免疫アレルギー疾患予防・治療研究に係る企画及び評価の今後の方向性の策定に関する研究

文献情報

文献番号
200934025A
報告書区分
総括
研究課題名
免疫アレルギー疾患予防・治療研究に係る企画及び評価の今後の方向性の策定に関する研究
課題番号
H20-免疫・一般-013
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
秋山 一男(独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 谷口 正実(独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター )
  • 松井 利浩(独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター )
  • 長谷川 眞紀(独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター )
  • 山崎 喜比古(東京大学大学院医学系研究科 健康社会学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患等予防・治療研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
免疫アレルギー疾患等予防・治療研究事業における長期的・中期的さらには危急的目標に対しての適切な研究課題の企画・評価を実施するための方向性を探り、厚生労働科学研究の質の向上・維持を図ることを目的として、事務局業務を遂行するとともに、アレルギー疾患の自己管理の指針となるべきマニュアルの作成及び患者自身における自己管理能力の開発とその評価・検証システムの構築を目的とする。
研究方法
1.免疫アレルギー疾患等予防・治療研究事業事務局機能の実施、2.免疫アレルギー疾患関連情報発信機能の実施、3.アレルギー疾患自己管理マニュアルの普及状況の調査と効果の検証及び効果的使用法の検討、4.慢性疾患自己管理支援プログラムのアウトカム評価研究と効果発現メカニズムの検討、を実施した。
結果と考察
事務局業務としての所管課と研究担当者の間の連絡調整機能を果たし、本年度の本事業での成果を評価研究報告会、報告会用抄録及び研究報告書の刊行、一般国民向けカラーパンフレットの作成等を行った。また、本研究事業で策定された各種疾患治療・予防のガイドラインについては、日本アレルギー学会等との連携により、厚生労働省ホームページやリウマチ・アレルギー情報センターを活用した情報提供を行った。「患者さん向け自己管理マニュアル」関連研究では、今年度は、これまで作成した各種マニュアルを広く種々団体からの要望にこたえて配布し、その効果の検証を行うためにその有用性等につき、各種講演会等でその評価のアンケート調査を開始した。また、ガイドラインの改訂に伴い、内容の改訂も必要と考えられ、次年度に実施予定である。慢性疾患自己管理支援プログラムのアウトカム評価研究と効果発現メカニズムの検討では、CDSMPの効果は少なくとも1年間は持続するといえるが、プログラム効果を維持するためには、介入方法についても検証する必要があることが明らかになった。さらにCDSMPは、異なる様々な慢性疾患患者に効果があると考えられ、単疾患の参加者に対し、より効果的と考えられた。自己効力感は、CDSMPにより影響を受け、自己管理行動へ影響しているが、それ以外の心理的要因についても探索することが望まれた。
結論
我が国の免疫アレルギー疾患医療・研究の発展のためには、本事業の事務局的機能を十分に果たすこと、各種免疫・アレルギー情報を提供すること、さらに自己管理のためのツールとしてのマニュアルの作成と普及さらには改訂を行うこと、日本型のセルフマネジメントプログラムの開発などは、必要不可欠の業務、研究である。

公開日・更新日

公開日
2010-10-19
更新日
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