健康寿命の延伸及び健康格差の縮小に影響を与える要因の解明のための研究

文献情報

文献番号
202408006A
報告書区分
総括
研究課題名
健康寿命の延伸及び健康格差の縮小に影響を与える要因の解明のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22FA1010
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
近藤 尚己(京都大学 大学院医学研究科 社会疫学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 相田 潤(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 健康推進歯学分野)
  • 田淵 貴大(国立大学法人東北大学 大学院医学系研究科)
  • 伊藤 ゆり(大阪医科薬科大学 総合医学研究センター医療統計室)
  • 村山 洋史(東京大学高齢社会総合研究機構)
  • 細川 陸也(京都大学大学院 医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
5,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
インターネットの急激な普及やCOVID-19の影響など、近年の社会変化を踏まえつつ、国内の主要なコホートデータ等を二次利用して健康寿命の延伸及び健康格差の縮小に影響を与える要因を疫学的に明らかにし、その結果を踏まえて次期国民の健康づくり運動プラン(健康日本21第三次)への提案をすることを目的とした。
研究方法
人口動態統計や国内の主要なコホート研究のデータを分析した。また二回の全体班会議、および各分担班で定期会議を行い分析をすすめた。政策研究についてはワーキンググループを組織して、主にオンライン環境で複数回の会議やメールでのやりとりを行い、分析・提案作成を行った。
結果と考察
国内で利用可能な人口動態統計等の公的統計情報や国内の大規模なコホート研究のデータを用いて健康寿命やその格差、およびその変化の関連要因やCOVID-19蔓延前後のトレンドに関連して、以下のことを明らかにした。
1. 健康寿命・平均寿命ともにCOVID-19の流行後短縮傾向にトレンドが変化した。
2. 市区町村の社会経済状況による死因別死亡率の格差はCOVID-19の流行以降、特に女性で拡大傾向となった。男性でも多くの疾患で格差は横ばいとなった。
3. COVID-19流行の前後において、若年世代(震災後世代、氷河期後期世代、ポスト氷河期世代、氷河期前期世代)の心理的苦痛を有するリスクが高まってきた。
4. 産後間もない女性のうち、COVID-19流行期に社会的孤立を経験した人ほど、母子間のボンディング障害を負うリスクが高まった。
5. 農村地域のコホートデータ分析から、垂直的な組織(町内会)に参加する人ほど死亡リスクが低かった。
 また、本研究班のこれまでの知見の蓄積を踏まえて、主に都道府県が「社会環境の質の向上」と「健康格差の縮小」のアクションプランを推進するために評価すべき指標のリスト案を作成した。
結論
今後はこれらエビデンスを含めて、関連する国内外のエビデンスを体系的にレビューして取りまとめを行い、知見を整理していき、健康日本21(第3次)推進に向けたエビデンス集や評価のためのガイダンス等に反映していくなどの取組により、同政策の中間評価やその後の見直しに向けた資料やツールが発展していくことを期待する。

公開日・更新日

公開日
2026-01-09
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-01-09
更新日
-

文献情報

文献番号
202408006B
報告書区分
総合
研究課題名
健康寿命の延伸及び健康格差の縮小に影響を与える要因の解明のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22FA1010
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
近藤 尚己(京都大学 大学院医学研究科 社会疫学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 相田 潤(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 健康推進歯学分野)
  • 田淵 貴大(国立大学法人東北大学 大学院医学系研究科)
  • 伊藤 ゆり(大阪医科薬科大学 総合医学研究センター医療統計室)
  • 村山 洋史(東京大学高齢社会総合研究機構)
  • 近藤 克則(千葉大学 予防医学センター)
  • 細川 陸也(京都大学大学院 医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
インターネットの急激な普及やCOVID-19の影響など、近年の社会変化を踏まえつつ、主に国内のコホートデータや公的統計データを二次利用して健康寿命の延伸及び健康格差の縮小に影響を与える要因に関する疫学研究を行うこと、またその結果を踏まえて国民の健康づくり運動プラン:健康日本21(第三次)への提案をすることを目的とした。
研究方法
疫学研究として、都道府県と市区町村の健康寿命の変化やその格差に関連する要因を探る。さらに、既存の縦断データを用いて、一般成人と高齢者それぞれの健康格差の実態とその関連要因を明らかにする。加えて、COVID-19パンデミックに関するインターネット追跡調査データを用いて同パンデミックに関連する新たな課題や今後重要になる課題について検証する。
これら疫学研究の成果を踏まえた政策研究として①健康寿命や健康行動等の格差をモニタリングするために必要なデータを収集する方法(健康格差評価のための標準質問紙項目や指標の活用法)と②取組の評価指標の改定案(第2案)を示す。1年目に評価指標第2案を示し、優先テーマに関連する分析結果をすすめ、自治体向け標準質問調査票と評価ガイドを提案する。
結果と考察
A1 健康寿命の変化の要因分析:①小地域(二次医療圏)単位の健康寿命を計算、②がん、脳血管疾患、自殺(男性)や心疾患・肺炎当(女性)などの死亡率がとくに健康寿命変化と相関、③特定健診受診率および特定保健指導に関する保険者努力支援制度(インセンティブ交付金制度)の指標が健康寿命の改善と関連、④健康寿命・平均寿命ともにCOVID-19の流行後短縮傾向。
A2 人口動態統計等を用いた健康寿命・死因別死亡率の格差のモニタリングおよび要因分析:①都道府県別社会経済指標を開発、健康寿命・平均寿命の関連、②その視覚化Webツールを開発、③健康寿命や死因別死亡率に対する社会経済状況の違いによる相対リスクや集団寄与リスクを算出:不慮の事故で特に格差大、④市区町村の社会経済状況による死因別死亡率の格差がCOVID-19の流行後特に女性で拡大。
B 縦断データを用いた分析: ①高齢者の趣味の取得や通いの場と健康格差縮小が関連、②ストロング系チューハイ等問題飲酒に社会格差、③抑うつと地域レベルのソーシャル・キャピタルとの関係に男女差、④COVID-19流行後若年世代(震災後世代、氷河期後期世代、ポスト氷河期世代、氷河期前期世代)の心理的苦痛増加、⑤COVID-19流行期に社会的孤立を経験した産後間もない女性ほど母子間ボンディング障害リスク大、⑥農村地域では垂直的な組織(町内会)に参加する人ほど死亡リスク低。⑦地域活動への参加、地域の建造環境(食環境・交通環境・図書館等の文化施設)状況が健康行動に影響、⑧COVID-19後喫煙が増加。
 これら疫学分析の知見を踏まえて健康日本21(第三次)のアクションプランやその推進のための評価項目を提案した。小地域単位での健康寿命や健康格差の評価、行政データや既存のコホートデータを積極的に活用した効果のモニタリング、標準的な調査票の全国的な活用による社会生活に関する健康リスクのモニタリング等を提言した。
結論
今後はこれらエビデンスを含めて、関連する国内外のエビデンスを体系的にレビューして取りまとめを行い、知見を整理していき、健康日本21(第3次)推進に向けたエビデンス集や評価のためのガイダンス等に反映していくなどの取組により、同政策の中間評価やその後の見直しに向けた資料やツールが発展していくことを期待する。

公開日・更新日

公開日
2026-01-09
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-01-09
更新日
-

行政効果報告

文献番号
202408006C

収支報告書

文献番号
202408006Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
7,020,000円
(2)補助金確定額
7,020,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 142,221円
人件費・謝金 2,362,862円
旅費 2,020,429円
その他 874,488円
間接経費 1,620,000円
合計 7,020,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2025-08-26
更新日
-