特発性心筋症に関する調査研究

文献情報

文献番号
200936030A
報告書区分
総括
研究課題名
特発性心筋症に関する調査研究
課題番号
H20-難治・一般-022
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
北風 政史(国立循環器病センター 臨床研究開発部)
研究分担者(所属機関)
  • 筒井 裕之(北海道大学大学院 医学研究科)
  • 久保田 功(山形大学 医学部)
  • 永井 良三(東京大学大学院 医学系研究科)
  • 吉川 勉(慶應義塾大学 医学部)
  • 和泉 徹(北里大学 医学部)
  • 磯部 光章(東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科)
  • 後藤 雄一(国立精神・神経センター 神経研究所)
  • 小室 一成(千葉大学大学院 医学研究院)
  • 山岸 正和(金沢大学 医薬保健研究域医学系)
  • 松森 昭(京都大学大学院 医学研究科)
  • 中谷 武嗣(国立循環器病センター 臓器移植部)
  • 斎藤 能彦(奈良県立医科大学 第一内科)
  • 松崎 益徳(山口大学大学院 医学系研究科)
  • 砂川 賢二(九州大学大学院 医学研究院)
  • 今泉 勉(久留米大学 医学部)
  • 鄭 忠和(鹿児島大学大学院 循環器・呼吸器・代謝内科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
70,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
特発性心筋症に対する知見は、分子生物学的解析の進歩により着実に蓄積されている。近年AHAやESCから、分子生物学的研究の成果であるチャネル心筋症などの新たな病型分類が提唱されている。わが国でも、本特発性心筋症研究班により、「特発性心筋症診断の手引き」が作成され、診療において活用されている。特発性心筋症に関する新たなエビデンスが蓄積されていく中で、エビデンスの整理が必要である。本研究班では、特発性心筋症における病因・病態・診断・治療の現状に関する情報収集を行い、これらの得られたデータをもとに、新たな病型分類の提唱を目指す。
研究方法
特発性心筋症患者の診療実態の把握および基礎的検討および臨床的検討からの特発性心筋症における新たなエビデンスの構築を行うべく、本研究班を3層に分けて研究を進める。
全体研究として、新規に診断された特発性心筋症患者を対象にした前向き登録研究を継続して行う。また、難治性疾患助成の対象となった肥大型心筋症および拘束型心筋症の認定基準および個人票作成を行う。
サブグループ研究として、本研究班を心筋症・心不全ネットワークとして位置づけ、1.特発性心筋症における心臓移植患者における現状に関する心臓移植関連施設の共同研究、
2.特発性心筋症の診断における画像診断と心筋生検による特発性心筋症の診断精度の検討を行う。
個別研究として、各分担研究者により、特発性心筋症における病因、病態、診断、治療に関する新たなエビデンスの解明を行う。
結果と考察
全体研究として、「特発性心筋症の前向き登録研究」を継続して行っている。難治性疾患助成の対象となった肥大型心筋症および拘束型心筋症の認定基準および個人票の作成を行った。肥大型心筋症においては、心不全および突然死の既往もしくはハイリスク患者を対象にする基準を作成した。
サブグループ研究として、特発性心筋症の診断法に関する検討を2つのサブグループ研究を企画し、進めてきた。本研究計画を行う予備的検討として、心筋生検とMRIを用いた画像診断を比較する観察研究の試験計画書を作成し、倫理委員会の承認を得た。現在、40症例までの解析が終了している。個別研究として、分担研究員により、特発性心筋症に関する病態解明、診断法の開発、治療法の開発を目指した研究がすすめられた。
結論
心筋症の病態解明および新たな診断法・治療法の開発に向けて、3つのレベルにおける研究から検討を進めた。

公開日・更新日

公開日
2010-05-28
更新日
-