HIV検査体制の改善と効果的な受検勧奨のための研究

文献情報

文献番号
202419002A
報告書区分
総括
研究課題名
HIV検査体制の改善と効果的な受検勧奨のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22HB1002
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
今村 顕史(地方独立行政法人東京都立病院機構 東京都立駒込病院 感染症科)
研究分担者(所属機関)
  • 西浦 博(国立大学法人北海道大学 大学院医学研究科 社会医学講座衛生学分野)
  • 土屋 菜歩(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)
  • 本間 隆之(山梨県立大学 看護学部)
  • 佐野 貴子(嶋 貴子)(神奈川県衛生研究所 微生物部)
  • 加藤 真吾(慶應義塾大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策政策研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
50,481,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、疫学的な現状評価、検査と予防の普及啓発、HIV診断検査の充実を図り、その成果を戦略研究に集約することで実効性を高めていく。ケアカスケード95-95-95の達成に向けた質の高い検査を拡充しつつ、COVID-19流行後の新たなHIV検査戦略の方向性を検討し、より効果的かつ持続可能な検査体制を構築することを目標とする。
研究方法
本研究は、3つの分担研究(疫学的な現状評価、検査と予防の普及啓発、HIV診断検査)を、戦略研究によって横断的に集約しながら、我が国における検査体制の確立につなげられるように組み立てられている。COVID19による影響を受けた検査体制の分析評価から、より効果的で持続可能な今後のHIV検査戦略についても検討する。
結果と考察
HIV検査体制の改善に向けた戦略研究では、他の3つの分担研究で得られた成果を集約しつつ、各種対策の検討、検査手法の実証研究等も行った。「北陸・南九州での郵送検査実施のためのHIV検査サイト構築と実証研究」、「民間クリニックにおける効果的なHIV検査の実施と質の向上のための研究」、「東京都公的HIV検査機関検査機関におけるHIV検査結果の解析」、「診療所におけるゲイ・バイセクシャル男性向けHIV・STI検査機会の提供」、「繁華街の若者におけるHIV/STI検査行動に関する研究」などの各研究によって、新たな検査体制の構築へ向けた検討を行った。
HIV診断率の実態を疫学的視点から分析し、特にCOVID-19流行がHIV診断に与えた影響を検討した。さらに、道州制レベルの地域別における診断状況の定量化を行った。保健所等の調査では、 保健所・検査所におけるHIV検査/相談体制と梅毒検査に関するアンケート調査を実施した
効果的なHIV検査受検勧奨に係る普及啓発の研究のインターネットパネルによる受検関連意識調査では、HIV検査の受検経験や未受検理由、性感染症罹患歴、予防行動、郵送検査の利用意向などを評価した。インターネットサイト活用に関する研究では、「HIV検査・相談マップ」と「性感染症検査・相談マップ」の情報提供効果を調査するため、アクセスアナライザーで利用状況等の解析を行った。
HIV診断・検査法にかかる研究では、民間郵送検査会社へのアンケート調査によって、検査体制の実態を把握するとともに、検査精度に関する調査も行った。さらに、民間臨床検査センターでのHIV検査の実施状況を把握することを目的に、大手・中堅民間検査センター19か所を対象にアンケート調査を実施した。また、郵送検査キットに関する基礎的研究として、乾燥ろ紙血の抽出液を限界ろ過カラムで濃縮して検査することによる感度向上の可能性を検討した。
結論
ケアカスケード95-95-95を達成するためには、3つの95%の入口となる検査体制において、これまでの受検勧奨が届きにくかった対象層にも有効な質の高い検査の拡充が求められる。本研究班においては、保健所検査の再検討、対象者に合った検査・啓発法の開発、地方での受検勧奨、診療所や病院における検査推進、そして郵送検査などの新たな検査法の活用といった、新たなHIV検査戦略の方向性を目指した研究が実施された。本研究によって実施された各研究は、長期的な戦略としても、我が国におけるHIV早期診断に直接的な影響を与えていくことが期待される。また、本研究班における検査啓発は、検査拡大をすすめると同時に、HIV感染症の社会啓発にも寄与するものである。

公開日・更新日

公開日
2026-10-20
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2026-10-20
更新日
-

