータクリーニングにより、データ構造の可視化や一意性の高いデータ抽出手法を提示でき、研究および行政利用に向けた基盤整備が進展した。一方で、異常値や誤入力への対応など、データ品質管理の課題も残された。今後は2024年度以降のLIFEデータについても同様に、コードブックの作成などを進め研究および行政利用に向けた基盤整備を進める必要がある。
結論
本研究により、訪問系サービスにおけるLIFE活用に向けた適切な評価指標および職種別の評価可能領域に関する知見が得られた。また、KDB分析を通じて地域差やサービス利用実態が把握され、在宅医療・介護連携におけるLIFE活用の可能性が示された。さらに、LIFEコードブック作成およびデータクリーニングにより、研究・行政利用を促進するデータ基盤を整備できた。今後は、評価方法の標準化や多職種間の情報共有体制の強化を進めることで、訪問系サービスにおける科学的介護の推進につながることが期待される。

公開日・更新日

公開日
2026-10-01
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2026-10-01
更新日
-

収支報告書

文献番号
202515003Z