小児気管支喘息重症発作に対するイソプロテレノール持続吸入療法の検討:サルブタモール持続吸入療法を対照とした多施設共同盲検ランダム化比較試験

文献情報

文献番号
201015020A
報告書区分
総括
研究課題名
小児気管支喘息重症発作に対するイソプロテレノール持続吸入療法の検討:サルブタモール持続吸入療法を対照とした多施設共同盲検ランダム化比較試験
課題番号
H20-臨床研究・一般-010
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
勝沼 俊雄(東京慈恵会医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究推進研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
32,701,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

文献情報

文献番号
201015020B
報告書区分
総合
研究課題名
小児気管支喘息重症発作に対するイソプロテレノール持続吸入療法の検討:サルブタモール持続吸入療法を対照とした多施設共同盲検ランダム化比較試験
課題番号
H20-臨床研究・一般-010
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
勝沼 俊雄(東京慈恵会医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究推進研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
小児気管支喘息重症発作に対するイソプロテレノール持続吸入療法の有効性と安全性を,サルブタモール持続吸入療法を対照として評価し,小児気管支喘息発作治療におけるイソプロテレノール持続吸入療法の位置づけを明確にする。
研究方法
対象:
登録時年齢が1歳以上18歳未満の気管支喘息発作患者のうち,2時間以内に2回以上の短時間作用型β2刺激薬(Short-Acting Beta2-Agonist,SABA)間欠吸入施行後のmodified Pulmonary Indexスコア(以下,PIスコア)が9点以上である患者,または治療によらずPIスコアが15点以上である患者を対象とする。
試験治療:
本試験では試験治療として,12時間の試験薬持続吸入療法および1回の全身性ステロイド投与を施行する。以下の2群のいずれかが試験治療として登録時にランダム割付される。
A. イソプロテレノール群:
「l-イソプロテレノール(A剤)実薬+サルブタモール(B剤)プラセボ」持続吸入+全身性ステロイド
B. サルブタモール群:
「サルブタモール(B剤)実薬+l-イソプロテレノール(A剤)プラセボ」持続吸入+全身性ステロイド
試験治療は担当医師および患者の二重盲検下で行うこととし,試験薬にダブルダミーを使用することで盲検性を保つ。両群とも,全身性ステロイドとして,メチルプレドニゾロン1 mg/kgを1回経静脈投与する。
●評価項目:
・主要評価項目
1)ベースライン値から試験治療開始3時間後のPIスコア変化量
・副次的評価項目
1)ベースライン値から試験治療開始12時間後のPIスコア変化量
2)ベースライン値から試験治療開始3時間後の呼吸数変化率
3)ベースライン値から試験治療開始3時間後の心拍数変化率
4)試験治療開始3時間後および12時間後の全般改善度
●安全性評価項目
1)試験治療開始から試験治療開始後12時間までの有害事象発現割合
2)試験治療開始から持続吸入療法終了後24時間までの有害事象発現割合
3)ベースライン値から試験治療開始12時間後の血清カリウム値変化量
4)試験治療開始12時間後の低カリウム血症(K<3.0 mEq/L)の発現割合
5)試験治療開始12時間後の血清トロポニンT値異常の発現割合
6)試験治療開始12時間後の血漿BNP値異常の発現割合
結果と考察
平成22年度中に目標n数に達しなかったため民間の資金援助を受け、平成25年10月31日をもって登録終了とした(最終登録数83例)。その後、平成26年4月に監査を終了した。今後は6月をもってクエリー確認を完了、7月に症例・データ取扱い検討会開催、8月にキーオープンしデータ解析予定である。
結論
(キーオープン前につき記述不可)

公開日・更新日

公開日
2015-06-16
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201015020C

成果

専門的・学術的観点からの成果
1-17歳の重症喘息発作を対象にイソプロテレノール(CIT)とサルブタモール(SAL)持続吸入療法(12時間)の効果を比較した。主要評価項目は3時間後の修正PIスコア(MPIS)変化量。2009年から2013年まで83人を登録した。SALに比しCITのMPISは有意に改善していた(CIT -2.9+/-2.5、SAL -0.88+/-2.3; p<0.001)。有害事象はCIT 2.4%、SAL 26.8%であった(p=0.003)。CITは安全かつ有効な小児重症喘息発作治療あることが示された。
臨床的観点からの成果
今後は日本および世界中で、喘息発作の第1選択治療として受け入れられて行くと考えます。
ガイドライン等の開発
現在はまだ反映されず
その他行政的観点からの成果
現在はまだなし
その他のインパクト
なし

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
1件
Allergol Int. 2014; 63: 603-7.
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
2件
2013年日本小児科学会、2015年小児アレルギー学会
学会発表(国際学会等)
1件
2015年欧州呼吸器学会 
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
Maekawa T, Oba MS, Katsunuma T et al.
Modified pulmonary index score was sufficiently reliable to assess the severity of acute asthma exacerbations in children
Allergology International , 63 , 603-607  (2014)

公開日・更新日

公開日
2017-06-20
更新日
-

収支報告書

文献番号
201015020Z