アミロイドーシスに関する調査研究

文献情報

文献番号
200936020A
報告書区分
総括
研究課題名
アミロイドーシスに関する調査研究
課題番号
H20-難治・一般-012
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
山田 正仁(金沢大学 医薬保健研究域医学系)
研究分担者(所属機関)
  • 池田 修一(信州大学医学部内科学(脳神経内科、リウマチ・膠原病内科))
  • 樋口 京一(信州大学医学系研究科加齢適応医科学系加齢生物学分野)
  • 玉岡 晃(筑波大学大学院人間総合科学研究科・疾病制御医学専攻)
  • 高市 憲明(虎の門病院腎センター)
  • 山田 俊幸(自治医科大学臨床検査医学)
  • 内木 宏延(福井大学医学部医学科病因病態医学講座分子病理学領域)
  • 今井 裕一(愛知医科大学内科学講座腎臓・リウマチ膠原病内科)
  • 島崎 千尋(社会保険京都病院)
  • 吉崎 和幸(大阪大学先端科学イノベーションセンター)
  • 東海林 幹夫(弘前大学大学院医学研究科附属脳神経血管病態研究施設脳神経内科学講座)
  • 麻奥 英毅(広島赤十字・原爆病院検査部)
  • 河野 道生 (山口大学医学系研究科細胞シグナル解析学分野)
  • 奥田 恭章(道後温泉病院リウマチセンター リウマチ内科)
  • 安東由喜雄(熊本大学大学院医学薬学研究部病態情報解析学分野)
  • 中里 雅光(宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学分野)
  • 工藤 幸司(東北大学未来医工学治療開発センター・前臨床応用部門)
  • 水澤 英洋(京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科脳神経病態学分野)
  • 星井 嘉信(山口大学大学院医学系研究科情報解析医学系病理形態学分野)
  • 西 慎一(新潟大学医歯学総合病院血液浄化療法部)
  • 畑 裕之(熊本大学医学部附属病院血液内科)
  • 松井 高峯(帯広畜産大学基礎獣医学)
  • 岩坪 威(東京大学大学院医学系研究科神経病理学分野)
  • 小池 春樹(名古屋大学医学部附属病院神経内科)
  • 小野賢二郎(金沢大学附属病院神経内科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
50,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
病型毎の戦略及び全病型に共通する基盤的研究により、本症の治療プロトコールを確立し、新規診断治療法を開発し、同時に、一般医向けの最新の診療ガイドラインを作成する。
研究方法
1)ALアミロイドーシス:診断治療法の最適化、新規治療プロトコールによる臨床試験を行った。
2)AAアミロイドーシス:IL-6受容体抗体臨床試験を推進した。
3)FAP:肝移植例の検討、非移植治療開発研究を行った。
4)透析アミロイドーシス:透析における本症合併リスク解析、診断基準作成を行った。
5)脳アミロイドーシス:アミロイドβ蛋白(Aβ)産生・凝集機構解析、制御法開発を行った。
6)全病型に共通する基盤的研究及びその他のアミロイドーシス:アミロイド画像化、アミロイドによる本症発症促進現象(“伝播”)を検討し、診療ガイドライン作成を行った。
結果と考察
1)ALアミロイドーシス:ボルテゾミブ、メルファラン、デキサメタゾン併用新規治療プロトコールによる全国多施設臨床試験(H20-22)、その他の治療オプション開発等を推進した。
2)AAアミロイドーシス:本剤による世界初のAA全国多施設臨床試験(H19-22)が順調に進行した。
3)FAP:肝移植治療45例の予後規定因子を明らかにした。非移植治療開発で、siRNA治療による動物モデルの治療で成果を得た。
4)透析アミロイドーシス:血液透析よりも腹膜透析が高リスクである要因、作成した本症診断基準の有用性を明らかにした。
5)脳アミロイドーシス:Aβ沈着機構の分子病態の解明およびそれに基づく脳アミロイドーシスの治療法開発を行った。ポリフェノール類のin vitro及びin vivoでのAβ凝集抑制効果を明らかにした。
6)全病型に共通する基盤的研究及びその他のアミロイドーシス:モデル動物におけるアミロイド画像化は本症患者に対する臨床応用に進んだ。マウス老化アミロイドーシスモデル及びウシアミロイドーシスを用いた“伝播”現象の解析が進行した。診療ガイドライン原稿を作成、2回の改訂を行い、H22年度に最終改訂し公表する段階となった。
結論
新規治療プロトコール策定と臨床試験の実施、新規診断法・予防治療法開発研究、ガイドライン作成に成果をあげた。

公開日・更新日

公開日
2010-05-26
更新日
-