文献情報
文献番号
202408055A
報告書区分
総括
研究課題名
国民健康・栄養調査対象集団の新旧コホート研究による健康日本21(第三次)推進のエビデンス構築:NIPPON DATA80/90/2010
研究課題名(英字)
-
課題番号
24FA2002
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
三浦 克之(国立大学法人滋賀医科大学 NCD疫学研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 井上 茂(東京医科大学公衆衛生学分野)
- 大久保 孝義(帝京大学医学部衛生学公衆衛生学講座)
- 岡村 智教(慶應義塾大学 医学部 衛生学公衆衛生学教室)
- 奥田 奈賀子(京都府立大学大学院 生命環境科学研究科)
- 尾島 俊之(浜松医科大学 医学部 健康社会医学講座)
- 門田 文(滋賀医科大学 医学部)
- 櫻井 勝(金沢医科大学 医学部)
- 高嶋 直敬(滋賀医科大学社会医学講座公衆衛生学部門)
- 西 信雄(聖路加国際大学 大学院公衆衛生学研究科)
- 早川 岳人(立命館大学 衣笠総合研究機構 地域健康社会学研究プロジェクト)
- 原田 亜紀子(滋賀医科大学 NCD疫学研究センター)
- 由田 克士(大阪公立大学大学院 生活科学研究科 食・健康科学講座)
- 渡邉 至(独立行政法人国立循環器病研究センター予防健診部)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
25,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
NIPPON DATA(以下ND)は、1980、1990、2010年に実施された循環器疾患基礎調査、国民健康・栄養調査の参加者を対象としたコホート研究で、全ての都道府県・年齢層を網羅する国内唯一の調査であり、国民の栄養摂取、循環器危険因子、社会経済要因の長期健康影響を分析可能である。①追跡調査を継続し、②新旧コホートによる循環器病死亡率の低下目標達成の検証、循環器病死亡率からの発症率の低下目標達成の推計、③危険因子・食習慣等の健康影響の時代変化の解明、④地域の剥奪指標による健康格差の解明を行う。⑤健康日本21推進機関の連携指標開発し、自律的な活動の支援を行う。
研究方法
①約3000人のND2010コホートの14-16年目発症追跡調査を実施する。脳卒中・冠動脈疾患・心不全・糖尿病の発症について医療機関調査を実施し、追跡データベースを作成し、ベースラインの各種要因と疾患発症リスクとの関連分析を実施する。
②ND80コホート、ND90コホート、ND2010コホートの長期追跡データを用いて、各種循環器病の死因別死亡率の変化の検討、死因別死亡率と発症率の比較を行い、低下目標達成のための推計を行う。
③新旧3コホートデータベースを用いて、食習慣・危険因子等の各種要因の循環器病死亡への寄与度の時代変化の解析を行う。ND90コホート約8000人の35年目生死追跡調査、死因調査を行い、35年追跡データベースを作成する。
④ND90の全国300調査地区について、既存の剥奪指標との突合を行い、地域剥奪指標と各種死因別死亡リスクとの関連解析をマルチレベル解析等の手法を用いて行い健康格差を解明する。
⑤健康日本21推進全国連絡協議会の会員団体が健康日本21を推進するためにそれぞれ適した連携・評価指標の開発を行う。モデル団体を選定して指標を用いた活動や評価の支援を行い、一般化のためのマニュアル等を作成する。
②ND80コホート、ND90コホート、ND2010コホートの長期追跡データを用いて、各種循環器病の死因別死亡率の変化の検討、死因別死亡率と発症率の比較を行い、低下目標達成のための推計を行う。
③新旧3コホートデータベースを用いて、食習慣・危険因子等の各種要因の循環器病死亡への寄与度の時代変化の解析を行う。ND90コホート約8000人の35年目生死追跡調査、死因調査を行い、35年追跡データベースを作成する。
④ND90の全国300調査地区について、既存の剥奪指標との突合を行い、地域剥奪指標と各種死因別死亡リスクとの関連解析をマルチレベル解析等の手法を用いて行い健康格差を解明する。
