実学的医工学教育・研究拠点育成

文献情報

文献番号
201012003A
報告書区分
総括
研究課題名
実学的医工学教育・研究拠点育成
課題番号
H20-医工・一般-003
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
里見 進(国立大学法人東北大学 病院)
研究分担者(所属機関)
  • 玉井 信(国立大学法人東北大学 大学院医学系研究科)
  • 佐藤 正明(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
  • 工藤 幸司(国立大学法人東北大学 未来医工学治療開発センター)
  • 木村 芳孝(国立大学法人東北大学 国際高等研究教育機構)
  • 阿部 宏之(国立大学法人山形大学 大学院理工学研究科)
  • 富田 浩史(国立大学法人東北大学 国際高等研究教育機構)
  • 後藤 昌史(国立大学法人東北大学 未来科学技術共同研究センター)
  • 永富 良一(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
  • 出江 紳一(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
  • 高橋 明(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
  • 阿部 高明(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
  • 福島 浩平(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療機器開発推進研究(医工連携研究推進基盤研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
90,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、医工学領域における工学研究者と医療従事者との共同研究を推進し、若手研究者に、医療技術及び機器開発に関連する問題解決のノウハウを教育するためのシステムを構築することを目的とする。初年度は、教育研究拠点を構築するとともに、15の有望な新規シーズを立ち上げた。昨年度は、この試験的なシステムを活用し、これらの有望なシーズを大きく発展させつつヒト作りを実施した。最終年度である本年度は、これらの研究成果を橋渡し研究のシーズとして完成させ、「モノ作り」のシステムの雛形を構築することを目的としている。
研究方法
(I) 構築した新規シーズの探索的臨床研究への引き上げ
これまでに本事業で得られた基盤技術をもとに、各シーズにおける知財の確保、試作のブラッシュアップ、動物実験による有効性・安全性の検証を行う。
(II) 研究室からベッドサイドまで“を可能とする目的志向型の医工学教育システムの構築
本年度は、工学出身者の体験重視型病院実習に加え、工学側からのニーズをくみ上げ双方向性を持たせる。具体的には、基礎・臨床論文の読解、臨床研究の仕組みの理解、工学研究者サイドからの医療側へのニーズの吸い上げに重点を置く。
結果と考察
(結果)本年度はTRセンターとの連係を図り、3つの新規シーズを探索臨床試験、医師主導治験へ引き上げることに成功した。また、本年度はカリキュラムの洗練・濃縮化を実施し、理工学研究者を対象とした4日間からなる効果的病院実習プログラムを構築した。また本プログラムへの参加者の満足度は極めて高いことが判明した。
(考察)今年度は本事業の集大成となる「モノ作り」を中心に実施した。3つの新規シーズを探索的臨床研究、医師主導治験へ引き上げることができ、本事業の目的は十分達成できたと考えている。教育システムに関しては、実学的医工学教育を効果的に行うための斬新かつ実用的なプログラムの構築に成功した。今後はプログラムを継続するとともに、参加者から教育者を輩出する再生産の仕組みを整えることが肝要であると思われる。
結論
実学的医工学研究拠点において、シーズの実用化を推進していくためには、治験やトランスレーショナルリサーチへの展開を早くから視野に入れ、知財の確保や有効性・安全性試験の効率化を進めていくことが肝要であると思われる。

公開日・更新日

公開日
2011-07-28
更新日
-

文献情報

文献番号
201012003B
報告書区分
総合
研究課題名
実学的医工学教育・研究拠点育成
課題番号
H20-医工・一般-003
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
里見 進(国立大学法人東北大学 病院)
研究分担者(所属機関)
  • 玉井 信(国立大学法人東北大学 大学院医学系研究科)
  • 佐藤 正明(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
  • 工藤 幸司(国立大学法人東北大学 未来医工学治療開発センター)
  • 木村 芳孝(国立大学法人東北大学 国際高等研究教育機構)
  • 阿部 宏之(国立大学法人山形大学 大学院理工学研究科)
  • 富田 浩史(国立大学法人東北大学 国際高等研究教育機構)
  • 後藤 昌史(国立大学法人東北大学 科学技術共同研究センター)
  • 永富 良一(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
  • 出江 紳一(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
  • 高橋 明(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
  • 阿部 高明(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
  • 福島 浩平(国立大学法人東北大学 大学院医工学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療機器開発推進研究(医工連携研究推進基盤研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究においては、工学研究者と医療従事者が共同研究をする中で、若手研究者に、医療技術、機器開発の問題解決の仕方を教育するシステムを構築することを目的とする。
研究方法
年度ごとに「ハコ作り」、「ヒト作り」「モノ作り」の三段階に分けて以下の項目を実施する。
1)「医工学研究センター」の設立、
2)15の革新的医工学融合シーズの創出
3)企業が大学に求める実学的教育体制に関する調査、
4)目的志向型の医工学教育システムの構築、
5)シーズ開発若手研究者の育成、
6)シンポジウムの開催、
7)新規シーズの探索的臨床研究への引き上げ
結果と考察
1)実学的医工学の研究・教育拠点として、「医工学研究センター」を開設
2)15の医工融合シーズを立ち上げ、同時に立案から実用まで医工学を志す若手研究者が主体的に加わる体制を構築。
3)企業が大学に求める実学的教育体制に関する調査を行い、要望や問題点を整理。
4)目的志向型の医工学教育システムとして、初年度は教育カリキュラムを決定。2年目は大学病院での経験を重視し、週単位で内科・外科・予防医学・障害医学をローテートするカリキュラムを構築、最終年度は、これまでの実習経験をもとにカリキュラムの洗練・濃縮化を実施し、4日間の効果的病院実習プログラムを構築。
5)若手研究者の育成では、15のシーズにおいて若手研究者が主体的に取り組む場を設定し、実学的医工学を実現する雛形を形成。
6)本事業2年目にシンポジウムを開催。
7)新規シーズの探索的臨床研究への引き上げでは、TRセンターとの連係のもと、臨床試験へ向けた試作のブラッシュアップや知財確保、動物実験による有効性・安全性の検証を推進、3つの新規シーズを探索臨床試験、医師主導治験へ引き上げた。
結論
1) 医工学研究センターの開設で、実学的医工学を実践する研究・教育の拠点が整備された。2) 企業との連携が不可欠で、多様なニーズに対応する柔軟な窓口体制が必要。
3) 実学的医工学研究拠点で「ヒト作り」を行う際には、診療現場を体感させることが肝要。4) 実用化のためには、治験やトランスレーショナルリサーチへの展開を視野に、知財の確保や有効性・安全性試験の効率化が必要である。

公開日・更新日

公開日
2011-07-28
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201012003C

収支報告書

文献番号
201012003Z