文献情報
文献番号
202408052A
報告書区分
総括
研究課題名
次期健康づくり運動プラン作成と推進に向けた研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22FA2001
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
辻 一郎(東北大学 大学院医学系研究科 公衆衛生学分野)
研究分担者(所属機関)
- 相田 潤(東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 歯科公衆衛生学分野)
- 井上 茂(東京医科大学公衆衛生学分野)
- 岡村 智教(慶應義塾大学 医学部 衛生学公衆衛生学教室)
- 片野田 耕太(国立研究開発法人国立がん研究センター がん対策研究所データサイエンス研究部)
- 川戸 美由紀(国立保健医療科学院 疫学・統計研究部)
- 栗山 健一(国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部)
- 近藤 尚己(京都大学 大学院医学研究科 社会疫学分野)
- 田淵 貴大(国立大学法人東北大学 大学院医学系研究科)
- 津下 一代(丹羽 一代)(女子栄養大学 栄養学部)
- 西 大輔(東京大学大学院医学系研究科 精神保健学分野)
- 村上 義孝(東邦大学 医学部医学科社会医学講座医療統計学分野)
- 村山 伸子(新潟県立大学 人間生活学部)
- 横山 徹爾(国立保健医療科学院 生涯健康研究部)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
22,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
令和6年度より開始された健康日本21(第三次)の策定・実施・評価に関して学術的観点からサポートすることが、本研究の目的である。本年度は以下の3点を行う。第1に、健康寿命の推移・都道府県格差の評価、健康寿命の将来予測。第2に、健康日本21(第三次)のあり方に関する検討。第3に、研究成果の社会還元・広報活動。
研究方法
健康寿命の推移・都道府県格差に関する研究=国民生活基礎調査などのデータを用いて、健康寿命と不健康期間の2022年値(全国・都道府県別)を算定し、その推移を検討した。2022年値に基づいて2040年までの健康寿命の推移を予想した。自治体担当者が健康寿命の地域間間格差の要因分析を行うための手法を開発した。
健康日本21(第三次)のあり方に関する研究=生活習慣病の予防、こころの健康、社会環境の整備、生活習慣の改善の各領域について、健康日本21(第三次)の目標達成に向けて、健康づくりの各主体が取組むべきアクションプランを提言した。ロジックモデルにおけるアウトプット指標・中間アウトカム指標について検討した。
研究成果の社会還元・広報活動=本研究班が作成したロジックモデルとアクションプランを全国の健康づくり担当者に幅広く伝えるためにウェブによる「アクションプラン研修会」を開催した。
すべての研究は「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」を遵守し、所属施設の倫理委員会の承認を受けている。
健康日本21(第三次)のあり方に関する研究=生活習慣病の予防、こころの健康、社会環境の整備、生活習慣の改善の各領域について、健康日本21(第三次)の目標達成に向けて、健康づくりの各主体が取組むべきアクションプランを提言した。ロジックモデルにおけるアウトプット指標・中間アウトカム指標について検討した。
研究成果の社会還元・広報活動=本研究班が作成したロジックモデルとアクションプランを全国の健康づくり担当者に幅広く伝えるためにウェブによる「アクションプラン研修会」を開催した。
すべての研究は「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」を遵守し、所属施設の倫理委員会の承認を受けている。
結果と考察
