文献情報
文献番号
201018027A
報告書区分
総括
研究課題名
幼児健康度に関する継続的比較研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-次世代・指定-013
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
衞藤 隆(社会福祉法人恩賜財団母子愛育会 日本子ども家庭総合研究所)
研究分担者(所属機関)
- 近藤 洋子(玉川大学文学部人間学科)
- 松浦 賢長(福岡県立大学看護学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
8,987,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
幼児の心身にわたる健康や日常生活及び発達状態の実態を把握し、今後の乳幼児健康診査、保健指導、育児相談の指針を得ることを目的とした。
研究方法
平成17年国勢調査地区のから無作為に抽出し調査の受入可能と回答した600 地区に調査実施を依頼した。対象地区の1歳から就学前7歳未満の幼児合計10,501 人を調査対象した。「乳幼児身体発育調査」の会場にて、保護者に調査票を配布し記入を依頼した。調査会場において調査票の記入が終了しない場合には郵送により回収した。回収され有効な回答が得られた5,352 名について分析した。
結果と考察
1.子どもを預けている割合は20年前で比較すると、1歳児?2歳児では倍増し、3歳児以上でも1.3?1.5 倍に増加していた。
2.母親が子どもとゆっくりと過ごせる時間があるかどうかについて、この20年の経過をみると、「はい」と答えた割合は平成12年に一度減ったものの、今回は回復傾向にあった。これは心身ともに快調であると答えた母親の割合と同様の変化であった。自分のために使える時間をもつ母親の割合も10年前より増加していた。
3.子どもとよく遊んだり母親の支えになったりしている父親の割合は増加しており、父親の育児状況は良い方向に向かっているといえた。
4.妊娠・出産に対する母親の満足度は高くなってきていた。特に、夫の援助、母親学級、職場理解等で著しい改善が見られた。妊婦健診への満足度も高いものであった。
5.10年前の調査では子どもの生活が夜型になっている傾向が強くみられたが、今回は就寝時間、起床時間とも前回より早くなっており、夜型は改善される傾向にあった。
6.遊びでは、自転車・三輪車が減少傾向し、テレビ・ビデオは大きく増加した。テレビゲームの時間は減少傾向にあった。絵本の大幅な増加はブックスタート等の影響が考えられた。
7.排尿や歯磨きなど、基本的な生活習慣のしつけや自立は、この20年間で遅くなってきていることが明らかになった。
2.母親が子どもとゆっくりと過ごせる時間があるかどうかについて、この20年の経過をみると、「はい」と答えた割合は平成12年に一度減ったものの、今回は回復傾向にあった。これは心身ともに快調であると答えた母親の割合と同様の変化であった。自分のために使える時間をもつ母親の割合も10年前より増加していた。
3.子どもとよく遊んだり母親の支えになったりしている父親の割合は増加しており、父親の育児状況は良い方向に向かっているといえた。
4.妊娠・出産に対する母親の満足度は高くなってきていた。特に、夫の援助、母親学級、職場理解等で著しい改善が見られた。妊婦健診への満足度も高いものであった。
5.10年前の調査では子どもの生活が夜型になっている傾向が強くみられたが、今回は就寝時間、起床時間とも前回より早くなっており、夜型は改善される傾向にあった。
6.遊びでは、自転車・三輪車が減少傾向し、テレビ・ビデオは大きく増加した。テレビゲームの時間は減少傾向にあった。絵本の大幅な増加はブックスタート等の影響が考えられた。
7.排尿や歯磨きなど、基本的な生活習慣のしつけや自立は、この20年間で遅くなってきていることが明らかになった。
結論
乳幼児身体発育調査と併せ、幼児の心身にわたる健康や日常生活及び発達状態の実態を把握した。育児を取り巻く環境が変化している中で、夜型生活の改善がみられるなど、育児の状況は10年前と比較すると良好な方向に変化する傾向が認められた。
公開日・更新日
公開日
2011-09-14
更新日
-