文献情報
文献番号
200936078A
報告書区分
総括
研究課題名
コステロ症候群・CFC症候群類縁疾患の診断基準作成と患者数把握に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H21-難治・一般-023
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
松原 洋一(東北大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
- 青木 洋子(東北大学 大学院医学系研究科)
- 緒方 勤(国立成育医療研究センター)
- 黒澤 健司(神奈川県立こども医療センター)
- 岡本 伸彦(大阪府立母子保健総合医療センター)
- 水野 誠司(愛知県心身障害者コロニー)
- 大橋 博文(埼玉県立小児医療センター)
- 田林 晄一(東北大学 大学院医学系研究科)
- 栗山 進一(東北大学 大学院医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
コステロ症候群およびCFC(cardio-facio-cutaneous)症候群は、特異的顔貌・心疾患・骨格異常・精神遅滞・皮膚症状・易発がん性を示す常染色体優性遺伝性疾患である。本研究班の目的は、1)既知のコステロ症候群・CFC症候群症例における臨床症状の検討による診断基準の作成、2)全国調査の実施によるコステロ症候群・CFC症候群の患者数・臨床症状・自然歴の把握、3)遺伝子診断法の確立と遺伝子診断提供体制の整備、4)ホームページ作成と疾患関連情報の公開、5)症例の詳細な臨床的解析と変異蛋白の機能解析、6)モデルマウスの作成と治療法の開発、である。
研究方法
1)臨床症状の検討と暫定的な診断基準の作成、2)全国調査のための調査方法の設計、3)全国一次調査の実施、4)遺伝子診断体制の整備と診断提供、5)ホームページ作成による疾患関連情報の公開、6)RAF1変異蛋白の機能解析、7)既知の症例における臨床所見と遺伝子変異解析、8)わが国におけるコステロ症候群の発生頻度の推定、9)先天奇形症候群に合併する先天性心疾患に対する外科的治療の検討、10)モデルマウスの作成と治療法の開発
結果と考察
今年度はまず、すでに遺伝子解析によって確定診断されている既知のコステロ症候群およびCFC症候群患者の臨床症状を総合的に検討し、暫定的な診断基準を作成した。全国調査では、まず疫学的観点から調査方法を十分に検討したうえで調査票を送付した。この一次調査に基づき、現在二次調査を実施中である。また、遺伝子診断体制を整備して診断提供をおこなうとともに、ホームページ作成による疾患関連情報の公開をおこなった。RAF1変異蛋白の機能解析を行うとともにモデルマウスの作成を開始した。
結論
今年度の研究では、暫定診断基準と診断の手引の作成を行うとともに、全国調査を実施した。また遺伝子診断提供体制を確立するとともにホームページの作成による情報提供基盤を構築した。今後、調査で新たに発見された患者への遺伝子診断の提供と、詳細な臨床所見の収集によってコステロ症候群・CFC症候群の実態がより明らかになると考えられる。
公開日・更新日
公開日
2010-08-18
更新日
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