国内外で開発されOECDで公定化されるNAMを活用した試験法の行政的な受け入れに対応するための研究

文献情報

文献番号
202425004A
報告書区分
総括
研究課題名
国内外で開発されOECDで公定化されるNAMを活用した試験法の行政的な受け入れに対応するための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24KD2002
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
平林 容子(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 足利 太可雄(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センターゲノム安全科学部)
  • 美谷島 克宏(東京農業大学 応用生物科学部)
  • 豊田 武士(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター病理部)
  • 松下 幸平(国立医薬品食品衛生研究所 病理部)
  • 齊藤 洋克(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部)
  • 安部 賀央里(鈴木 賀央里)(名古屋市立大学 大学院データサイエンス研究科)
  • 大森 清美(神奈川県衛生研究所)
  • 山崎 大樹(国立医薬品食品衛生研究所 薬理部)
  • 西村 拓也(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部 第三室)
  • 中江 大(帝京平成大学 健康医療スポーツ学部医療スポーツ学科動物医療コース)
  • 小島 肇(山口東京理科大学 工学部 医薬工学科)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 健康安全確保総合研究分野 化学物質リスク研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
41,416,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、化学物質やその混合物の安全性を評価するための国際的な合意を推進する経済協力開発機構(OECD: Organisation for Economic Co-operation and Development)の試験法ガイドライン(TG: Test Guideline)プログラム各国調整官作業班(WNT: Working Party of National Co-ordinators of the TGs programme)において、1)日本で開発された種々のTGやガイダンス文書(GD: Guidance Document)、有害性発現経路(AOP : Adverse Outcome Pathway)などの世界各国が必要とする成果物を公定化させること、2)他国が提案するOECD大型プロジェクトに関与し、その成果物に日本の主張を反映させること、及び、これらから得られた成果を化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)や毒物及び劇物取締法(毒劇法)などの我が国の厚生労働行政に反映させること、を目的とする。
研究方法
我が国で開発された試験法がTGとして採択され、デフィンド アプローチに掲載するために、AOP、GD、“試験の実施と評価のための戦略的統合方式(IATA: Integrated Approaches to Testing and Assessment)”などの開発に関与してきた。本研究班では、日本からOECDに提出する資料を事前に確認し、適切な専門家に対処を依頼した。また、OECDのTG開発のために必要なSPSF (Standard Project Submission Form )を事前に審査し、WNT会議で円滑な承認を受けるべく尽力した。
結果と考察
令和6年度、皮膚感作性試験代替法EpiSensAが追記されたTG442Dが承認され、それに付随するEpiSensAの性能標準、免疫毒性試験IL-2 Luc LTT法のバリデーション報告書、IL-2 Luc LTT法バリデーションの第三者評価報告書及びGD on IATA for phototoxicity testingの5件がOECDにおいて採択され、9月までにOECDのホームページで公開された。
また、OECDで引き続き検討されている皮膚感作性デフィンド アプローチ(DASS: Defined Approach for Skin Sensitisation)や発達神経毒性, 非遺伝毒性発がんのIATAに関する大型プロジェクト等に参画して、その成果物に日本の意見や結果を反映させた。この目的を果たすため、TGやAOPなどを開発するために必要な補足実験データを取得するとともに、日本からOECDに提出する資料を各分野の専門家と事前に相互確認し、また、OECDからの意見募集に適切に対応した。
結論
令和6年度、OECDにおいて、皮膚感作性試験代替法のTGなど、日本の成果物5件を残すことができた。これらの本研究班の成果物が我が国の厚生労働行政に反映されることを期待している。

公開日・更新日

公開日
2025-08-29
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2025-08-29
更新日
-

収支報告書

文献番号
202425004Z