顕微鏡感覚で使え、安心・安全を提供する手術用立体内視鏡システムの試作開発と臨床応用

文献情報

文献番号
201015009A
報告書区分
総括
研究課題名
顕微鏡感覚で使え、安心・安全を提供する手術用立体内視鏡システムの試作開発と臨床応用
課題番号
H21-トランス・一般-007
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
山本 清二(浜松医科大学 メディカルフォトニクス研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 峯田 周幸(浜松医科大学 耳鼻咽喉科学)
  • 友田 幸一(関西医科大学 耳鼻咽喉科学)
  • 西澤 茂(産業医科大学 脳神経外科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
46,977,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
単眼視で距離感がなく、片手での特殊な操作を要求されるという手術用内視鏡の欠点を克服し安心・安全な低侵襲手術を広く普及させるために、本事業では補助めがねなしで立体視でき両手を自由に使える「手術用顕微鏡の感覚で使用できる新規立体内視鏡」の試作開発を行い、我々が開発してきたナビゲーション装置を付与することにより、「内視鏡ナビゲーター機能付きの新規立体内視鏡」を実現し、安全・安心な低侵襲手術に貢献することを目的として、試作機の完成と前臨床試験および臨床研究を行う。
研究方法
関西医大頭頚部外科(友田)、産業医大脳神経外科(西澤)、浜松医大耳鼻咽喉科(峯田)の医学系臨床グループは、臨床研究(試作機を用いて操作性・実用性を確認し、浜松医大(山本・峯田)は、研究統括と前臨床試験(精密モデルと動物による模擬手術による検証)を行った。研究協力企業グループ(永島医科器械㈱、㈱アメリオ、㈱ゾディアック、パルステック工業㈱)は浜松医大の委託を受けて、医学的条件設定および模擬手術による検討結果に基づき装置開発を行った。
結果と考察
当該年度である平成22年度は、JST地域イノベーション創出総合支援事業(研究開発資源活用型)(平成19年-21年、研究代表者:山本清二)において試作した立体内視鏡(片手で持つことを想定した立体内視鏡)を用いて精密ヒトモデルによる模擬手術を通して有用性の検討と改良点の明確化を行い、本研究事業の成果である平成21年度に設定した医学的条件設定に基づいて、手術用顕微鏡の感覚で使用できる新規立体内視鏡(直視鏡、30度斜視鏡)の試作機製作・改良、新規手術器具(内視鏡先端洗浄装置)の開発、手術支援装置の最適化(ソフトウェア改良、立体内視鏡光軸位置キャリブレーターの改良試作)を行った。
研究により得られた成果は、平成23年度に実際の臨床例で使用(1年間で3施設の合計20例を目標)することが可能である。また、改良開発ソフトウェアの操作性と精度の検証を行い、平成23年度に立体内視鏡観察位置表示機能を持った試作ナビゲーションソフトウェアを完成させる基盤ができた。
結論
手術用顕微鏡の感覚で使用できる新規立体内視鏡(直視鏡、30度斜視鏡)の試作機製作・改良、新規手術器具(内視鏡先端洗浄装置)の開発、手術支援装置の最適化(ソフトウェア改良、立体内視鏡光軸位置キャリブレーターの改良試作)を行った。これらにより、平成23年度は臨床例(合計20例目標)での使用による臨床研究を行うことが可能になった。

公開日・更新日

公開日
2011-09-21
更新日
-

収支報告書

文献番号
201015009Z