文献情報
文献番号
202408035A
報告書区分
総括
研究課題名
高齢者の身体機能低下に関する評価指標の検討、リスク要因の探索、ならびに予防法の確立に資する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24FA1005
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
杉本 研(川崎医科大学 総合老年医学)
研究分担者(所属機関)
- 田原 康玄(静岡社会健康医学大学院大学 社会健康医学研究科)
- 山本 浩一(大阪大学 医学系研究科 老年・総合内科学)
- 神出 計(国立循環器病センター 内科高血圧腎臓部門)
- 丹野 高三(岩手医科大学医学部衛生学公衆衛生学講座)
- 牧迫 飛雄馬(鹿児島大学学術研究院医歯学域医学系)
- 池添 冬芽(京都大学大学院医学研究科)
- 新村 健(兵庫医科大学 医学部)
- 加藤 倫卓(常葉大学 健康科学部 静岡理学療法学科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
7,273,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
身体機能低下の各ステージに特化した評価指標が社会で利用されているが、ロコモ・フレイルの指標がどのような身体的特徴を反映するのか、また高齢期の主要アウトカムである要介護認定や総死亡とどのように関連するのか等、十分に明らかになっていない。評価指標の性能を把握した上で修正可能なリスク因子を同定すれば、発症・増悪を予防するための重要な手がかりとなる。そこで本研究では、現有の大規模コホートや介入研究の情報を活用し、以下の課題解明を通じてロコモ・フレイルのスクリーニング確度の向上と効果的な予防方法の確立に資する。
① 評価指標(ロコモ25・J-CHS・後期高齢者質問票)の妥当性検証
② 予測モデルの開発と国民レベルでの有病者数の推計
③ 発症・増悪に関連するリスク因子の探索
④ リスク因子を修正するための予防方法の検討
① 評価指標(ロコモ25・J-CHS・後期高齢者質問票)の妥当性検証
② 予測モデルの開発と国民レベルでの有病者数の推計
③ 発症・増悪に関連するリスク因子の探索
④ リスク因子を修正するための予防方法の検討
研究方法
① 評価指標の妥当性検証
我が国で使用されている代表的な質問票(ロコモ25、J-CHS、後期高齢者質問票)について、要介護度と総死亡をアウトカムとした場合の妥当性を検討する。申請者らが有するコホートのデータを活用し、1)横断面で身体機能(実測値)との関連を明らかにした上で、2)それら因子の影響を調整した縦断解析から、要介護認定や総死亡との関連を検討する。加えてNDBを利用した国民レベルでの検討も行う。
研究② 予測モデルの開発と国民レベルでの有病者数の推計
申請者らが有するコホートと国民健康・栄養調査とで共通する因子を抽出し、それら因子の重み付け組み合わせとして構築する予測モデルについて、ロコモやフレイルの判別性能をコホート側で検証する。次いでそのモデルを国民健康・栄養調査に外挿し、国民に占める身体機能低下者の割合や特徴を抽出する。
研究③ 発症・増悪に関連するリスク因子の探索
コホートのデータを活用した長期縦断解析から、ロコモティブシンドロームやフレイルの発症と増悪に関連する因子を探索的に解析する。
研究④ リスク因子を修正するための介入方法の検討
研究③で明らかにしたロコモ・フレイルのリスク因子について、介入研究のサブ解析として可能な範囲で考案した予防介入の有効性を検証する。加えて既存の文献情報や介入試験のメタ解析からも、予防介入方法の有効性を検討する。
我が国で使用されている代表的な質問票(ロコモ25、J-CHS、後期高齢者質問票)について、要介護度と総死亡をアウトカムとした場合の妥当性を検討する。申請者らが有するコホートのデータを活用し、1)横断面で身体機能(実測値)との関連を明らかにした上で、2)それら因子の影響を調整した縦断解析から、要介護認定や総死亡との関連を検討する。加えてNDBを利用した国民レベルでの検討も行う。
研究② 予測モデルの開発と国民レベルでの有病者数の推計
申請者らが有するコホートと国民健康・栄養調査とで共通する因子を抽出し、それら因子の重み付け組み合わせとして構築する予測モデルについて、ロコモやフレイルの判別性能をコホート側で検証する。次いでそのモデルを国民健康・栄養調査に外挿し、国民に占める身体機能低下者の割合や特徴を抽出する。
研究③ 発症・増悪に関連するリスク因子の探索
コホートのデータを活用した長期縦断解析から、ロコモティブシンドロームやフレイルの発症と増悪に関連する因子を探索的に解析する。
研究④ リスク因子を修正するための介入方法の検討
研究③で明らかにしたロコモ・フレイルのリスク因子について、介入研究のサブ解析として可能な範囲で考案した予防介入の有効性を検証する。加えて既存の文献情報や介入試験のメタ解析からも、予防介入方法の有効性を検討する。
結果と考察
質問票の妥当性検証では、J-CHS、基本チェックリスト、後期高齢者質問票のいずれも要介護リスクと関連した。総死亡とは後期高齢者質問票のみが良好な関連を示した。後期高齢者質問票と健診結果とから要介護リスクを評価するためのリスクスコアを開発した。ロコモ・フレイルの発症や増悪には、身体的な因子のみならず社会的・精神的な因子も関連することを明らかにした。下肢股関節屈曲筋力がロコモティブシンドロームの増悪に関連したことから、ロコモ・フレイルの効果的な予防方法開発の手がかりを得た。
結論
現行のフレイルの質問票は要介護、死亡リスクと関連した。ロコモ・フレイルの発症や増悪には、身体的な因子のみならず社会的・精神的な因子も関連する
公開日・更新日
公開日
2025-12-12
更新日
-