文献情報
文献番号
202506053A
報告書区分
総括
研究課題名
カスタマーハラスメント対応を含む薬剤師の調剤応需義務の体系的整理のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
25CA2053
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
益山 光一(東京薬科大学 薬学部薬事関係法規研究室)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
令和7(2025)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
859,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、令和7年の労働施策総合推進法改正によるカスタマーハラスメント(カスハラ)対策の義務化を受け、薬局における実効的な対応指針を構築することを目的とする。薬剤師法第21条の「調剤応需義務」は、拒否できる「正当な理由」の範囲が不明確な点も多く、特にカスハラについては、現場の薬剤師が義務違反を恐れて理不尽な要求や心身を脅かす言動に耐えざるを得ない実態があった。これは地域医療の持続可能性を損なうリスクである。本研究は、この応需義務を法解釈と実務の両面から体系的に整理し、悪質なカスハラ行為が「正当な理由」に該当し得る際の具体的な判断基準を提示することで、薬剤師の安全確保と医療の質の維持を目指すものである。
研究方法
本研究は、文献研究・法令通知分析と、有識者・実務者による研究班会議での討議・考察を組み合わせる方法により実施した。
結果と考察
研究の結果、薬剤師法上の「調剤(調製)」と薬機法等に基づく「薬剤の販売・授与」の2つに切り分けて解釈を提示した。カスハラ対応については、単なる行為の類型化ではなく、「信頼関係の喪失」や「医療安全上の客観的リスク」を判断の主軸に据え、社会通念上許容される範囲を超えた迷惑行為を「正当な理由」と整理した。また、悪意ある未払いや大幅な開局時間外の要求についても、実務に即した具体的な判断基準を導き出した。
結論
本研究では、カスハラ対応を含む薬剤師の調剤応需義務について、文献研究および2回の研究班会議を通じた多角的な討議を行い、一定の結論を得た。
これらの成果は、最終的に「カスタマーハラスメント対応を含む薬剤師の調剤応需義務等の体系的整理(案)」として取りまとめている。本研究は、厚生労働省による今後の通知・周知の基礎資料となるとともに、薬局現場における判断の明確化、薬剤師の心理的負担の軽減、業界団体の実務指針整備等に資することを期待する。
これらの成果は、最終的に「カスタマーハラスメント対応を含む薬剤師の調剤応需義務等の体系的整理(案)」として取りまとめている。本研究は、厚生労働省による今後の通知・周知の基礎資料となるとともに、薬局現場における判断の明確化、薬剤師の心理的負担の軽減、業界団体の実務指針整備等に資することを期待する。
公開日・更新日
公開日
2026-07-15
更新日
-