神経芽腫における標準治療の確立と新規治療の開発に関する研究

文献情報

文献番号
201020088A
報告書区分
総括
研究課題名
神経芽腫における標準治療の確立と新規治療の開発に関する研究
課題番号
H22-がん臨床・一般-041
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
池田 均(獨協医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 中川原 章(千葉県がんセンター)
  • 麦島 秀雄(日本大学 医学部)
  • 正木 英一(国立成育医療研究センター)
  • 菊田 敦(福島県立医科大学 医学部)
  • 檜山 英三(広島大学 医学部)
  • 熊谷 昌明(国立成育医療研究センター)
  • 瀧本 哲也(国立成育医療研究センター)
  • 中澤 温子(中川 温子)(国立成育医療研究センター)
  • 菊地 陽(帝京大学 医学部)
  • 米田 光宏(大阪府立母子保健総合医療センター)
  • 小川 淳(新潟県立がんセンター)
  • 福島 敬(筑波大学 医学部)
  • 松本 公一(名古屋第一赤十字病院小児医療センター)
  • 田尻 達郎(九州大学 医学部)
  • 七野 浩之(日本大学 医学部)
  • 家原 知子(京都府立医科大学 医学部)
  • 高橋 秀人(筑波大学 医学部)
  • 上條 岳彦(千葉県がんセンター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
19,880,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
神経芽腫は低、中間リスク、および治癒率が20%~40%の高リスクに大別される。低リスクでは過剰治療の可能性があり、高リスクの予後改善には新規治療戦略の開発が必須である。本研究では、分子生物学的予後因子の解析にもとづく治療強度の決定を行い、有効かつ安全な治療法の開発を行うことを目的とする。
研究方法
高リスク神経芽腫については症例登録を完了した「標準的治療法の第II相試験」の最終解析を行い標準的治療の成績を得る。また「遅延局所療法パイロット試験」は改めて第II相試験としてこれを実施する。加えて大量化学療法のパイロット試験を立案し、再発神経芽腫についても予後調査研究を実施する。
低・中間リスクではそれぞれ観察研究と臨床試験を実施する。
さらに臨床試験登録例で分子生物学的解析を用いたリスク判定法の有用性について前向きの検証を行う。
結果と考察
1) 高リスク:
①「標準的治療法の第II相試験」の追跡調査・解析:進行中
②遅延局所療法の第II相臨床試験:外部倫理審査を終了し、参加施設の倫理審査を開始
③大量化学療法のパイロット試験:計画書を作成中
④再発症例の後方視的調査研究:調査を終了し集計・解析が進行中
2) 低・中間リスク
①低リスク群の観察研究:症例登録を開始
②中間リスク群の第Ⅱ相臨床試験:症例登録を開始
3)新規リスク判定の評価:付随研究として進行中
結論
本研究により効果的かつ安全な標準治療が確立し、特に難治の高リスクや再発例に対する新たな治療技術が開発されれば、神経芽腫の予後とQOLの改善に大きく貢献するものである。

公開日・更新日

公開日
2015-05-19
更新日
-

収支報告書

文献番号
201020088Z