文献情報
文献番号
201001017A
報告書区分
総括
研究課題名
福祉・介護サービスの質向上のためのアウトカム評価拠点-実態評価から改善へのPDCAサイクルの実現
課題番号
H21-政策・一般-010
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
田宮 菜奈子(筑波大学 大学院 人間総合科学研究科)
研究分担者(所属機関)
- 宮石 智(岡山大学 大学院 医歯薬総合研究科)
- 山崎 健太郎(山形大学 医学部 法医学)
- 大久保 一郎(筑波大学 大学院 人間総合科学研究科 )
- 川口 孝泰(筑波大学 大学院 人間総合科学研究科 )
- 玉岡 晃(筑波大学 大学院 人間総合科学研究科 )
- 徳田 克己(筑波大学 大学院 人間総合科学研究科 )
- 本澤 巳代子(筑波大学 大学院 人文社会科学研究科)
- 上杉 礼美 (陳 礼美)(関西学院大学 人間福祉学部)
- 高橋 秀人(筑波大学 大学院 人間総合科学研究科 )
- 柏木 聖代(筑波大学 大学院 人間総合科学研究科 )
- 加藤 剛平(埼玉医科大学短期大学 理学療法学科)
- 松澤 明美(茨城キリスト教大学 看護学部 看護学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(政策科学推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
6,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
以下2つを目的としている。
第1は、福祉・介護サービスの領域において、様々な学問分野の知見を総結集して、現場の視点から実証的に評価し、国際的に通用する学術論文として発表すること、第2は、その成果を一括してまとめ、現場の職員にわかりやすく提示し、さらにはアウトカム評価結果を活用しフィードバックできるPDCAサイクルを含んだ包括的アウトカム評価拠点を形成すること。
第1は、福祉・介護サービスの領域において、様々な学問分野の知見を総結集して、現場の視点から実証的に評価し、国際的に通用する学術論文として発表すること、第2は、その成果を一括してまとめ、現場の職員にわかりやすく提示し、さらにはアウトカム評価結果を活用しフィードバックできるPDCAサイクルを含んだ包括的アウトカム評価拠点を形成すること。
研究方法
各研究によって方法は異なる。下にまとめて記載。
結果と考察
施設ケアにおいては、全国老人保健施設協会との連携のもと全国レベルでの施設ケア・アウトカムの分析をし、転倒記録の分析方法についても知見を得た。介護プロセスについては、ハンドル型車いすの危険・不穏を察知する技術の基礎研究を展開した。地域ケアにおけるアウトカムでは、2本の原著論文を国際誌に掲載(嫁の介護で生命予後が悪い、施設における介護度悪化が支出に関連)した。さらに、在宅継続期間をアウトカムとして訪問看護が有効である可能性、およびcox-regression で用いて介護度悪化までの時間とショートステイによる短縮化が示された。施設入所リスクの分析、介護者の「介護してよかった」と思う気持ちをアウトカムとした研究も加えた。最終アウトカム “死”についての法医学研究では、高齢者の消化器症状コントロールの重要性および癌のケアにおける地域連携の必要性を考察した。法学の判例分析では、障害児・者を対象に分析し、高齢者とは異なる福祉的支援の可能性を述べた。制度の視点では、虐待に対する我が国の法整備の実態を、国際比較し考察した。
目的2:WEB拠点作成に向けて、双方向の情報交換が可能なWEBサイトの主な構造計画を進めた。特に施設アウトカム評価の部分においては、システム業者と連携し、各施設が事故報告書をWEB上で入力し、集計・分析し、かつWEB上で他の施設と比較するという米国の方法に近い開発を進めた。現場のケア従事者を交えてのフォーラムは震災により中止となり、最終年度に実施する。また、以前から進めていた一般に向けた根拠に基づく介護の在り方を解説したテキストを出版した。
目的2:WEB拠点作成に向けて、双方向の情報交換が可能なWEBサイトの主な構造計画を進めた。特に施設アウトカム評価の部分においては、システム業者と連携し、各施設が事故報告書をWEB上で入力し、集計・分析し、かつWEB上で他の施設と比較するという米国の方法に近い開発を進めた。現場のケア従事者を交えてのフォーラムは震災により中止となり、最終年度に実施する。また、以前から進めていた一般に向けた根拠に基づく介護の在り方を解説したテキストを出版した。
結論
研究者のみでなく、現場の医師、施設長、ケア提供者、法医学・法学者、さらに統計学者を含めた本取り組みにより、より幅の広いアウトカム視点および結果の考察が可能となることが実証できた。
最終年度では、これらの学術成果を統合し、さらに現場への還元する拠点を構築して行く予定である。
最終年度では、これらの学術成果を統合し、さらに現場への還元する拠点を構築して行く予定である。
公開日・更新日
公開日
2011-06-02
更新日
-