文献情報
文献番号
202427004A
報告書区分
総括
研究課題名
妊産婦の栄養・食生活の実態把握と効果的な支援のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23DA0101
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
森崎 菜穂(国立研究開発法人国立成育医療研究センター 社会医学研究部)
研究分担者(所属機関)
- 瀧本 秀美(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所)
- 板倉 敦夫(順天堂大学 大学院医学研究科)
- 鈴木 俊治(日本医科大学 医学部 女性生殖発達病態学)
- 杉山 隆(国立大学法人愛媛大学 大学院医学系研究科)
- 幸村 友季子(浜松医科大学 産婦人科)
- 和栗 雅子(大阪府立病院機構 大阪母子医療センター 母性内科)
- 小川 浩平(国立成育医療研究センター 産科)
- 石塚 一枝(国立研究開発法人国立成育医療研究センター 社会医学研究部)
- 宮崎 晴菜(川口 晴菜)(大阪母子医療センター産科)
- 多田 由紀(東京農業大学応用生物科学部栄養科学科)
- 山田 陽介(東北大学 大学院医工学研究科)
研究区分
こども家庭科学研究費補助金 分野なし 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
13,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
妊娠中の栄養摂取を含む食生活は、母児の健康に大きく影響を与えるため、適切な食生活を送れるよう保健指導・栄養指導が行える体制の推進は重要である。そこで、本研究では、①妊娠中の体重増加に関する保健・栄養指導の実態把握、②妊婦の体格別の栄養摂取・食生活・体重増加の実態把握、③適切な栄養・食生活・栄養摂取に関するエビデンス算出を行うことを目的としている。
研究方法
2年目である本年度は、①においては、GDMの有無により妊婦の最適体重増加量が異なるのか、また妊婦の体重増加指導方法の変化で妊娠アウトカムが変化したか、の仮分析を行った。②においては、自治体と妊婦健診実施医療施設で栄養摂取・食生活・体重増加の調査を開始した。③においては、妊娠糖尿病妊婦における最適体重増加量の仮分析を行った。また、2000年以降に実施された妊婦を対象とした食事記録情報を収集している調査のデータをメタ解析し、妊娠前体格・体重増加量別の食物・栄養素摂取量の分布の仮分析を行った。また、葉酸必要量や過剰摂取のリスクが意見多型で異なるのかの文献レビューを開始した。
結果と考察
①「妊娠中の体重増加の指導目安(2021)」の浸透により、推奨体重増加量の達成が出生体重の改善につながる一方で、妊娠高血圧腎症や帝王切開のリスクが高まる傾向が否めず、妊婦の背景因子に応じたきめ細かな指導が求められることが示唆された。また、現行の指導基準は妊娠糖尿病妊婦には過大である可能性が示唆され、個別最適化された体重管理指針の再評価が必要であることが示唆された。
②妊婦の体格別の栄養摂取・食生活・体重増加の実態把握としては、妊婦の体格別体組成変化を明確に把握できる手法として体組成計測の有用性が示され、また対面での調査説明が参加同意に有効であり、今後も丁寧なリクルートが重要であることが示唆された。また、食事調査データの補正により摂取実態と食事摂取基準との整合性が高まることが示唆された。
③低体重妊婦は体重増加に対して肯定的な意識が高く、葉酸摂取に関しても高い認識と理解を示していることがわかった。また、MTHFR遺伝子多型を有する日本人妊婦への適切な葉酸摂取量についての配慮が必要であり、過不足ない摂取バランスを考慮した個別指導体制が求められることが示唆された。
②妊婦の体格別の栄養摂取・食生活・体重増加の実態把握としては、妊婦の体格別体組成変化を明確に把握できる手法として体組成計測の有用性が示され、また対面での調査説明が参加同意に有効であり、今後も丁寧なリクルートが重要であることが示唆された。また、食事調査データの補正により摂取実態と食事摂取基準との整合性が高まることが示唆された。
③低体重妊婦は体重増加に対して肯定的な意識が高く、葉酸摂取に関しても高い認識と理解を示していることがわかった。また、MTHFR遺伝子多型を有する日本人妊婦への適切な葉酸摂取量についての配慮が必要であり、過不足ない摂取バランスを考慮した個別指導体制が求められることが示唆された。
結論
本年度はBMI別の体重増加指導の変化に伴う母児健康への影響の暫定分析や、妊娠糖尿病妊婦における適正体重増加量と周産期リスクとの関係性を報告した。また、妊婦の体格別の栄養摂取・食生活・体重増加の実態把握を目的とした多施設・自治体ベースのデータ収集が進み、妊娠期におけるエネルギー代謝や栄養所要量の補正方法が検討された。さらに、葉酸摂取において個別性に応じた指導の有用施性の有無を検討することが必要であることが明らかになった。
これらの知見を踏まえ、来年度は引き続き追跡調査と解析を進め、より科学的かつ実践的な妊婦への栄養指導体制に貢献するエビデンスを算出する予定である。
これらの知見を踏まえ、来年度は引き続き追跡調査と解析を進め、より科学的かつ実践的な妊婦への栄養指導体制に貢献するエビデンスを算出する予定である。
公開日・更新日
公開日
2026-03-31
更新日
-