⑤健康日本21推進全国連絡協議会の会員団体が健康日本21を推進するためにそれぞれ適した連携・評価指標の開発を行う。モデル団体を選定して指標を用いた活動や評価の支援を行い、一般化のためのマニュアル等を作成する。
結果と考察
①ND2010コホートは13年目発症追跡調査で脳卒中・冠動脈疾患・心不全・糖尿病の発症が疑われた症例について医療機関調査を実施し、イベント判定を行った。14年目発症追跡調査を実施した。社会的要因と抑うつ尺度変化や、COVID19流行時の生活行動と抑うつ尺度の関係等に関する論文を投稿した。日本高血圧学会の尿中ナトリウム/カリウム比ワーキングフループに、尿中ナトリウム/カリウム比の全国分布結果を提供し、同グループのステートメント論文に採用された。
②ND2010の13年目の死因追跡調査のため対象者の住所地367市区町村に住民票請求を行い、在籍状況を確認した。オープンデータを用いて、各死因別死亡率や生活習慣因子の変化について検討を行った。
③ND80/90コホートにおいて、ヘモグロビン値と循環疾患死亡、喫煙習慣とQOLの関連、心不全および冠疾患死亡の危険因子、脂質異常症病型別の飲酒習慣と循環器疾患死亡の関係等を明らかにした論文が公表された。特定健診の心電図実施基準に該当する者の循環器疾患死亡リスクや人口寄与危険割合を算出し、特定健診の特定健康診査における問診・検査項目の必要性・妥当性を検証する他の厚生労働省研究班に結果を提供した。厚生労働省健康局「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)」に合計11論文が引用された。
④ND90の全国300調査地区について、既存の剥奪指標との突合に関する倫理審査承認を得て、既存の剥奪指標との突合を行い、分析用データセットを整備し、分析を開始した。都道府県の生活保護世帯率等の社会経済状況と疾患別死亡リスクや生活習慣の推移に関する記事がメディアに掲載された。
⑤健康日本21推進全国連絡協議会と連携して、各会員団体に、健康日本21(第三次)の目標項目の取り組み状況やそれぞれの目標、連携状況等に関するアンケートを実施し、現況と課題を明らかにした。
②ND2010の13年目の死因追跡調査のため対象者の住所地367市区町村に住民票請求を行い、在籍状況を確認した。オープンデータを用いて、各死因別死亡率や生活習慣因子の変化について検討を行った。
③ND80/90コホートにおいて、ヘモグロビン値と循環疾患死亡、喫煙習慣とQOLの関連、心不全および冠疾患死亡の危険因子、脂質異常症病型別の飲酒習慣と循環器疾患死亡の関係等を明らかにした論文が公表された。特定健診の心電図実施基準に該当する者の循環器疾患死亡リスクや人口寄与危険割合を算出し、特定健診の特定健康診査における問診・検査項目の必要性・妥当性を検証する他の厚生労働省研究班に結果を提供した。厚生労働省健康局「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)」に合計11論文が引用された。
④ND90の全国300調査地区について、既存の剥奪指標との突合に関する倫理審査承認を得て、既存の剥奪指標との突合を行い、分析用データセットを整備し、分析を開始した。都道府県の生活保護世帯率等の社会経済状況と疾患別死亡リスクや生活習慣の推移に関する記事がメディアに掲載された。
⑤健康日本21推進全国連絡協議会と連携して、各会員団体に、健康日本21(第三次)の目標項目の取り組み状況やそれぞれの目標、連携状況等に関するアンケートを実施し、現況と課題を明らかにした。
結論
COVID19流行時の生活行動と抑うつ尺度の関係や特定健診の心電図実施基準に該当する者の循環器疾患死亡リスクや人口寄与危険割合等、NIPPON DATA80/90/2010より成果発表を行った。また、追跡調査や追跡コホートデータ作成等を進めた。引き続き追跡調査、分析を続け、わが国の健康増進と現代社会に応じた生活習慣病予防対策や健康格差対策立案のためのエビデンスの充実を図る。
公開日・更新日
公開日
2026-01-09
更新日
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