小児慢性特定疾患の登録・管理・解析・情報提供に関する研究

文献情報

文献番号
201018015A
報告書区分
総括
研究課題名
小児慢性特定疾患の登録・管理・解析・情報提供に関する研究
課題番号
H22-次世代・一般-001
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
松井 陽(国立成育医療研究センター 病院)
研究分担者(所属機関)
  • 加藤忠明(国立成育医療研究センター成育政策科学研究部)
  • 黒田達夫(国立成育医療研究センター外科)
  • 内山 聖(新潟大学医歯学総合病院)
  • 荒川浩一(群馬大学小児科)
  • 賀藤 均(国立成育医療研究センター循環器科)
  • 横谷 進(国立成育医療研究センター内科系専門診療部)
  • 神崎 晋(鳥取大学小児科)
  • 武井修治(鹿児島大学保健学科)
  • 杉原茂孝(東京女子医科大学小児科)
  • 伊藤道徳(国立香川小児病院)
  • 小池健一(信州大学小児科)
  • 有賀 正(北海道大学小児科)
  • 高橋孝雄(慶応義塾大学小児科)
  • 須磨崎亮(筑波大学小児科)
  • 山野邉裕二(国立成育医療研究センター医療情報室)
  • 仁尾正記(東北大学小児外科)
  • 中村好一(自治医科大学公衆衛生学)
  • 坂本なほ子(国立成育医療研究センター成育疫学研究室)
  • 原田正平(国立成育医療研究センター成育医療政策科学研究室)
  • 斉藤 進(日本子ども家庭総合研究所研究企画情報部システム管理室)
  • 西連地利己(獨協医科大学公衆衛生学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
19,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
小児慢性特定疾患治療研究事業の医療意見書の電子データを基に、登録者数やその治療等の現況を把握して医療関係者や患児家族へ情報提供するとともに、母子保健行政に資する資料及び当該事業の適性化のための基礎データを厚生労働省及び地方自治体に提供する。
研究方法
平成22年末までに、全国から厚生労働省に事業報告が行われた電子データを基に、全国的な疫学調査等を行った。10-21年度当該事業の合計延べ1,279,346人の資料に関して、質問紙調査を含む各種の解析を行った。非継続症例の調査では、症例ごとのエンドポイントも含めて、横1列にエクセルデータを作成して詳細に解析した。
結果と考察
20年度当該事業の全国登録状況は、法制化された17年度以降とほぼ同様となった。病理診断名での登録、細分類された疾患名での登録となり、無記入や不明な登録内容が減少し、登録内容は以前より正確になった。その内容は、国立成育医療研究センター内のデータベースに蓄積するとともに、疾患群別・疾患別・都道府県別・男女別・年齢階級別等に登録者数やその他医療意見書に記載のある情報を集計し、個人情報に全く触れない統計情報はホームページ等で公開した。新たにICD-Oでの悪性新生物、また英文も追加公表した。
http://www.nch.go.jp/policy/shoumann.htm
医療情報提供サイト「こども健康倶楽部」の対象疾患として、先天性甲状腺機能低下症に加え、フェニルケトン尿症も載せた。電子カルテ利用の医療機関に関して、以前より簡便な対応方法を検討した。内分泌疾患の非継続症例の経過は、治癒8.4%、寛解13.3%、軽快47.0%、不変25.3%と改善傾向が認められ、当該事業が適切な医療提供、良好な予後に寄与したと推察される。当該事業登録者のうち、川崎病全国調査とのリンクの可能性、また日本胆道閉鎖症研究会のデータベースと比較検討した。そして、全国の慢性腎不全管理状況、慢性呼吸器疾患の長期入院やステロイド依存症例の予後、ファロー四徴症の術後の医療問題など、他の疾患群に関しても各種の解析を行った。
結論
10-21年度当該事業の延べ1,279,346人の電子データを利活用し、疾患ごと、及び疾患群ごとに解析を行い、医療レベルを向上させる有益な所見を得た。

公開日・更新日

公開日
2011-05-25
更新日
-

収支報告書

文献番号
201018015Z