保健活動の質の評価指標開発

文献情報

文献番号
201001040A
報告書区分
総括
研究課題名
保健活動の質の評価指標開発
課題番号
H22-政策・一般-022
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
平野 かよ子(東北大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 中板育美(国立保健医療科学院公衆衛生看護部)
  • 山口佳子(杏林大学保健学部)
  • 井伊久美子(日本看護協会)
  • 尾崎米厚(鳥取大学医学部)
  • 荒木田美香子(国際医療福祉大学小田原保健医療学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(政策科学推進研究)
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
保護師が行う質的指標の開発は、我が国において医療安全確保のための看護の人員体制とアウトカム指標の開発等の質指標の開発等がなされている。保健活動に関する指標開発研究は少なく、全国で活用できる標準化した指標開発はなされていない。本研究は全国規模でこれまでに開発されている保健活動、主に保健師活動の評価指標の集積を行い、それらを分析し、地域特性を考慮した活動の質を評価する指標を開発し、その標準化を図る。
研究方法
文献検討:インターネットにより、「地域保健」「産業保健」「学校保健」「保健師活動」「評価指標」「質保証」「測定」をキーワードとして、2000年から2010年の和文献および英文献の検索
評価のディメンジョンと評価枠組みの検討:文献検討を基として評価指標設定の目的と指標設定の視座・次元(ディメンジョン)について論議し、本研究のスタンスの整理
文献の集約:地域保健、産業保健、学校保健の領域別、これまで整理されている評価指標を集積し、評価枠組に沿って構造、プロセス、アウトカムで整理・分析
結果と考察
1.和文献61件、英文献28件が抽出された。保健師固有の活動の評価指標開発の論文は3件であった。
2.評価指標設定の目的と指標設定の視座・次元(ディメンジョン)として、1)実践者の短期定期次元、2)実践の中間管理者中期的次元、3)管理者の長期的次元に整理した。
3.評価枠組はドナベディアンの評価枠組みに沿って、構造、プロセス、アウトカムの観点から整理・分析した。アウトカムについてはさらに3層の階層化を行った。
4.ライフステージ別・健康課題別に指標を集積した。産業保健における保健活動の指標は別途整理した。
5.疾患別に関しては精神保健福祉、難病、感染症に区分し、健康課題ごとに指標を集積した。6.保健師による保健・医療・福祉・介護・教育の領域の活動を融合して展開される活動の指標について論議し、今後の課題とした。






結論
保健師の活動の評価指標を開発するために、文献検討などを基に、評価の視座・次元を整理し、地域保健活動のライフサイクル別及び疾患別に健康課題毎の評価指標を構造、プロセス、アウトカムの枠組みで集積した。また、産業保健活動についても同様な枠組みで集積した。今後は、これらの指標の精緻化を図り、さらに融合型の保健活動を集積し評価指標について検討し、これらの指標の妥当性と有用性について実務者の意見聴取を行い、評価指標の標準化を進める。

公開日・更新日

公開日
2011-06-02
更新日
-

収支報告書

文献番号
201001040Z