健康寿命の推移・都道府県格差に関する研究=2022年の健康寿命は男性72.57年・女性75.45年、不健康期間は男性8.49年・女性11.63年であった。2010~2019年の推移を基準とすると、2022年の健康寿命も不健康期間も短くなっており、COVID-19による死亡率と不健康割合の上昇との関連が示唆された。健康寿命の都道府県格差を評価するため、2022年の「上位1/4と下位1/4の平均の差」を算定した結果、2022年の値は2019年のそれと比べて、男性でほぼ不変と女性で低下傾向と評価された。なお本研究成果は、厚生科学審議会第4回健康日本21(第三次)推進専門委員会 (令和6年12月24日)で報告され、各種メディアで広く報道された。死亡率や不健康割合に関する16種類のシナリオ(仮定)に基づいて予想したところ、2022年から2040年までの間に健康寿命は、男性で1.13から5.24年、女性で0.31から3.96年延伸することが予想された。都道府県・市区町村別に、平均自立期間、平均寿命、自立していない期間の平均、死因別SMR、要介護認定率等の地域差や経年推移を“見える化”する資料・ツール類を作成し、健康寿命の自治体格差とその要因に関する具体的な分析手順書をまとめた。これにより自治体におけるデータ分析とPDCAサイクル管理スキルの向上が期待される。
健康日本21(第三次)のあり方に関する研究=昨年度と本年度の2年間で、健康日本21(第三次)の目標全51項目のうち30項目について、これまでロジックモデルとアクションプランを作成した。さらに、ロジックモデルにおけるアウトプット指標と中間アウトカム指標について、具体的な項目と把握方法を提示した。これにより、自治体におけるPDCAサイクルに基づく事業管理がさらに円滑になると思われる。都道府県健康増進計画における個別施策の記載状況のレビュー、日本高血圧学会「高血圧ゼロのまちづくり」モデルタウン事業に参加している全17自治体の取組の整理などを通じて、自治体の取組の現状と課題を明らかにした。
研究成果の社会還元・広報活動=本研究班が作成したロジックモデルとアクションプランを広く伝えるために、ウェブによる「アクションプラン研修会」を開催した。研修会は3回に分けて実施し、研究分担者10名が1時間ずつ講義を行った。研修会の参加申し込みはウェブにて行い、各回とも約800名の登録があった。研修会終了時に受講者の感想をアンケート調査したところ、96.1%が「非常に満足した」または「まあ満足した」と回答するなど、高い評価をいただいた。栄養・食生活、身体活動・運動、たばこの3分野について、アクションプランに関する13編の論文を日本健康教育学会誌第32巻特別号(2024年4月発行)に発表した。これにより、本研究班の検討結果と提言がより広い範囲の健康づくり関係者に伝わることが期待される。
健康日本21(第三次)のあり方に関する研究=昨年度と本年度の2年間で、健康日本21(第三次)の目標全51項目のうち30項目について、これまでロジックモデルとアクションプランを作成した。さらに、ロジックモデルにおけるアウトプット指標と中間アウトカム指標について、具体的な項目と把握方法を提示した。これにより、自治体におけるPDCAサイクルに基づく事業管理がさらに円滑になると思われる。都道府県健康増進計画における個別施策の記載状況のレビュー、日本高血圧学会「高血圧ゼロのまちづくり」モデルタウン事業に参加している全17自治体の取組の整理などを通じて、自治体の取組の現状と課題を明らかにした。
研究成果の社会還元・広報活動=本研究班が作成したロジックモデルとアクションプランを広く伝えるために、ウェブによる「アクションプラン研修会」を開催した。研修会は3回に分けて実施し、研究分担者10名が1時間ずつ講義を行った。研修会の参加申し込みはウェブにて行い、各回とも約800名の登録があった。研修会終了時に受講者の感想をアンケート調査したところ、96.1%が「非常に満足した」または「まあ満足した」と回答するなど、高い評価をいただいた。栄養・食生活、身体活動・運動、たばこの3分野について、アクションプランに関する13編の論文を日本健康教育学会誌第32巻特別号(2024年4月発行)に発表した。これにより、本研究班の検討結果と提言がより広い範囲の健康づくり関係者に伝わることが期待される。
結論
本研究課題は当初の計画通り順調に進捗し、3年目の目標が概ね達成された。本研究事業に基づく英文原著論文が国際学術誌に13編掲載されるなど、学術上の価値も高かった。さらに、健康日本21(第三次)を紹介する総説論文(日本語)が27編発表され、アクションプラン研修会が開催されるなど、健康日本21の普及啓発にも大きく貢献した。
公開日・更新日
公開日
2026-01-09
更新日
-