文献情報

文献番号
202419002B
報告書区分
総合
研究課題名
HIV検査体制の改善と効果的な受検勧奨のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22HB1002
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
今村 顕史(地方独立行政法人東京都立病院機構 東京都立駒込病院 感染症科)
研究分担者(所属機関)
  • 西浦 博(国立大学法人北海道大学 大学院医学研究科 社会医学講座衛生学分野)
  • 土屋 菜歩(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)
  • 本間 隆之(山梨県立大学 看護学部)
  • 佐野 貴子(嶋 貴子)(神奈川県衛生研究所 微生物部)
  • 加藤 真吾(慶應義塾大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策政策研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、疫学的な現状評価、検査と予防の普及啓発、HIV診断検査の充実を図り、その成果を戦略研究に集約することで実効性を高めていく。ケアカスケード95-95-95の達成に向けた質の高い検査を拡充しつつ、COVID-19流行後の新たなHIV検査戦略の方向性を検討し、より効果的かつ持続可能な検査体制を構築することを目標とする。
研究方法
本研究では、「疫学的な現状評価」、「検査と予防の普及啓発」、「HIV診断・検査法」の各分担研究による様々な成果を、「戦略研究」によって横断的に集約することで、ケアカスケード95-95-95の達成に必要な検査体制の構築につながる研究を行った。各分担研究は計画どおり順調に実施され、様々な検査体制の評価分析、戦略研究による郵送検査を活用した新たな検査会も試行された。また、COVID-19流行によって影響を受けた検査体制の調査をもとに、より効果的で持続可能な検査戦略の提言の検討も行われた。
結果と考察
<HIV検査体制の改善に向けた戦略研究>
本分担研究では、他の3つの分担研究で得られた成果を集約しつつ、各種対策の検討、検査手法の実証研究も行った。「北陸・南九州での郵送検査実施のためのHIV検査サイト構築と実証研究」、「民間クリニックにおける効果的なHIV検査の実施と質の向上のための研究」、「東京都公的HIV検査機関検査機関におけるHIV検査結果の解析」、「診療所におけるゲイ・バイセクシャル男性向けHIV・STI検査機会の提供」、「繁華街の若者におけるHIV/STI検査行動に関する研究」などの各研究によって、新たな検査体制の構築へ向けた検討を行った。本研究による調査では、COVID-19の影響で全国保健所におけるHIV検査数は減少したが、新宿東口検査・相談室のような特設検査所や協力診療所の検査数は保たれており、パンデミックの中でも重要な役割を担っていた。本分担研究では、その他の各分担研究による研究成果も横断的に集約しつつ、今後の検査体制についての政策提言へ向けた検討を行った。
<HIV検査・相談における疫学的な現状評価にかかる研究>
数理モデル分析では、HIV診断率の実態を疫学的視点から分析することで、COVID-19流行がHIV診断に与えた影響を検討、道州制レベルの地域区分別のHIV感染症の診断傾向やAIDS発症の特性を解析した。保健所等の調査では、 保健所・検査所におけるHIV検査/相談体制と梅毒検査に関するアンケート調査を実施した。
<効果的なHIV検査受検勧奨に係る普及啓発の研究>
HIV検査の受検行動を促進するための手法として郵送HIV検査の導入とその有効性を検討することを目的とし、インターネットパネルによる受検関連意識調査、保健所での郵送検査キットの試行配布と関係者へのヒアリングを実施した。インターネットサイト活用に関する研究では、「HIV検査・相談マップ」と「性感染症検査・相談マップ」の情報提供効果を調査するため、アクセスアナライザーで利用状況等の解析を行った。
<HIV診断・検査法にかかる研究>
民間郵送検査会社へのアンケート調査によって、検査体制の実態を把握するとともに、検査精度に関する調査も行った。さらに、民間臨床検査センターでのHIV検査の実施状況を把握することを目的に、大手・中堅民間検査センター19か所を対象にアンケート調査を実施した。また、郵送検査における乾燥ろ紙血検体に関する基礎的研究として、乾燥ろ紙血検体を用いたGeenius測定の感度の検討、乾燥ろ紙血検体を用いた抗体濃縮の検討も行った。
結論
本研究では、「疫学的な現状評価」、「検査と予防の普及啓発」、「HIV診断・検査法」の各分担研究による様々な成果を、「戦略研究」によって横断的に集約することで、ケアカスケード95-95-95の達成に必要な検査体制の構築につながる研究を行った。様々な検査体制の評価分析、対象者に合った検査・啓発法の開発、地方での受検勧奨、保健所検査の再検討、診療所や病院における検査推進、そして郵送検査などの新たな検査法の活用といった、新たなHIV検査戦略の方向性を目指した研究が実施された。本研究班によって実施された各研究は、長期的な戦略としても、我が国におけるHIV早期診断に直接的な影響を与えていくことが期待される。

公開日・更新日

公開日
2026-10-20
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2026-10-20
更新日
-

行政効果報告

文献番号
202419002C

収支報告書

文献番号
202419002Z